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GAO報告が波紋。米軍用機の任務準備体制が低い。F-22で作戦投入可能機体は半数しかない。

 F-22 Cost

Image Credit: Raytheon.


F-22ラプター他で準備に問題がある。

米国会計検査院(GAO)の調査結果は、国防総省の神経を逆なでする。航空部門の軍人を憂慮させ、議会を目覚めさせる刺激的な調査結果だ。簡単に言えば、アメリカの軍用機は任務遂行の準備ができていない。メンテナンスの問題やスペアパーツの不足、あるいは一般的消耗のため飛行できない可能性が高い。報告書の統計が目を引く。空軍が保有するF-22の186機のうち、戦闘に対応可能なのは93機だけだというのだ。

8機種で任務実行の準備ができていない

報告書は「持続的な維持リスクに対処するため必要な措置」の表題で、空軍と海軍の爆撃機、戦闘機、給油機、偵察機など8機種を調査した。「ミッション・ケイパブル・レート」指標を考案し、航空機のメンテナンスの健全性と即応性を説明した。GAOは2015年から2021年までを比較し、各機のレディネス目標をパーセンテージで設定した。"レディネス "とは、機種で 「機材で少なくとも1型式、潜在的に割り当てられた任務すべてを遂行できる状態である」ことを意味する。

8機種に悪い成績表が出た

今回の調査では、8機種すべてが良い評価を受けていない。準備態勢の目標は、各機種とも100%ではない。空軍のKC-135だけが、100%の目標となっていた。2021年、KC-135は71.1%のレディネス率を記録した。2015年の75パーセントから低下した。このKC-135が、調査で最も運用可能な機体でした。B-1Bは52パーセントのレディネス目標に対し、2015年から2021年にかけて、47パーセントから40.7パーセントに低下した。

F-22ラプター、海軍給油機、輸送機には対応作業が必要    

海軍のC-130Tは、2021年の準備率が36.5パーセントと最悪だった。海軍のF/A-18E/Fは、目標の75パーセントに対し、レディネス・レートは51パーセントであった。つまり、F-22ラプターとスーパーホーネットという2大戦闘機の即応性スコアが劣るというわけだ。スーパーホーネットは、常時530機が使用可能だが、基本的に約267機しか任務遂行可能できないことになる。

計画を文書化するか、さもなくば

GAO報告書は、「空軍と海軍のいずれも、維持管理上の課題、リスク、または維持管理レビューで特定された関連する影響を是正する緩和計画を完了していない」と警告している。その結果、空軍と海軍は、訓練と作戦に必要となる航空機の稼働率に影響を与える部隊レベルの航空整備の課題に完全に対処できない」と指摘している。

議会はようやく全容を把握しつつある

緩和計画の欠如は、この問題を解決するために空軍と海軍の誰も十分な計画を立て、文書で方法を考案していないことを意味する。調査は米下院軍事委員会向けに行われたが、調査結果は上院軍事委員会に届いている。

GAOは、このような低い即応率を解決するため、空軍と海軍は調査結果の議会報告を義務付けられるべきだとしている。また、報告は、制服組文官組の指導者により議会証言で説明されるべきものである、としている。

耳を傾けるべき時

GAOは、結論に突き刺さるような一撃を残している。この調査機関は、長年にわたって軍用機の整備と即応性について報告書多数を発行し、警鐘を鳴らしてきた。GAOは、これらの研究結果が議会、国防総省のいずれでも耳に入らなかったとほのめかしている。

整備上の問題点を改善する

「維持管理レビューが完了したとき、空軍と海軍のいずれも、レビューで特定された整備上の課題、リスク、または関連する影響を改善するための、具体的マイルストーンを含む軽減計画を完了していない。空軍と海軍は具体的なマイルストーンを含む緩和計画を策定しなければ、訓練と作戦に必要な航空機の稼働率に影響を与える部隊レベルの航空整備の課題に完全に対処できない」。

空軍と海軍、そして議会は、今回の報告書を真剣に受け止める必要がある。両軍が問題を認識し、解決しようとしているのは確かだが、文書化されていない以上、計画とは言えない。GAOは、航空部隊に、より高いレベルの即応性を維持する具体的な手順を、マニュアル形式で持たせることを望んでいる。そうしてこそ、各航空機は、任務達成可能な状態で空を飛べる。■

Only Half of the US Air Force's F-22 Raptors are 'Combat Effective' - 19FortyFive

ByBrent M. Eastwood

 

Now serving as 1945’s Defense and National Security Editor, Brent M. Eastwood, PhD, is the author of Humans, Machines, and Data: Future Trends in Warfare. He is an Emerging Threats expert and former U.S. Army Infantry officer. You can follow him on Twitter @BMEastwood.


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