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台北に最も近い空軍基地の拡張工事、フランカーの無人機化、PLAAFの台湾侵攻作戦への準備が着々と進んでいる模様。

 



China’s Closest Airbase To Taipei Operational Again After Major Upgrades

https://twitter.com/Aviation_Intel/status/1552014683795648512?s=20&t=jvcN4E-MAYjDIw98l7n1-Q


 

中国は老朽化したJ-6戦闘機に加え、フランカーを台湾の反対に位置する基地で無人機に改造したようだ。

 

 

星画像によると、台湾海峡をはさみ、台湾から105マイル(約135km)の中国空軍基地で、数年にわたる大規模拡張工事がほぼ完了したようだ。龍田Longtian基地は台湾の首都台北に最も近い中国飛行場で、フランカー戦闘機部隊が画像に写っている。同戦闘機は、完全に時代遅れのJ-6戦闘機に加わり、人民解放軍が将来の侵攻の初期段階で台湾の防空を圧倒するために使用する無人機に改造された可能性が非常に高くなっている。

 

独立系オープンソース情報アナリストでThe War Zone寄稿者の@detresfa_が、龍田での新たな動きを知らせてくれた。Planet Labsから入手した7月8日撮影の画像では、主滑走路南端からすぐのエプロンに、航空機硬化シェルター4つが並ぶ隣に、フランカー戦闘機が確認できる。メインタラップには、2列に並ぶJ-6の間に、もう一組のこのジェット機が見える。

 

 

PHOTO © 2022 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. REPRINTED BY PERMISSION / DETRESFA_

 

また、フェンスや壁で囲まれた貯蔵所には、新しい土の覆いがされているように見える。detresfa_は、軍需品の貯蔵施設である可能性があると推測している。しかし、軍需品貯蔵施設は、攻撃や事故が、隣接施設への連鎖反応を引き起こさないようにするために、より間隔を空けて設置されることが多い。また、龍田のシェルターはドライブスルーのようで、ミッション前にドローンの配備準備や、航空機に積み込む軍需品やその他の貯蔵品を保護するための場所である可能性が示唆されている。

 

@detresfa_ が教えてくれた硬化航空機用シェルターは、現在進行中の作業や屋根に新しくコーティングが施されている様子から、まだ使用できる状態ではないようだ。貯蔵シェルターは、過去2年ほどで建設された龍田での重要な新施設多数の1つだ。作業の全容は下の注釈付き画像でわかる。

 

PHOTO © 2021 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. REPRINTED BY PERMISSION / DETRESFA_

 

 

2019年の龍田基地を見れば、拡張工事の大きさがわかる。oogle Earth

 

フランカーとJ-6が駐機していることから、龍田では現在、通常またはそれに近い運用が再開されていることがわかる。フランカーが恒久的に駐留しているかは不明だが、J-6は他の衛星画像から少なくとも20年以上前から同基地に駐留しているのがわかる。

 

J-6s visible on Longtian's man ramp in 2018. Google Earth

 

2009年の衛星写真ではJ-6が龍田基地に確認されていた。Google Earth

 

 

瀋陽J-6はソ連時代のMiG-19から派生し、1960年代にPLAAFが導入し、1990年代に第一線から姿を消した。その後、中国軍は同機を無人機に改造し、J-6Wと呼ぶこともある。

 

 

2010年珠海航空ショーに登場したJ-6 Alert5 via Wikimedia

 

しかし、PLAAFは同機を今も保有し、さらに多くを迅速に改造する能力を有しており、敵の防空、特に台湾の防空を混乱させ圧倒する囮として使用することが広く理解されている。そうすることで、貴重なミサイルを減らし、攻撃されやすい戦闘機を温存しておける。J-6Wに爆薬を搭載し、粗悪な巡航ミサイルとして使用することもできる。使い捨ての電子戦ペイロードは、台湾の防空隊のレーダー画像を混乱させる可能性がある。米国のQFシリーズのフルスケール航空標的(FSAT)と同様の意味で再使用可能だが、紛争の初期段階では、片道ミッションで発射されだろう。この戦術は、射程が短く、非常に複雑でターゲットが密集した海峡両岸戦では大きな意味がある。

