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中国海軍初の054B型フリゲート就役(The War Zone)―ちっとも建造が予定通り進まない米海軍から見れば、艦艇を大量建造する中国は脅威なのでしょうが、問題は個艦の性能であり、各ドメイン横断の指揮統制力でしょう


今回登場した054B型フリゲート艦は、大型で能力も高く、中国の戦闘艦隊の基幹となってもおかしくない

Type 054B Luohe  

(X.com)


国の054B型フリゲートの初号艦「羅河」Luoheが水曜日、人民解放軍海軍(PLAN)に就役した。PLANでの最新の同艦は、先進機能を満載していると言われる。昨年末に米国防総省が北京が急速に拡大する艦隊の一部としてハイエンド艦船を迅速に製造する能力を高めており、世界中に拡大しつつあるという警告を受けていた。 米国とNATOが江凱III級と呼ぶこの艦級は、中国の戦闘艦隊の基幹となる可能性があるが、これまでに建造されたのは「羅河」と2隻目の054B型だけとみられている。

 「羅河」は、青島総合支援基地で就役した。同艦は2023年に進水し、昨年海上公試を受けた。北京は同艦に関する技術面の詳細をほとんど発表していないが、政府発表を引用したネット上の書き込みによると、総排気量は約5,000トンだという。また、以前の054A型よりも全長が長く、将来のシステム・アップグレードに対応できると考えられている。


China's first Type 054B frigate, the Luohe. (X.com)

中国の054B型フリゲート初号艦「羅河」。 (X.com)


054B型はステルス性の高いデザインを示唆しており、すっきりとした上部構造と全体的な形状がレーダー断面積を減らすのに役立つ。この点では、フランスのアキテーヌ級フリゲートと類似している。

 本誌は、「羅河」進水後の水曜日、PLANに詳しいアナリスト、アレックス・ラックと連絡を取った。ネット上で公開された画像は、北京の最新戦艦のいくつかの側面を明らかにしているが、必ずしも054B型の革新性のすべてではない。オーストラリアを拠点とするラックは、「『羅河』とそれに続く艦船は、中国の旧式フリゲート『054A』と類似しているものの、最新のフリゲートは、レガシーなロシア製装備への依存を減らすことに重点を置いた設計で、国産システムに焦点を当てているようだ」と述べた。

 「羅河」については未知の部分もあるが、ラックは、画像に見られるセンサー・アレイは054A型と異なる新型だと指摘した。センサー・フィットには、主マストの上にある2面の回転電子スキャン・アレイ(AESA)主レーダーと、副マストの中間点の両側から伸びている電子戦システムと思われるものが含まれる。


Active Electronically Scanned Array on Type 056B Frigate. (X.com)

中国の054B型フリゲート「羅河」の主マストと副マスト。 (X.com)


 「HQ-16中距離地対空ミサイル)誘導のための専用照明レーダーは廃止されたようだが、この点で正確にどのように統合が変更されたかは不明だ。 「新型センサーに合わせて改良されたHQ-16ミサイルが採用されている可能性もあるが、それも推測の域を出ない。いずれにせよ、センサーの搭載に関しては、382型や366型レーダー、054A型に搭載されたMR-90照明器といったハードウェアの開発に使用されたロシアの技術基盤から明らかに遠ざかっている」(ラック)。

 「羅河」と前任の054A型とのその他変更点として、新フリゲート艦は主砲としてH/PJ-87 100mm砲の改良型と思われるものを装備している。これまで中国のフリゲート艦は76mm砲が標準装備だったが、054型フリゲート艦2隻では100mm砲を装備していた時期もあったとラックは述べた。



The main gun on China's Type 056B frigate. (X.com)

中国の056B型フリゲート艦の主砲。 (X.com)


その砲の後方、上部構造のすぐ前には、11連装ガトリング式回転砲身砲を備えた1130式近接防御兵器システムがある。 


A Chinese Type 1130 30mm CIWS firing. (PLAN)

中国の1130型30mmCIWSの発射。 (PLAN)


同艦は、054A型とほぼ同じ32セル垂直発射システム(VLS)構成で、HQ-16とYu-8ミサイルを発射できる。



A 32-cell Vertical Launching System (VLS) array aboard the Chinese Type 056B frigate. (X.com)

中国の056B型フリゲート艦に搭載の32セルの垂直発射システム(VLS)アレイ。 (X.com)


ラックによると、同艦はYJ-83対艦巡航ミサイル(ASCM)を発射する二重のクアッドボックスのようなミサイルランチャーを艦の中腹に搭載している。推進システムは、ディーゼルとディーゼルを組み合わせたエンジンを搭載しているが、ラックは当初、054B型クラスはガスタービンを搭載すると予想していた。



Quad launchers aboard China's first Type 054B frigate, the Luohe. (X.com)

中国初の054B型フリゲート「羅河」に搭載されたクアッドランチャー。 (X.com)


このフリゲート艦では、054A型よりも大きな格納庫があり、米海軍のSH-60シーホークを模したマルチロール海上ヘリコプターZ-20Fを搭載できる。Z-20は、045B型の対潜水艦戦(ASW)能力の重要な一翼を担うが、他任務(対水上戦など)も引き受けることができる。

