飛行中のAGM-158C長距離対艦ミサイル(LRASM)。USAF
AGM-158CをF-15EとEXに装備することで、空軍は長距離で敵艦を狙う能力を大幅に向上させることができる
AGM-158統合空対地スタンドオフ・ミサイルを搭載したF-15Eストライク・イーグル。
米空軍のF-15Eストライク・イーグルとF-15EXイーグルII戦闘機の威力はステルス性の高いAGM-158C長距離対艦ミサイル(LRASM)の搭載で大きくなりそうだ。 LRASMで武装したF-15EとEXは、敵の軍艦との交戦能力を大きく向上させる。
米海軍航空システム本部(NAVAIR)は本日未明、LRASMの主契約社ロッキード・マーティンと、F-15EとEXにC-1ミサイルを統合する単独契約を交渉する意向を発表した。米軍のLRASMプログラムは海軍が管理している。AGM-158C-1は、現在生産中のLRASMの主要な派生型だ。長距離バージョンAGM-158C-3は、およそ2倍の距離を飛ぶことができ(入手可能な情報に基づくと200-300マイルに対して約600マイル)、他の改良も施される予定で、現在開発中である。
現在LRASMの発射可能なのは海軍のF/A-18E/Fスーパーホーネットと空軍のB-1爆撃機だが、海軍のP-8ポセイドン哨戒機とステルス戦闘機F-35統合打撃戦闘機の一部機種に統合する作業が進行中だ。
空軍のF-15EとEXにAGM-158Cを搭載することは、理にかなっている。ストライク・イーグルをはじめとするF-15の派生型は、ステルス性がなく、射程距離もはるかに短いハープーン対艦ミサイルを使用できるが、空軍が現在F-15E部隊で使用可能な武器を持っているのか、あるいは積極的に使用する訓練を行っているのかは不明である。空軍のストライク・イーグルは、LRASMから派生したAGM-158統合空対地スタンドオフ・ミサイル(JASSM)ファミリーの空中発射型陸上攻撃巡航ミサイルを採用するためのプラットフォームとしてすでに選択されている。 EXはJASSMの採用能力も実証している。
ストライク・イーグルとイーグルIIの全体的なペイロード容量の大きさは、どちらかのジェット機が一度にかなりの数のAGM-158Cを搭載することを可能にするはずである。空軍は過去に、LRASMと同じ外形ファクターを持つJASSMを1機のF-15Eに5発搭載する試験を行ったことがある。
昨年、ロッキード・マーティンは海軍と協力し、4本のLRASMを同時に飛行させる世界初と思われるテストを行った。本誌は当時、これはミサイルが実際に戦闘で採用される方法を代表するものだと指摘した。 F-15EやEX1機で、複数の海上目標に一斉射撃を行うことができるだろう。
LRASMは、そのステルス設計と、電子支援手段(ESM)スイートと結びついた高度に自律的な航路計画能力のおかげで、高い生存性を提供している。このミサイルは、突然の敵の防衛線の出現に対応して自動的にコースを変更することができ、また、無線周波数放射によってターゲットをよりよく探知することができる。さらに、飛行の最終段階ではパッシブ・イメージング赤外線センサーを使用し、敵が探知できるような高周波信号を発信せず、高周波ジャミングの影響も受けない。また、搭載されたデータベースと比較することで、さまざまなターゲットを視覚的に解読し、最も脆弱な場所を攻撃することができる。
AGM-158Cはデータリンクを搭載しているため、目標に向かう際、機外の情報源から脅威の最新情報を受け取ることができる。F-15EとF-15EXは、コンフォーマル燃料タンクと内部燃料搭載量のおかげで、かなりの戦闘距離を持つが、LRASMで武装することで、将来の戦闘空間の広い範囲にわたって空中対艦攻撃を行う米軍の全体的な能力も向上する。 中国人民解放軍(PLA)は大型で近代的な水上艦艇を増やし続けている。■
Stealthy AGM-158C Long-Range Anti-Ship Missiles To Arm F-15EX, F-15E
Arming the F-15E and EX with AGM-158Cs will give the Air Force a major boost in its ability to target enemy ships over long distances.
Joseph Trevithick
Updated on Jan 9, 2025
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