 

こう考えれば、台湾に隣接する大陸部の軍事活動の大部分を管轄するPLA東部戦区司令部が、2021年10月にJ-6Wの1機の写真を場所不明の基地で公開していることが興味深い。ネット上のオープンソース・インテリジェンス・マニアが撮影場所を特定しようとし、龍田を指摘する声もあったが、分析はまだ結論が出ていない。

 

また、主滑走路南端に隣接する航空機用硬化シェルターと関連エプロンは、野外警戒パッドに代わり設置されたようだが、現在は単なる誘導路に姿を変えていることも指摘する価値がある。ソ連のMiG-21から派生したJ-7戦闘機は、龍田の他の場所と同様に、以前の駐機パッドに見られた。PLAAFはJ-7を着実に第一線から撤退させており、龍田に残っているかどうかは不明。数機は無人機に改装されたと言われる。

 

 

J-7 戦闘機が龍田基地主滑走路の南端に駐機していた。2018年。Google Earth

 

興味深いのは、2021年6月17日、台湾国防部が、J-7の4機、J-16の2機、中国のフランカー派生機、Y-8電子戦機が台湾の防空識別圏(ADIZ)を南西端で飛行追跡したと発表したことだ。台湾当局は、発表の一部としてJ-7のファイル写真を公開したが有人か無人かについては明言しなかった。また、これらの航空機が大陸のどこから飛行していたのか、手がかりはない。記録された飛行経路は、龍田より南の基地を指しているように思えるが、確かなことは言えない。

 

2020年9月以降、台湾軍はADIZ内でのPLA航空活動について定期的に公表しており、現在は毎日のように、台北当局や米国など国際的パートナーを威嚇する大規模な武力行使が行われている。J-7がこのような飛行に参加したのは昨年6月が唯一の例だ。

 

2020年の龍田施設拡張工事の開始前には、ロシア製のMi-8/Mi-17型ヘリも同基地で確認されていた。

 

 

Mi-8/Mi-17ヘリコプターがJ-7戦闘機とともに龍田で見られた。2019年 Google Earth

 

 

拡張後の龍田空軍基地は、各種航空機の受け入れができるようになり、全体として航空機多数の運用が可能になった可能性が高い。主滑走路両脇に新設の広大なランプなど、拡張後の施設には、常時駐機するタイプの航空機に加え、各種作戦の支援用に一時的に駐機する機材も多数収容できそうだ。

 

龍田は台湾に最も近い人民解放軍空軍基地で、台湾の首都台北に最も近い。当然のことながら、総統府ビル含む台北の知名度の高い目標の奪取や破壊は、中国軍が侵攻した場合の最優先事項である。

 

龍田での工事は、完成前であっても、台湾海峡での軍事航空作戦能力を劇的に拡大する中国共産党の幅広い努力の一例だ。台湾に近い少なくともPLAAF基地二箇所では、近年、同様の工事が行われている。2021年3月、The War Zoneは、衛星画像で

示された巨大で全く新しい軍用ヘリポートの建設さを報告した。

 

龍田基地は台北に極めて近い場所にある。.Google Maps / DETRESFA_

 

とはいえ、台湾との紛争時に大規模作戦を行うために、基地が改造されたことは明らかだ。地対空ミサイル防衛の強化もその一部だ。

 

米軍のハイレベルなウォーゲームやシンクタンクが米政府関係者と行ったウォーゲームでは、将来の台湾防衛シナリオにおいて航空戦力、特に無人機が絶対不可欠であることが毎回示されている。高度な自律性を持ち、ネットワーク化された高性能無人機群を持ち込むことができれば、紛争で米軍にとって決定的な要因となる可能性は十分ある。龍田とJ-6Wの改造機群は、台湾海峡とその周辺での将来の戦闘を視野に入れ、各種無人航空機を作戦に統合するPLAの広範な取り組みを強調している。

