2018年1月18日木曜日

歴史に残る機体16 U-2

歴史に残る機体16はU-2です。現役の機体ですのでまだまだ歴史を作りそうですね。



No Plane Has Made More History Than the U-2 (And It Never Fired a Shot)

U-2を上回る歴史を刻んだ機体はない(しかも一発も発射せずに)
January 16, 2018

U-2スパイ機は今も世界の空を飛んでいるが、もともとCIAで供用開始して60年以上たつ。世界史でここまで影響を与えた機体はない。米外交に有益な情報を提供しただけでなく、高高度飛行は期待通り妨害を受けなかったためだ。

高高度を飛ぶスパイグライダー機
チャーチルが有名な「鉄のカーテン」が東欧に下りたと述べた時点でその向こうを覗く米スパイ機は文字通り生死をかけていた。写真偵察機の有効性は実証済みだったがソ連ジェット戦闘機がレーダー誘導で運用開始するとソ連領空への侵入は自殺行為になった。
スパイ機がソ連MiG戦闘機の追撃を回避する方法はないのか。米空軍は解決策は高高度飛行と考え、レーダー探知も回避できると想定した。ソ連の初期型レーダーは大戦中に米国が与えた装備で最大探知高度は67千フィートと想定されたためだ。RB-57Dがこの任務用に改装されたがこれだけの高度は不可能だった。
ロッキードの伝説的設計者ケリー・ジョンソンから1953年にCL-282スパイ機提案が空軍に届いた。グライダーに近く長い胴体ととんでもなく長い主翼が特徴だった。CL-282は機体重量を極限まで下げて降着装置さえ省き胴体着陸の想定だった。空軍は採用しなかったが、CIAが関心を示しロッキードに構想研究の継続を求めた。
ロッキードはU-2になったこの機体開発を完全秘密体制で進めた。機体呼称の「U」は多用途機の意味で偵察機としての目的を隠ぺいするためだった。ロッキードは協力企業には高高度気象観測機と説明していた。
ドワイト・アイゼンハワー大統領が同機運用に直接関与したのはソ連上空に軍人を乗せた機体を送り込むのは政治的に危険との助言を考慮したためだった。U-2は当初非米国人で運用する想定だったがCIAは退役空軍パイロットをCIAに「運転手」として雇い入れる形を思いつく。CIAと空軍の共同事業には「ドラゴンレイディ」のコードネームが尽き、以後同機にこの名前がついてまわることとなった。
細長い胴体と80フィートの主翼で高度72千フィートに到達した。この高度では宇宙空間に近くなりパイロットは部分与圧服を着用した。高高度飛行のストレスでパイロットは一回8時間のミッションで体重6ポンド減らすほどだったが、液体食をヘルメット直結チューブからとれた。
エンジンはJ58ターボファン一基で特殊JP-7燃料が高高度でも蒸発しない形にされていた。最高速度は430マイルで大戦中のP-51マスタング並みだった。後期のU-2CはエンジンをJ75に換装し、最高高度75千フィートに引き上げた。ここまでの高高度では失速速度は最高速度から10マイルしか違わず、パイロットは常時注意を払う必要があった。
搭載カメラは180インチのフォーカルレンス式レンズで地上の高解像度写真を撮影可能だった。その後通信情報収集装置が加わった。
CL-282原案と異なりU-2には降着装置が付いた。離陸時に投棄する「ポゴ」車輪二基もついた。主翼は異例なほどの揚力を生んだ反面、着陸が極度に困難になったのに加えコックピットの視界は極度に悪く、地上で誘導車による無線指示が必要だ。良い面では高度と揚力の組み合わせで長距離の滑空が可能となり、エンジン故障になった一機は300マイルを滑空してニューメキシコに着陸している。
60年間にわたり同機操縦資格を得たのはわずか950名で女性9名も含む。「怪しい伝説」でU-2は「操縦が一番難しい機体」だったのか検証し、車輪投棄、与圧服、高高度飛行の様子とともに誘導車を引き連れての着陸の様子が放映されている。
ロシア、中国、キューバ上空のドラゴンレイディ
アイゼンハワーはU-2上空飛行で戦争が誘発されないか心配していたが、ドイツに展開したCIA分遣隊A所属のU-2が東欧上空を初飛行したのは1956年6月20日でソ連上空飛行は7月4日だった。
ソ連レーダーではU-2探知は不可能との甘い期待はすぐに裏切られた。だがMiG-15や-17戦闘機ではU-2の飛行高度まで到達できなかった。米国はその後もU-2を英空軍パイロット操縦で送り出しており、英国内基地の設置の代償としてさらに収集情報量を増やすためだった。
CIAはプロジェクトレインボウでU-2を低レーダー断面積化によるステルス機改装に取り組んだ。ただし、結果は芳しくなくロッキードはA-12事業に取り組むことになった。これがSR-71ブラックバードになった。
U-2の写真偵察がすぐに効果を発揮した。当時の米軍指導部はソ連との「爆撃機ギャップ」に憂慮させられていた。U-2の上空飛行により新型長距離M-4戦略爆撃機は実際に作戦基地に配備されていないと判明した。中東上空ではスエズ危機での英仏軍の作戦状況を米国はつぶさに見ることができた。結果として英国は介入を断念させられた。
にもかかわらずアイゼンハワーはU-2フライトのリスクを認識しており、運用を取り消したり再度承認することを二期目に繰り返していた。1950年代末にソ連は地対空ミサイルの配備を増強しCIAは高高度でU-2を捕捉する可能性を認識していた。ただし当時のペンタゴンは今度は「ミサイルギャップ」がソ連首相フルシチョフが豪語したICBMで生まれていると恐怖に駆られ、アイゼンハワーはあらたにこの脅威の実態をさぐるべく新規ミッションを承認した。
最後のミッションは1960年5月1日まで延期された。ソ連では休日で通常は探知を遅らせる効果のある民間航空の稼働が低下する日である。CIAパイロットのゲイリー・パウワーズがトルコ・インチルリック基地を離陸すると即座にソ連レーダーに捕捉され三発のSA-2ミサイルが発射された。うち一発は迎撃に出撃したロシア空軍MiG-19に命中しパイロットは死亡した。もう一発は命中しなかったが三発目が機体近くで爆発した。パウワーズは機外脱出し墜落したが機体は意外にも損傷少なかった。
CIAはU-2喪失に備えてあらかじめカバーストーリーを準備していた。U-2は高高度気象観測器で「行方不明になった」というものだった。ソ連はアイゼンハワーに釈明の機会を与えてから翌週になってパウワーズの身柄を確保したと発表しアイゼンハワーの体面をつぶし5月に予定されていたパリ首脳会談は大荒れになった。バウワーズ逮捕にCIAは恐慌する。U-2の高高度で撃墜されて生存は不可能と考えていたためだ。パウワーズはソ連スパイと交換で帰国しU-2のロシア上空飛行は取りやめになった。
それでもロッキードは機体改良を続けた。U-2A、U-2Cに空中給油能力が追加されU-2E、U-2Fになった。飛行距離は9,200マイルに延長された。U-2GとU-2Hは空母発進にして海外国内の基地依存を減らそうとした。空母発艦は成功したが海軍艦船からのスパイ機運用は実施されていないといわれる。
パウワーズ事件を受けて海外展開していたU-2分遣隊は撤収したが、今度はキューバ上空の飛行を始めた。1962年10月14日、リチャード・ヘイサー少佐操縦の機体がソ連製中距離弾道ミサイルの展開状況の撮影に成功し、キューバミサイル危機が始まった。米ソ関係でふたたびU-2が重要な存在になった。危機を通じて上空飛行は続き、10月27日にはルドルフ・アンダーソン少佐操縦の機体がまたもやSA-2に撃墜され、少佐は死亡した。
アンダーソン少佐撃墜のあと、空軍は徐々にCIAのU-2各機の管理を強め戦略偵察飛行隊を創設した。その後、タイ、日本、フィリピン、インドの各地に展開し、北ヴィエトナムの防衛体制の様子、北朝鮮やインドネシアの兵員輸送状況、中国国境の警備体制強化等の写真撮影にあたった。中東でもアラブイスラエル間の衝突の動向を監視した。
また中華民国(台湾)と分遣隊Hを共同運用開始したのは1960年代前半で、黒猫飛行隊として知られた。台湾パイロットが中国本土を北西では蘭州、南西は昆明まで飛行したが、不幸にも台湾運用のU-2も地対空ミサイルを逃れることはできず、5機が撃墜された。台湾のU-2ミッションは合計104回実施された。残るU-2は1974年に撤収された。ニクソン訪中で米中国交が成立したためだ。

