上空を飛行するWZ-9(またはWuzhen-9)の映像。'sugar_wsnbn' on X via 抖音/@一个卖涂料的
ブームにレーダー・アレイと衛星通信を統合した珍奇な機体形状はPLAが有人・無人AEW資産のネットワーク網を構築し、冗長性と柔軟性をねらっていることを示している
中国の無人航空機「Wuzhen-9」(またはWZ-9)「Divine Eagle」の異様な姿を示すビデオが登場した。 この無人機は、以前にもスケールモデルや衛星画像で確認されている。
珍しいデザインは、ブームにレーダー・アレイと衛星通信を統合しており、PLAが有人・無人AEW資産のネットワーク・メッシュを構築し、冗長性と柔軟性を提供することを可能にする。
同機は北京が地域ステルス爆撃機と小型戦闘機という2つの新しい第6世代航空機を飛行させた直後に目撃された。これはまた、中国共産党が歴代の国防白書で提唱してきた、高度なまで「機械化」・自動化された軍というビジョンを実現しつつある姿を示している。
デザインと可能な機能
上空を飛行する巨大UAVは、その特異なデザインをはっきりと示している。 機体はツインブーム構造を基本とし、前部に水平安定板として機能する小型の翼、後部に主翼、そして2つの垂直安定板がある。主翼はまた、2つのブーム/胴体をつないでいる。
今年初めにXに投稿されたスケールモデル、コンセプト・レンディション、衛星画像によると、ドローンの動力源はジェットエンジン1基で、2つのブームと垂直安定板の間の主翼の上に鎮座している。
中国航空工業集団公司(AVIC)のロゴ入りのカットアウェイ小型模型に見られるように、両ブーム(この場合は胴体)の前部にはドームがある。ドームの1つには衛星通信アンテナアンテナらしきものが搭載されている。
このアンテナを搭載しているのは機体の片方だけだが、ドローンの大きさを考えると、両方に搭載されている可能性もある。 これは、片方が故障した場合のフェイルセーフとして機能する可能性があるが、妨害電波を避けるため強力な制御信号を得るために両方が一緒に機能する可能性もある。
機体側面にはレーダーアレイが設置されているようだ。 もうひとつの画像は、中国軍事分析の第一人者である'sugar_wsnbn'がXに投稿したもので、飛行中のWZ-9をCGで描いたもので、黄色の塗装が施されている。 スケールモデルとこのイラストはまったく同じに見え、識別できる違いはほとんどない。
しかし、ドローン周囲の開口部とセンサーの配置は、上空飛行の最新ビデオでは確認できない。 また、このドローンが以前に飛行したことがあるのか、初めてカメラに収められただけなのかは不明だ。ドローンが完全自律型なのか半自律型なのか、最終的にどの程度のマンインザループ制御が可能なのか、あるいは光学装置や電子センシング装置などの他の機能も不明だ。
大型の有人空中レーダーは、地上の防空システムとの連携や、有人戦闘機が発射するBVR(Beyond Visual Range)ミサイルの誘導など、他の機能も持っている。例えばメテオAAMのBVRは、発射後に、味方のAWACS/AEW&Cから目標の最新情報を受け取ることができる。
WZ-9の特徴については、ネット上に出回っている画像やビデオ以外、公式な情報はない。しかし、これらの追加機能を持つことは、ドローンの技術的な複雑さとコストを増加させ、製造に適した拡張性に直接影響する。 同時に、WZ-9がWZ-7ソアリングドラゴンのような他の大型無人偵察機と連携し、ネットワーク化するように設計されていないとは考えられない。
中国に先んじて「キルチェーン」を強化しようという動きは、最近アメリカの軍事論議でも見られるようになった。このように、PLAにとってWZ-9は、ネットワーク化された網の目のようなものであり、システム全体が機能不全に陥るには、リンクされた要素が多すぎる。
攻撃性と冗長性
このようなシステムを開発する一般的な技術的・教義的動機は、武器の交戦と空中でのセンシングの両方を行う無人システムの大規模な艦隊を持つことであるらしい。 これは少なくとも、有人プラットフォームが不釣り合いに大きなコストと、ロジスティクス、メンテナンス、人的安全の制約をもたらすような、より単純なミッション・プロファイルの場合には有効である。
冗長性により、有人戦闘機やAEW&Cが解放される一方、有人・無人システムともにより広いエリアをカバーすることができる。本誌は、KJ-700 AEW&CとKD-21弾道ミサイルCH UCAV(無人戦闘機)に関する以前の記事で、この技術に影響されたコンセプトを探求した。
敵がドローンと交戦すれば、敵の位置が明らかになる恐れがあり、その結果、PLAAFのプランナーは、即座の対応として攻撃する直接的な助けにはならないまでも、相手の航空機の移動パターンについて何らかの洞察を得ることができる。 中国が産業とサプライチェーンの回復力を重視し、別の戦争事例から学ぼうとする傾向を考えると、AVICの設計者はおそらくドローンを「attritable(損耗前提)」に設計したのだろう。
多数の損失が発生した場合、迅速に生産規模を拡大し、数を補充することは難しくない。 しかし、西太平洋で米国との戦争が勃発し長く続くとなれば、話は別だ。■
First Visuals of China’s WZ-9 Divine Eagle AEW Drone Surface Online
Published on: December 28, 2024 at 9:36 PM
Parth Satam
https://theaviationist.com/2024/12/28/china-wz-9-aew-drone/
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