 

龍田におけるフランカーの存在は、現在のコア・ミッションを超えて、将来の有人・無人チームの支援につながる可能性がある。それはまた、中国が将来どのように戦うつもりなのかで重要な側面となる。台湾侵攻について言えば、旧式戦闘機を無人機に改造することが絶対的な意味を持つが、中国は無人化技術で大きく飛躍を遂げており、囮として機能する専用システムを開発し、互いに作用し多数の「群がる」システムも開発し続けている。こうした能力は、改造された余剰戦闘機の代替となれるが、無人機改造に取って代わるものではなく、並行して採用されると思われる。少なくとも当面の間は、粗悪な無人航空機が、専用のデコイドローンやその他のシステムに取って代わられることはないだろう。

 

龍田基地のような基地に、改造された余剰戦闘機と一緒に、そのような機能の一部を配備するかもしれない。さらに高度でステルス性の高い戦術無人戦闘機も、戦略的な立地の基地を本拠地とすることになるかもしれない。

何が起こるかわからないが、今のところ、同基地のアップグレードと現在の機材が、その目的を十分に物語っている。

 

 

ステルスUCAV[利劍」は中国が開発を進めるステルス戦術無人機各種の一つ。AP image

 

 

米国政府や台湾の政府関係者は近年、中国共産党が少なくとも2027年までに台湾への軍事介入を成功させる自信をもつようになると繰り返し警告している。もちろん、現時点では、中国軍が今後5年以内にそのような作戦を実行する確固としたスケジュールで動いている具体的な証拠はない。

 

しかし、台湾の地政学的・経済的問題をめぐり、中国と米国をはじめとする諸外国と緊張が高まっているときに、こうした事態が発生した。中国当局者の発言も、一層激しいレトリックを使うようになってきた。

 

中国外交部の汪文斌Wang Wenbin報道官は最近、ナンシー・ペロシ下院議長(民、カリフォーニア)の台湾訪問が予定されていることについて、「米国が独自の道を進むと主張すれば、中国は断固として対応し強い対抗措置を取り、有言実行する」と具体的に発言している。さらに、ホワイトハウスと米軍関係者は、ペロシが搭乗する米軍機が中国軍機から挑戦を受ける、あるいはもっと悪い事態も想定し、訪問を中止するよう求めているとの報道もある。

 

ポリティコは今月初め、米空軍の特殊作戦用MC-130機が、紛争中の南シナ海上空を飛行中に不特定の中国戦闘機と「安全でない」「プロらしくない」やり取りをしたと報じた。オーストラリアとカナダ政府は、自国の哨戒機と中国戦闘機との間で起きた同様の事故について公表しており、これに続く形となった。

 

さらに先週、米海軍のアーレイ・バーク級駆逐艦「ベンフォールド」が台湾海峡を航行し、いわゆる航行の自由を守るためのパトロール(FONOP)を行い、中国当局から異例の鋭い非難を浴びた。ベンフォールドは、1週間内で台湾海峡を通過した3隻目の米軍艦になった。

 

現在の地政学的状況がどのように変化しようとも、龍田飛行場の大幅改良は、この地域のその他飛行場と同様に、台湾海峡と周辺での将来の作戦を支援する準備が整っていつつある姿を示しているようだ。■

 

 

China’s Closest Airbase To Taipei Operational Again After Major Upgrades

BYDETRESFA_, JOSEPH TREVITHICK, TYLER ROGOWAYJUL 26, 2022 4:25 PM

THE WAR ZONE

https://www.thedrive.com/the-war-zone/chinas-closest-airbase-to-taipei-operational-again-after-major-upgrades


 


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