現在のU-2、そして将来は?
最後の機体が生産ラインを離れたは1989年で104機のU-2が製造された。現在のU-2はすべてU-2Rの系列で胴体は30%延長され、主翼幅は100フィートを超え燃料搭載量が増加している。
1981年には新型U-2Rに特殊偵察ポッドと側面監視空中レーダー(地上スキャン用)がつきTR-1A(戦術偵察機)と改称された。
U-2とTR-1は防空体制が整備された場所での深度侵入飛行はおこなっていない。衛星により人命喪失を心配せずに行える任務だ。だがU-2は脅威がない場所なら高高度飛行を安全に行い高精度画像を衛星では得られない柔軟度で提供できる。
冷戦終結に伴い、U-2RやTR-1はU-2Sに改修され現在も31機が供用中だ。U-2Sは推力増加F118エンジンで時速500マイル超となり、センサー性能も向上しGPSも搭載する。2012年に同機はCARE事業で改修されキャビン与圧を下げ排尿回収も快適となりパイロットの肉体的負担を軽減した。
ここ数年は第9偵察航空団所属のU-2が最長12時間に及ぶイラク、アフガニスタン上空飛行を実施し、ISISやタリバンの動向を詳細に写真偵察している。
空軍は当初はU-2を2014年に退役させRQ-4グローバルホーク無人機に交替させる予定だった。だがU-2は大型で高品位センサーが積める点でRQ-4よりすぐれていること、また飛行運用費用も半額程度で済む。さらに空軍将官のひとりはRQ-4がU-2と同じ量の偵察を実施するまでにまだ10年かかるとも述べている。
結局のところ対ISIS戦で偵察機需要が高いためU-2運用予算は少なくとも2019年まで確保された。
ロッキードはTR-Xスパイ機の提案をしている。これはU-2を遠隔操縦機つまり無人機として高リスク空域での運用を目指すもので、ペンタゴンは40億ドルかけて30機ないし40機の非ステルス偵察機を配備すべきか検討中だ。

