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急ピッチで進むKF-21プログラムの最新のマイルストーンとして、韓国泗川空港で試作型が初飛行に成功した。
南朝鮮の国産次世代戦闘機KF-21が本日初飛行した。近代的な戦闘機の開発プログラムとして極めて迅速に進められており、最新かつ最も重要なマイルストーンとなった。KF-21が地上試験を実施していることが明らかになり、本誌も報告したが、それからわずか2週間の出来事となった。
朝鮮語で鷹を意味する「ボラメ」と名付けられたKF-21の試作1号機は、韓国南東部にある泗川空港から初飛行した。同空港には韓国航空宇宙産業(KAI)の主要生産施設が隣接している。また、韓国空軍(ROKAF)の第3飛行訓練飛行隊の本拠地でもある。
KF-21(シリアル001)は、現地時間午後3時40分に離陸し、天候の影響で若干遅れ、午後4時13分着陸した。追跡機は、KAIの複座T-50高性能ジェット練習機だった。泗川にある第281試験飛行隊の機体だろう。
機首に韓国とインドネシアの国旗を描いた試作機「ボラメ」は、初飛行としては珍しく、長距離空対空ミサイル(AAM)「メテオ」のモックアップを4基搭載し、胴体下のセミコンフォルマ位置に搭載していた。
KF-21初飛行は、早ければ7月22日との未確認観測とほぼ一致した。今月初めの動力地上試験に先立ち、6月には泗川で最初の試作機が静止エンジン試験を行う公式映像が公開されていた。
当然ながら、KF-21の初飛行は韓国メディアに歓迎されている。聯合ニュースは、「技術的障害、費用対効果、その他の実現可能性に関する疑問に対する懐疑論にもかかわらず、巨大開発プロジェクトが始動して約6年半で飛行を開始した」と報じた。
韓国で防衛調達を管理する国防調達計画局(DAPA)は声明で、「国産戦闘機の開発成功に一歩近づいたことは、国内航空技術の新たな飛躍と強力なハイテク軍事の台頭を象徴している」と述べた。
聯合ニュースはまた、KF-21(旧称KF-X)の開発におけるマイルストーンの歴史を紹介している。
2000年11月。金大中大統領(当時)により、2015年の生産を目指し新型戦闘機計画が初めて発表される。
2002年11月 統合参謀本部がF-16を上回るハイエンド戦闘機の開発に関する長期計画を立案。
2009: 政府の委託研究により、将来の新型戦闘機の開発は経済的に可能だと結論付けられる。
2011-2012: 初期研究プロセス
2013: KF-Xの運用能力を含む詳細計画が完成。
2015年12月 DAPAがKAIとKF-Xの開発契約を締結。
これら出来事に続いて、2020年までにプロトタイプ一号機の組み立てが始まり、2021年のロールアウトに続いた。
DAPAはKF-21を「第4.5世代戦闘機」と表現するが、これは一般的に1990年代以降に登場した新型または大幅に近代化された戦闘機を定義するため用いられるカテゴリーだ。第5世代戦闘機と比較すると、ステルス性を主要な設計要因とし、高度なセンサーフュージョンなどの主要な属性に欠けるのが一般的だ。
一方、KF-21は、スーパーホーネット、ユーロファイター・タイフーン、ダッソー・ラファールなどの第4.5世代戦闘機や、ロシアのミグ35やスホイ35のように1970年代から続く設計と全く異なる路線を選択している。
KF-21は当初からスパイラルな開発経路をたどる意図で、新しい任務能力を追加するだけでなく、内部武器搭載など、重要な低視認性特性を持つバージョンにつなげる狙いがある。
ブロック1と呼ぶ初期型でも、空中目標を捕捉するためアクティブ電子走査アレイ(AESA)レーダーと赤外線捜索・追跡(IRST)を装備する。
このアプローチにより、ソウルは真の第5世代戦闘機をゼロから開発する膨大なコストと長いプロセスを回避する方法を巧みに見出しているようだ。同時に、基本型のKF-21は、ライバルの第4.5世代戦闘機と同程度の性能と、国産ならではの利点を備えることが約束されている。この観点から、非公式に「4.75」世代と呼ぶ人もいる。KF-21計画の総額は8兆8000億ウォンで、現在のレートで換算すると66億7000万ドルに相当する。