 ラックによれば、054A型の最新型はZ-20も搭載可能で、「054B型を試験・改良する間、PLANは短期的な要件については054A型に依存し続けるという考えを裏付けるかもしれない」という。


www.twz.com

Z-20Fヘリコプター。 (TWZ.com)


さらに、054B型は上部構造物の後部左右に箱型の726式発射機を搭載している。24セルの発射機には、赤外線デコイ・フレア、小型無線周波数ジャマーを装備したアクティブ・デコイ、小型深度爆薬を搭載した対潜ロケット、レーダーを攪乱するチャフを満載したカートリッジを装填できる。


爆雷投射装置。 (スクリーンショット)


羅河はまた、米国製のRIM-116ローリング・エアフレーム・ミサイル(RAM)システムのPLANの大まかな同等品であるHQ-10を搭載している。1130型砲システムと組み合わされると、比較的強固な近接防御能力を提供する。



China's version of a Rolling Airframe Missile (RAM) array aboard the Type 054B frigate. (X.com)

054B型フリゲート艦に搭載された中国版ローリング・エアフレーム・ミサイル(RAM)アレイ。 (X.com)


ネット上では、同級はソナーアレイを艦首に搭載し、艦尾には曳航式アレイソナー(TAS)と可変深度ソナー(VDS)を装備すると指摘されている。

 054B型は、空母「山東」で試験運用されているような垂直離着陸(VTOL)ドローンを運用することもできる。中国があらゆる面で無人航空機技術を推進する中、より高度なタイプも計画されている。

 ラックによれば、PLANはまだ054B型の連続建造に乗り出すつもりはないようで、これまで建造されたのは「羅河」と2隻目のフリゲート艦だけだという。

 「054B型は、新型戦闘艦を導入する際のPLANの確立されたアプローチにほぼ合致していると思う」とラックは本誌に語った。「つまり、かなり慎重で、最初は新設計を把握するため少数を建造し、その後、量産ため構成を確認するか、その前に変更を加える。その点で、唯一特筆すべき異例は055型駆逐艦であり、すぐに連続建造された」。

 「羅河」は、2008年に就役開始した40隻以上の054A型と類似点があるものの、ラックは、新型フリゲート艦は「はるかに近代的な設計」であり、その真の革新性はデッキの下に潜んでいるのかもしれないと見ている。



JACKSONVILLE, FLORIDA, UNITED STATES - 2015/11/07: The Chinese Type 054A Jiangkai II-class guided-missile frigate Yiyang is seen departing Naval Station Mayport, in Jacksonville, following a scheduled multi-day goodwill port visit. Three People's Liberation Army Navy (PLAN) ships arrived at the Mayport base on November 2, 2015 as part of an around-the-world deployment after completing port calls in Europe. (Photo by Paul Hennessy/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)

2015年、親善寄港を終え、フロリダ州メイポート海軍基地を出発する中国の054A型フリゲート益陽「イーヤン」。(Paul Hennessy/SOPA Images/LightRocket via Getty Images)


「効率的で近代的な海軍戦闘機に関する最も興味深い点は、指揮統制の仕組みや、おそらく少人数の乗組員を含むパフォーマンスを向上させるために乗組員スペースがどう再構成されているかなど、外からはあまり見えないことです」と指摘した。「重要な変更は内部にあると思うが、これらを解明するためには、就航中の艦の画像をもっと見る必要がある」。

 もうひとつの大きな疑問はコストだ。もしこの艦が低コストと建造期間で比較的強力な能力を提供できれば、PLANの大規模な艦隊拡張構想に大いに役立つ。

 「羅河」のデビューは、米海軍がコンステレーション級フリゲート取得計画でつまずいており、少なくとも予定より3年遅れているときに実現した。 既存のFREMM(Fregata Europa Multi-Missione)をベースにしているにもかかわらず、コンステレーション級では、速度の低下につながる可能性のある「計画外の重量増加」に苦しんでいる。USNIニュースのマロリー・シェルボーン記者が5月に報じたところによると、コンステレーション級は当初、原型との共通性が約85%あったが、海軍の設計変更要求に伴い、約15%減少したという。

 054B型については不明な点が多いが、このクラスは、米海軍が中国と米国の新型艦艇建造能力と海軍総兵力規模の間に大きな格差があると指摘していることの、もう一つのあらわれとなっている。本誌が以前報じたように、海軍情報局は、中国の造船会社は水上艦艇と潜水艦を生産する能力が米国の200倍以上あると見ている。

 直近の推定では、中国の艦隊は370隻を超えるが、米海軍は300隻に満たない。中国が造船能力で米国を圧倒して造船活動を続けている一方で、米海軍がその他の財政優先事項との兼ね合いで将来の造船計画を手探りし続けている中、この格差は拡大する一方に見える。■


Chinese Navy Commissions First Type 054B Frigate

The Type 054B frigate is larger and more capable than its predecessor, and could eventually become the backbone of China's growing combat fleet.


Geoff Ziezulewicz


https://www.twz.com/news-features/chinese-navy-commissions-first-type-054b-frigate



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