ただし今のところ旧型U-2が引き続き任務にあたりそうだ。機体が老朽化しても搭載センサーは別でドラゴンレイディは地上の様子を高高度から米国に伝える目の役割を提供している。■


Sébastien Roblin holds a Master’s Degree in Conflict Resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing, and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring.

韓国へEC-130Hコンパスコールが今年に入り展開している理由

The U.S. Air Force Has Deployed One Of Its EC-130H Compass Call Electronic Warfare Aircraft To South Korea 米空軍がEC-130Hコンパスコール電子戦機材を韓国に展開中

Jan 15 2018

EC-130Hコンパスコールは敵部隊を探知し通信系統を(おそらくサイバーで)攻撃して使用不可能にする能力があるが、数少ない同型の一機が韓国のオサン航空基地に配置されている。

EC-130Hコンパスコールはハーキュリーズに各種情報集装置、妨害装置等を搭載した改装機で、米空軍資料によれば「情報妨害機能および電子攻撃能力を有し米軍、多国籍軍の地上戦、航空戦、特殊作戦を支援する」とある。
米空軍のEC-130H部隊はわずか14機と小規模で、デイヴィス-モンタンAFBがあるアリゾナ州ツーソンに配備され、第55電子戦闘集団(ECG)隷下の二個飛行隊第41、43電子戦飛行隊(ECS)が運用する。同基地には第42ECS訓練隊もあり、TC-130H訓練機等を使う。
EC-130Hコンパスコールが南西アジアの場所非公表飛行基地をタキシ―している。コンパスコールは戦術機として敵の指揮命令系統を妨害し通信を遮断することで実戦で重要な即時の対応をできなくする。 (U.S. Air Force photo by Tech. Sgt. Jonathan Hehnly)
コンパスコールの任務は敵指揮統制能力の妨害にあり、このため敵通信を探知し重要度を把握して標的を設定する。つまり同機は敵通信式機器の発信を探知し妨害する機能がある。EC-130Hの当初の任務はSEAD(敵防空能力制圧)で、敵のIADS(統合防空体制)を利用不能にし敵迎撃機に地上レーダー管制誘導を使えなくすることだった。その後この役割は発展し、同機は無人機と地上操縦設備間の通信遮断も可能となった。
EC-130H部隊にはベイスライン1と2の機材がある。第55ECGは戦闘出撃10,900回66,500飛行時間を最近達成し、米軍多国籍軍部隊に各種戦闘で有利な状態を作ってきた。コンパスコールが優れているのは空軍物資本部第661航空機材隊が進めるビッグサファリプログラムによる性能改修が一貫して行われてきたためだ。同隊が中心となり各方面が協力してEC-130Hは新型通信技術にも対応できる。
ブロック35ベイスライン1仕様のEC-130Hで空軍には通信遮断効果が増進できる。早期警戒レーダーや航法支援装備が高出力を放射するとベイスライン1機材は敵の動きに柔軟に対応可能だ。
ベイスライン2ではさらに改修が進め操作員の負担が軽減されている。外部との通信も改良され状況把握のみならず作戦環境での接続性が向上している。
ベイスライン2の実現でDoDに「第五世代電子攻撃能力」が実現した。EC-130Hコンパスコールのベイスライン2で実現した改良点はミッション直結のため極秘扱いだが攻撃の精度と威力を向上している。さらにシステムが再設計され「プラグアンドプレイ」で迅速対応できるようになり現実の脅威が毎回違う対応を迫る中で対応力が増している。衛星通信が可能となり今後登場するDoD装備と互換性が生まれる。また多様な装備とのネットワーク、データリンク用端末も備える。ベイスライン2では機体改修をしており機体の性能と残存性が向上した。
2015年にはUSAF所属のEC-130Hコンパスコールがネットワーク攻撃を実証し、機内からのハッキング機能がサイバー戦に有効だと分かった。電子戦では機体からマルウェアを放出するのが通例だ。
現在は機材の三分の一が不朽の決意作戦支援に投入されている。EC-130H4機がRC-135リヴェットジョイント他EA機材とチームを組んでイラク、シリア上空でイスラム国の通信を遮断している。その中でEC-130H(73-1590 “Axis 43”) がオサン航空基地に移動する前に横田基地に2018年1月4日に飛来していた。実に興味を惹かれる。
今回の電子戦機材の展開の理由は推測が困難だ。サイバー攻撃能力を有する同機がDMZの南側に配備する理由は何なのか。ここまで特化した機体が朝鮮半島に配備されその他情報収集機に加わり緊張が高まる中で空を飛ぶのは注目すべきなのは確かだ。■