ブロック2バージョンでも真の第5世代ステルス戦闘機には及ばくても、韓国にとってさほど問題ではないかもしれない。韓国はF-35を調達しており、さらに短距離離陸・垂直着陸(STOVL)型のF-35Bの購入を計画しているからだ。
ソウルは、KF-21のブロック1バージョンを韓国空軍に迅速に渡すことを望んでおり、これも同プログラムの利点のひとつだ。KAIは、最初の量産型KF-21を2026年から2028年に製造する計画で、老朽化したF-4EファントムIIとF-5E/FタイガーII戦闘機の代替が可能になる
現在の計画では、2032年に120機のブロック1が配備される段階で、より高度なブロック2の作業が順調に進んでいるはずだ。重要なのは、この機体が空対地任務もこなせるようになることだ。KF-21は、低視認性の向上と内部搭載するスタンドオフ空対地兵器の組み合わせで、北朝鮮の重要な標的に対処するため防空を突破する性能が期待される。現在の計画によれば、このようなミッションは、国産のステルス無人機と共同、あるいは少なくとも国産のステルス無人機の支援を受けて飛行することになりそうだ。同じ考え方で、KF-21は必要に応じF-35とも連携することになりそうだ。
DAPAビデオでは重武装のKF-21が標的ポッドもつけ、ステルス無人機編隊と飛んでいる DAPA Screencap
ソウルが新世代戦闘機開発で自国製造のアプローチを取らざるを得なかったことも興味深い。ある段階まで、米国がAESAレーダー、IRSTセンサー、電気光学照準ポッド、無線周波数ジャマーを提供する期待があった。2015年、米国政府が該当技術の共有を拒否し、韓国は単独行動することになった。その結果、韓国産業界はこれらの技術を開発する経験を手に入れ、輸出にも可能性が出てきた。
しかし、その他重要部品は海外供給となる。KF-21は、米国製ジェネラル・エレクトリックのF414-GE-400Kエンジンを搭載するが、同エンジンは、世界各地で信頼性が十分に証明されているのが利点だ。F/A-18E/FスーパーホーネットやJAS 39E/Fグリペンなども同エンジンを搭載している。
主な空対空兵装は、ドイツのディールの短距離兵器IRIS-Tと、MBDA社の前述のMeteorで構成される。
信頼性の高い航空機エンジンや空対空ミサイルをゼロから生産する能力を確立することは、容易ではない。ソウルにとっては、少なくとも米国製と同等、あるいはそれ以上の性能を持つミサイルを提供されるのであれば、入手するのは理にかなっている。
現段階では、プロトタイプ1機が飛行し、さらに5機(うち4機は2人乗り)が生産段階にあり、次世代戦闘機を作るべく異なるルートを取るソウルの決断が功を奏する可能性があるように見える。
しかし、落とし穴がある。飛行試験で予定されている2,000回以上の離着陸は、予期せぬ試練と問題をもたらすに違いない。そして、インドネシアのコミットメントの問題がある。インドネシアはプログラムの第1フェーズに20%出資しており、50機のKF-21を購入する予定だった。しかし、支払いの遅れはインドネシアが長期にわたりKF-21を維持しない可能性を示唆している。しかし、F-35より低価格が約束されているKF-21は、JSFプログラムに参加できない国にとって、(能力が低くても)低価格の魅力的な代替品になり得る。
KF-21が韓国空軍と輸出市場において、潜在能力をどこまで発揮できるかを興味深く見ていきたい。■
South Korea's KF-21 Homegrown Advanced Fighter Just Took To The Air
BYTHOMAS NEWDICKJUL 19, 2022 4:22 PM
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