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日米韓による北朝鮮ミサイル防衛のリアルタイム警報システムが稼働を開始。一方、日本は長距離スタンドオフミサイル開発を前倒しへ。日本を巡る安全保障環境の急変への対応。日本国民は正しい状況認識を求められている。

 

2023年の大きな流れとして、日本も抑止力という概念を堂々と主張できるようになったことが挙げられると思います。中でもミサイル装備の開発・調達の進展を上げたいと思います。一方で今も抑止力の概念を理解できない勢力は軍事力増強、軍国主義といかがなものかと思われるレトリックを展開していますが、日本国民はそこまで愚鈍ではありません。時間の経過とともに議論が収斂シていくでしょう。USNI Newsの記事からのご紹介です。

Ships from the U.S., Japan and Republic of Korea conducted a trilateral ballistic missile defense exercise in the Sea of Japan, Oct. 6, 2022. US Navy Photo

日米韓が北朝鮮ミサイル警戒システムを構築、日中韓演習も実施



国、日本、韓国は12月20日、北朝鮮のミサイルに対しリアルタイムでの警報システムを完全稼動させ、複数年にわたる日米韓3カ国の演習計画を共同で策定したと発表した。

 ロイド・J・オースティン米国防長官、木原稔防衛大臣、申元植韓国国防部長官は11月の日米韓閣僚会議で、2023年末までにこの2つの構想を最終決定することで合意していた。

 国防総省発表によれば、このメカニズムは、朝鮮民主主義人民共和国のミサイル警報データ共有の完全な運用能力を検証した最近のテストを受けて、アクティブになったという。また、2024年初頭に開始される複数年にわたる三国間演習計画も、過去の三国間演習を基に策定された。

 「これらの成果や現在進行中の努力は、米国、韓国、日本による3カ国安全保障協力の前例のない深さ、規模、範囲を示すものである。日米韓3カ国は、地域の課題に対応し、朝鮮半島、インド太平洋、そしてその先の平和と安定を確保するために、今後も協力を積み重ねていくだろう」とリリースには書かれている。

 一方、日本は、三菱重工業(MHI)の12式対艦ミサイルの地上発射型の新バージョンの配備を前倒しし、2026年度という当初の配備予定ではなく、2025年度に配備する意向だ。

 木原稔防衛大臣は金曜日の定例記者会見で、新しい配備スケジュールを発表し、「この前倒しは、日本ができるだけ早く実用的なスタンドオフ防衛能力を獲得しなければならないという危機感のあらわれ」と述べた。また、防衛省は他の国産ミサイルや開発中のスタンドオフ・ミサイルについても、予定を前倒しして実戦配備する検討中と付け加えた。

 今回の動きは、岸田内閣が日本を取り巻く安全保障環境が一層厳しくなったとして、日本のスタンドオフ兵器システムの配備時期を全体的に見直す一環として行われた。日本はすでに、トマホーク巡航ミサイルの日本への配備時期を前倒ししている。

 日本の軍事的懸念は、北朝鮮、中国、ロシアだ。北朝鮮は弾道ミサイル能力を向上させる努力を続けており、中国は領有権を主張し、ロシアは国際社会を無視してウクライナとの戦争を続けている。このような懸念と、日本近海での共同活動を含むロシアと中国の軍事協力が相まって、日本政府は長距離対空ミサイルの早期獲得に向けて動いている。トマホークの取得は、長距離の報復攻撃を行う能力を抑止力として機能させる一方で、他の長距離スタンドオフ兵器システムは、日本が敵対勢力と遠距離から交戦することを可能にする対攻撃ドクトリンの一部となる。改良型12式ミサイル配備の前倒しに関する防衛省のリリースには、「防衛省と自衛隊は、我が国に対する侵略勢力を早期に、かつ遠距離から阻止・排除するため、スタンドオフ防衛能力を強化する」と記されている。尖閣諸島に対する中国の長年にわたる継続的な領有権主張により、日本は侵略に対する島嶼防衛に適した能力を優先するようになった。

 改良型12式ミサイルは、現行型の射程200kmに比べ、射程900km以上に改善され、探知されにくい形状に改良される。それとともに、対艦能力しかなかったオリジナル・バージョンに比べ、地対地能力を持ち、地上の標的を攻撃できるようになる。地上発射バージョンは、トラックで運ぶ発射システムである。また、12型の海上発射型と航空発射型の改良も進められている。記者会見で木原氏は、改良型12型が最初に配備される地域はまだ決定していないと述べ、全体的な意図は、既存の12型を改良型に置き換えることであると付け加えた。

 これに先立つ12月12日、日本の統合幕僚監部(JSO)は、人民解放軍海軍(PLAN)の偵察艦「天舟行」(795)の活動に関するリリースを発表し、PLAN艦は12月9日午後8時、宮古島の北東140kmの海域を北西に航行するのを目撃され、その後、宮古海峡を航行して東シナ海に入ったと述べた。リリースによると、海上自衛隊の掃海艇「くろしま」(MSC-692)と海上自衛隊鹿屋航空基地(九州)所属の第1艦隊航空団のP-1海上哨戒機(MPA)がPLANの艦船を追跡した。リリースによると、天舟行は11月30日に東シナ海から宮古海峡を南東に航行し、その後12月2日まで久米島西方海域を航行した。12月4日、PLAN船は尖閣諸島の一部である魚釣島の西の海域を南下し、その後与那国島と台湾の間の海域を南下した。

 JSOによる金曜日の報道発表によれば、PLAN巡洋艦CNS Wuxi 無錫(104)は同日午前6時、対馬の50kmの海域を南西に航行するのを目撃され、その後対馬海峡を通過して東シナ海に入った。JSおおたか(PG-826)と厚木基地の海上自衛隊P-1 MPAがPLAN巡洋艦の後を追った。報道資料によると、無錫は12月11日から12日にかけて、対馬海峡を北東に航行し、日本海に入った。■


U.S., Japan, South Korea Establish North Korean Missile Warning System, Trilateral Exercises - USNI News

DZIRHAN MAHADZIR

DECEMBER 19, 2023 12:37 PM - UPDATED: DECEMBER 19, 2023 12:39 PM



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