2018年1月17日水曜日

インド海軍が空母三号艦を企画、ただし実現は簡単ではない

Indian Navy plans to acquire its third aircraft carrier for a whopping Rs 1.6 lakh crore

インド海軍が空母三号艦を250億ドルで建造したいとする

INSヴィクラマディティ(写真)は現時点で唯一のインド海軍空母でINSヴィクラントが建造中。Ajit Kumar Dubey
  • New Delhi
  • January 15, 2018
インド海軍が空母三号艦の実現に向かっており、戦闘機57機を搭載する同艦の建造費用は250億ドルと言われる。現時点のインド海軍には唯一の作戦用空母としてINSヴィクラマディティVikramadityがある。
もう一隻INSヴィクラントVikrant,がコチン造船所で建造中で来年就役予定だ。
海軍は三号艦用に双発艦載機57機を購入予定で米F-18と仏ダッソー・ラファールが競合している。
中国の脅威を理由にインド海軍は三号艦を原子力推進で米技術も取り入れ建造したいとするが、建造は既存艦より高額になる。
インド海軍はインドの東西海域に一隻ずつ配備し、もう一隻を予備とする空母三隻体制の実現を目指している。
ただし国防省が前向きではないのは建造費以外にその他装備の調達にしわ寄せが行き調整が必要となるためだと内部筋が解説する。
空母発艦システムは米企業が特許を有し、建造費の最終額にも影響を与える。
インド海軍は艦載機材の情報開示要求を出しているが、正式な価格見積もり手続きは国防省が認可していない。
ただし海軍はロシア設計のINSヴィクラマディティからの発艦についてはすでにメーカーに性能確認を求めている。国防省筋は空母部隊の拡充では計画済みの空母と陸上基地だけでインド洋地区(IOR)をすべて監視できることから三号艦取得の予定は再考すべきと主張している。
このため、国防省は海軍が求めていた五か年計画を承認していない。

インド政府の国防調達費用は総予算の28パーセントになっておりこれ以上増やすのは当面不可能と言うのが各筋の見方だ。■

2018年1月16日火曜日

お知らせ 当ブログは正常に読めますか


者の方から改行問題、行長が極端に短い、レイアウトが崩れるとの報告がありました。
Chrome, Firefoxともに本文が読めない、iPhoneで改行がされ本文が読めないとのことです。

Bloggerが昨年仕様を変えたようで年末からトラブルが増えています。

当方としてはアップロード前にプレビューで正常に見えることを確認しているつもりですが引き続きトラブルが発生して入れば大変申し訳ありません。

現状はGoogleドキュメントで原稿を作成してからBloggerに貼り付けており、これが昨年途中から不具合を生んでいる原因かもしれません。このメッセージは直接Blogger上で作成しており、プレビューでも正常に読めます。

いては最近の記事(12月より)を正常に読めない方はご面倒でもお知らせください。

また修正方法で知識をお持ちの方はお助けください。

よろしくお願いいたします。

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追記 1/16/2018 2115HRS
たくさんのコメントありがとうございます。

拡張機能のAdBlockが問題だったとのご報告が出ていますのでご参考まで。

当方の別のBloggerブログでも原稿をアップロードするとやはり同じ問題が発生していますのでBloggerと当方の間の問題かもしれません。

ここらへんは残念ながらAをやったらBだった、という結果論でしかお話しできないのですが...

ひきつづきご愛顧お願いします。

B-52H編隊がグアムに移動し、USAF爆撃機三機種がそろい踏みへ

B-52s Are Headed Toward Guam Where B-1Bs And B-2As Are Already Forward Deployed

B-52がグアムに移動中、B-1BとB-2Aがすでに展開中

If the bombers do touch down at Andersen AFB in Guam it'll be the first time all three USAF heavy bombers will be there at once since August of 2016.

アンダーセンAFBに着陸するとUSAF重爆撃機各型がそろうのは2016年8月以降はじめてとなる。


Rim of the Pacific exerciseSTAFF SGT. KAMAILE O. LONG—1 CTCS
 BY TYLER ROGOWAYJANUARY 15, 2018

B-52Hストラトフォートレス戦略爆撃機少なくとも2機がコールサインMYTEE 51で太平洋を移動中で、ハワイを超えると到着地がアンダーセンAFBとなるのは確実だ。同地でB-1B、B-2Aに合流すれば三機種の同時配備は2016年8月以降のこととなる。
B-2はグアムに突如展開した際に米太平洋軍は爆撃機展開と抑止ミッションにあたると発表。緊張高まる中でこれには核兵器の運用も含むが、B-1Bにその能力はなく、B-2とB-52Hなら実施が可能だ。
B-52のグアム配備がいつまでかは不明だ。ごく短期間で重爆撃機をグアムに展開する訓練は随時行われているが2016年8月同様に三機種が当面そのまま残り同時訓練にあたる可能性もある。
2017年はほぼ通年でB-1Bがグアムから「力の誇示」ミッションを朝鮮半島付近で行っている間に米朝間の緊張が高まった。米側には残る手はあまりない中で戦略爆撃機を北朝鮮近くで飛ばす選択肢は残る。あるいは三機種を同時に飛ばし大規模な力の誇示を行うかもしれない。まるで航空ショーだが米国は同盟国とともにこれまでもこれを実施している。
冬季五輪が近づいているが、今回は世界有数の緊張地帯での開催となる。同時に南北朝鮮で会談が進行中だ。

B-52ミッションが明らかになれば記事をアップデートしたい。■

★仏ラファールを米空母で今春運用

軍事活動はいよいよ多国間で展開する時代に入っていますね。これが進むと国家間で

装備の共同保有、運用へ発展し、そのうちに軍の組織構造も変わるかもしれません。

当然安全保障の概念がも変わりますが、東アジアでは当面この動きは出ないでしょうね。

French Rafale Fighters to Deploy on Carrier USS George H.W. Bush This Spring 

フランス海軍ラファール戦闘機をUSSジョージ・H・W・ブッシュ艦上で今春運用



フランス海軍のラファールマリンがUSSドワイト・D・アイゼンハワー(CVN-69)艦上で編隊飛行を見せた。Dec. 8, 2017. US Navy Photo


 By: Ben Werner
January 10, 2018 4:50 PM • Updated: January 10, 2018 5:36 PM


ARLINGTON, Va. – フランスは航空要員含む350名を米海軍空母に今春搭乗させる。フランス関係者がUSNI Newsに語った。
 4月から5月にかけFSシャルル・ドゥゴール(R91)は2015年から始めた大修理が完成する予定で航空要員はUSSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-71)で飛行適性検定を受ける。ただし狙いは検定以外に相互運用の確認とジャン・エマニュエル・ルデルゼ大佐Capt. Jean-Emmanuel Roux de Luze(在米大使館付け海軍武官)がUSNI Newsに語ってくれた。
「米軍との共用運用能力をお見せしたい」と大佐は延べ、「機体整備と兵装搭載の実力をお見せする」
 フランス海軍のダッソー・ラファールM戦闘機、ノースロップ・グラマンE-2Cホークアイはまずオシアナ海軍航空基地(ヴァージニアビーチ)で米航空隊と飛行を開始する。フランス海軍要員は米側と機体整備に取り組むとルデルゼ大佐は説明。その後、フランス部隊はブッシュ艦上に移り、航空隊の一部となる。
 フランス海軍の機材、人員を米海軍で運用する案は昨年12月に発表されており、米海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将Adm. John Richardsonがパリでフランス海軍参謀総長クリストフ・プラザック大将Adm. Christophe Prazuckと会談し合意していた。


フランス空母シャルル・ドゥゴール所属F-1ラファールをUSSハリー・S・トルーマン (CVN-75) 艦上で誘導する米海軍要員。2014年撮影。 US Navy Photo


 水上艦艇協会の国際海軍昼食会で講演したルデルゼ大佐は共同運用で両国海軍間に信頼を醸成しながらそれぞれ補完できる効果を示すことが狙いと述べた。米海軍にとは技術、手順、通信機器が基本的に共通しているという。
 「現時点で95%の相互運用体制にあり、当方の関心はあと10年15年後もこの態勢を維持することにあります」
 米海軍は技術面で他の追随を許さない地位をたえず模索し、新装備開発の先頭を走る。ルデルゼ大佐も米海軍は他国部隊より一歩抜きんでいると認める。「米海軍は規模と戦力微値bbでわが方を必要としておらず他国海軍の手助けも必要としない」
 ただし政治的には米国は多国籍軍やNATO作戦での作戦で正当性を確保する必要があると大佐は指摘。


フランス空母シャルル・ドゴール所属のラファールが空母運用適性検定の一部としてUSSハリー・S・トルーマン(CVN-75)で発艦に備える。2014年撮影。 US Navy Photo

 「フランス海軍は他国海軍部隊と共同作戦を拡充する予定なので他国部隊との共同運用を学ぶ必要がある」とルデルゼ大佐は述べた。

 フランスは対ISIS多国籍軍の空爆作戦で2014年以来大きな役割を果たしている。2015年にドゴールはパリの風刺雑誌シャルリ・エブド編集部がISISに襲撃されたため作戦投入された。同空母はそのほか二回にわたり中東で対ISIS作戦に従事している。■

2018年1月15日月曜日

★ボーイングが極超音速機コンセプトを公表、ロッキードSR-72に対抗

 

ボーイングが積極的に新技術を公開しています。立て続けに発表できるのはそれだけ多くの研究開発が背後にあるからでしょう。特に極超音速技術の開発はピッチが上がってきましたので注目です。まずBusiness Insiderの記事です。



Boeing unveils conceptual hypersonic jet design to replace the SR-71 Blackbird

ボーイングがSR-71ブラックバード後継機となる極超音速機設計案を公開
Boeing hypersonic concept SR-71Boeing
  • ボーイングがSR-71ブラックバード後継機を狙う極超音速機のコンセプトモデルを公開
  • マッハ5以上を狙う
  • この性能の機体はまだ製造実績がない


ボーイングがSR-71ブラックバードの後継機とされる新型極超音速機のコンセプトモデルを公表したとAviation Week Aerospace Dailyが伝えている。
コンセプトモデルはオーランドで開かれたAmerican Institute of Aeronautics and Astronauticsの科学技術フォーラム会場で展示された。
「このコンセプトと関連技術は極超音速ISR/攻撃機を想定しSR-71と同じミッションを想定しました」とボーイング広報サンドラ・アンガースがBusiness Insiderに伝えている。「SR-71後継機を目指しています」
「実証機に至る前のコンセプトモデルですが再利用可能な極超音速機の製造は未踏の分野」とアンガースは述べ、「当社は高度技術分野に常に挑戦し顧客からの発注に備えております」
アンガースは次世代機はマッハ5超となるとも述べている。ボーイングの極超音速分野の主任技術者ケヴィン・ボウカットはAviation Weekに極超音速機設計が着々と進んでいると述べている。
ボーイングは防衛産業最大手の一角であり、米国内で大きな政治影響力を誇る。
SR-71SR-71 Wikimedia Commons
Aviation Weekではボーイングが「F-16程度の大きさの単発実証機のフライトテストではじめ、その後双発でSR-71とほぼ同寸の実用機に移る二段構えの対応を想定している」と述べたと報じている。
ボーイングはすでに極超音速飛行を無人機X-43、X-51で実験を行っている。
このうちX-51は2013年にマッハ5.1を三分間維持し海中に没している。ただし、X-51はB-52母機から投下されブースターで加速してマッハ5.1を記録している。
これに対して今回のコンセプトモデルは自力で離着陸する想定で難易度が高い課題に挑戦する。
ロッキード・マーティンもSR-71後継機をSR-72として開発中で2020年にテスト開始を狙う。■
ではそのAviation Weekの記事を見てみましょう。


Boeing Unveils Hypersonic ‘Son-Of-Blackbird’ Contender

ボーイングが極超音速の「ブラックバード二代目」競合策を公開

Hypersonic vehicle design: Guy Norris


Jan 11, 2018Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report


極超音速技術の研究開発が米国で急速に進展する中、ボーイングが初の再利用可能マッハ5超実証機の設計案を発表し、将来の超高速攻撃偵察機へ道を拓こうとしている。
デルタ翼で後退角が大きなコンセプトモデルは二十年にわたるボーイングのX-43、X-51A極超音速実証機研究の流れをくむ。その他のボーイングの超高速飛行技術の実績も反映しており、マッハ3のXB-70実験爆撃機もそのひとつだ。ロッキード・マーティンが2013年にSR-72と同じくボーイングもSR-71ブラックバード偵察機の後継機を狙う構想を発表している。
「再利用可能極超音速機で一番実現性が高い形態はなにか。そこで独自に研究を開始しこの答えを探しました」とケヴィン・ボウカット(ボーイング極超音速技術主任研究者)は語る。コンセプトから実寸大開発に進めば、ボーイングは二段構えでテストを開始しF-16サイズの単発機をまず製造してから双発実用機に進み、107フィートのSR-71と同様になる。
ボウカットによれば尾翼二枚でウェイブライダー形状の仕様が極超音速機に進展しつつあり、「通常の形で離陸してマッハ1からマッハ5への加速は生半可ではありません。空気取り入れ効率は速度が上がるにつれ低下しますのでマッハ5ならエンジンは相当大きくしなければなりません。しかし空気取り入れ口もノズルも大きくなり、マッハ1突破だけでも困難になります」
だがボウカットは機体と推進系の設計に学際的設計最適化multidisciplinary design optimization (MDO)を取入れ、多様な分野の技術を同時採用することでボーイングは実用的な仕様を実現したと語る。MDOはX-51Aでも採用された。
X-51Aウェイブライダーは空気取り入れ式機で極超音速飛行を始めて持続した機体だ。
ボーイングは自社費用で極超音速飛行研究を開始したが、現在はDarpaの全域高性能エンジンAdvanced Full Range Engine (AFRE)構想と関連したタービンコンバインドサイクルturbine-based combined cycle(TBCC)飛行実証を進める米空軍研究開発本部(AFRL)の下で研究を続けている。ボーイングはエンジンパートナーにオービタルATKを選定し、オービタルは2017年に21.4百万ドルでAFRE研究契約を交付されている。ボーイングは2016年にAFRLのTBCC飛行実証機コンセプト作成を開始し、オービタルATKに作業を委託している。
機体仕様はTBCC推進系により大きく影響を受ける。TBCCでは従来型タービンエンジンにラムジェット/スクラムジェット(DMRJ)を組み合わせる。タービンエンジンでまずある程度のマッハ数にしてからDMRJに移行する。エンジンは空気取り入れ口とノズルを共有し、移行後はタービンは保護カバーに覆い着陸まじかで減速時に再始動する。取入れ口にはXB-70で採用した分離板が採用されているとボウカットは述べており、TBCCは推進方式の候補の一つに過ぎないとする。ノズルも分離されている。
「推進系で機体長が決まります」とトム・スミス(ボーイング極超音速機開発技術研究主任)も言う。ボーイングは設計原案の詳細を明らかにしていないが、取り入れ口が広く、ナセルが機体下についていることからTBCCエンジンのタービンとDMRJは並列搭載されているようだ。
取入れ口が内側を向くのは機首で生まれる衝撃波を吸収する狙いがある。機体前方のチャインが鋭角で大きなデルタ翼に繋がっていることからウェイブライダーとしての極超音速効果とともに離着陸時の低速時の揚力効果を期待する。ウェイブライダーとは衝撃波に波乗りし抗力が減る効果を期待することをさす。「チャインが主翼につながり良好な空気の渦が生まれます。低速時にこの渦に注意が必要です」(スミス)■


さすがAviation Weekは航空力学にも言及していますね。ビジネスマンにはそこまでの情報は必要ないということでしょうか。Business Insiderもコンパクトながら重要な情報はちゃんと伝えていますね。両誌とも今後もフォローしていきます。

2018年1月14日日曜日

極秘衛星ズーマ打ち上げは本当に失敗したのか

Aviation Week & Space Technology

Analysts Disagree About Classified Sat Zuma’s Fate

極秘衛星ズーマの打ち上げ結果で見解が食い違っている


Jan 11, 2018Irene Klotz | Aviation Week & Space Technology

1月7日午後8時にスペースXのファルコン9がケイプカナベラルAFSから打ち上げられ極秘の米政府ペイロード(コードネーム、ズーマ)を打ち上げた。その後から話が見えなくなった。
東アフリカ上空を飛行中のパイロットがロケットの上段が減圧され推進剤を放出する様子を撮影していた。打ち上げ後およそ2時間15分後のことだ。オランダの科学者にして衛星ウォッチャーのマルコ・ランブロークMarco Langbroek,が衛星観察者メイリングリストSeeSat-Lに寄稿したところによればズーマの軌道は高度900から1,000キロので赤道から50度南北に傾いているという。
しかしメディア報道では匿名の情報機関関係者や業界筋を引用して宇宙機は二段目から分離に失敗し大気圏再突入しインド洋南方に墜落したと伝え始めた。
スペースXは本件に関し情報を遮断しており、1月9日に以下短い声明文を発表しただけである。「事実を明確にするため、これまでのデータを整理するとファルコン9はすべて正常に作動していた」と同社社長グウィン・ショットウェルGwynne Shotwellが発表。
「当社あるいは外部で詳しく検討した場合は直ちにご報告する。この声明内容に反する情報が発表されているが全くの誤りと断言しておく。ペイロードが極秘のため、これ以上言及できない」と述べた。
これまで解析したデータでは設計、運用等で変更の必要は認められないとし、今後の打ち上げに影響を与える要因はみあたらないという。
米空軍とノースロップ・グラマンは非公開の政府機関向けに同衛星を製造したがコメントを拒否している。国家偵察局もズーマは同局ミッションと無関係という。
ズーマは北米防空司令部が登録するだけの長期間にわたり宇宙空間に残った。つまり地球周回軌道飛行を最低一回は行っているとハーヴァード大の宇宙物理学者ジョナサン・マクダウェルJonathan McDowellは解説し、「仮説ですがズーマは二段目から切り離しされないままで軌道に残ったため登録番号を振られたのですが、その後軌道を外れたのだと思います。ただし非常にわかりにくい状況」と述べている。
産業界の専門家筋はズーマのペイロードアダプターが作動しなかったと見ている。これもノースロップ・グラマン製だ。だがす全員がその通りには考えていない。「衛星が地球に落下すれば壮大な見ものとなりますがズーマはまだ作動中でしかも正常に作動しているのでは」とSeeSat-Lの管理人で本人も長期にわたる衛星ハンターのテッド・モルカザンTed Molczanは語る。
モルカザンは仲間とまだ行方を追っている。「二週間すれば北半球で飛行経路がはっきりするでしょう」とランブロークも述べている。■

日米世論調査で浮き彫りになった日米国民の核兵器のとらえ方の違い

日本では核の話題になると必ず被爆者、福島と言った心情問題が先立つ傾向が日本にありますが、選択肢としていかに非効率だとしても最初から除外していたのでは現実問題に真剣に対処していると言えないでしょう。米核兵器に頼り、米国を「番犬」扱いすることがいつまでも続く保証もありません。考えてはいけない、ではなく考えられないことを考える思考空間を確保することが肝要ではないでしょうか。


Pollster: Americans Willing to See a Nuclear Armed Japan to Deter North Korea 世論調査で米国が日本核武装で北朝鮮抑止効果を期待していると判明した

North Korean KN-14 Launch on July 4, 2017. KCNA Photo

January 10, 2018 9:16 AM
国世論調査で米国人が日本を核兵器運用国にする、米核兵器を日本・韓国に配備し北朝鮮への抑止効果を期待することに前向きとわかり、調査を実施した日本側に「ショッキング」な結果になった。
 ブルッキングス研究所で言論NPOの工藤泰志代表が講演し日米同時実施した北朝鮮核危機への調査結果から自衛隊の「核兵力保有を真剣に議論」が政府内部に生まれる可能性に触れた。
 工藤代表は米国民の意見は以下の二点で日本と大きく異なるとした。安倍晋三首相がめざす憲法改正で自衛隊を合憲にすること、および日本国外での自衛隊投入だ。
 国防長官ジェイムズ・マティスは緊張の高まる中で日本と韓国に対して米の「核の傘」があるから安心と伝えている。
 まもなく長官就任後一年になるが、長官は日本の世論調査結果から核兵器保有へ前向きな意見が増えていると指摘。核兵器を受容する意見はまだ9パーセントと一般的ではないが、前回の5.1パーセントから増えている。
 質疑応答で北朝鮮に関して「非核化が多くの日本国民の唯一の選択」で、「平和的解決が最良」だが問題は北朝鮮核兵器開発や長距離弾道ミサイルテストを「どうしたら凍結できるのか」だとした。
 世論調査結果では日本では68パーセントが日本、韓国の核武装化に反対し、辛うじて過半数が米核兵器の日本あるいは朝鮮半島持ち込みに反対した。
 この調査で米国でパートナーとなったメリーランド大のシブリー・テラミShibley Telhamは日本側回答の7割が北朝鮮を核保有国と認めることに反対している点に注目。また日本では63パーセントがトランプ大統領の危機対処は極めて望ましくない、やや望ましくないと答えている。回答ではトランプが金正恩同様に世界の安全に大きな脅威だと見ている。
 日本はトランプ、あるいは米国を危機解決の多国間協議の推進の力はないと見る。言論NPOは日本成人千名、メリーランド大は米国民2千名を対象としたがともに大多数が多国間交渉で核兵器・ミサイル問題を解決すべきと考えていると判明した。
 ただしテラミは軍事力行使について米国民の意見が鋭く分かれていると指摘。共和党支持者の53パ―セントは実行オプションと考えるものの全体としての米国人で軍事行動支持は32.5パーセントにとどまった。日本ではほぼ半数がいかなる軍事行動に反対している。
 調査方法は日本では回答シートを回収したが、米国では電子メールと電話回答を使った。
 今回の合同調査および韓国国内の最近の調査とおりなら朝鮮半島の現状維持で金正恩を権力の座にとどめ、北朝鮮に核兵器保有を認め、米国は韓日両国と同盟関係を維持し、国連安保理の経済制裁を残すことがすべて続きそうだが、現在の危機状況の解決にはつながらない。
 例えば韓国の「北のいとこ」への視点は「今は大いに恐れ大いに否定的」だとリチャード・ブッシュRichard Bush(ブルッキングス研究所)は述べ、今週に始まった南北会談で冬季五輪への北朝鮮参加は実現してもそれ以外は大した成果は期待できないと加えた。「そもそも北朝鮮指導者は対話を真剣に望んでいるとは思えない」
 当日の司会進行をしたブルッキングスのマイケル・オハロランMichael O’Halloranは目標はあくまで「北朝鮮核兵器製造を凍結させること」で核兵器より広範囲を対象にし、北朝鮮には食料援助や貿易支援以上の「あまり多くを与えない」ことだと述べた。

 「米国の選択肢に軍事演習の実施回数制限があります」とし、参加兵員数や回数を軍事当局者同士で協議しながら保安体制や即応態勢には影響を与えない方法があると述べた。■