2019年6月16日日曜日

あなたの知らない戦史シリーズ⑤ イスラエル存続を決めた旧ドイツ機の奇妙な物語

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The Strange Story of How Nazi Fighter Planes Save Israel

イスラエルを救った旧ナチの戦闘機

June 11, 2019  Topic: History  Region: Middle East  Blog Brand: The Buzz  Tags: Nazi Fighter PlanesIsraelIsraeli-Arab WarEgyptPalestine

1948年5月イスラエルが英国植民地支配から独立を宣言した直後に周辺アラブ各国との戦闘が始まった。イスラエルが最初に装備した戦闘機はかつてユダヤ民族撲滅を狙った国のものだった。
ドイツのメッサーシュミットBf. 109(後にMe. 109へ改称)は1937年にスペイン内戦へ投入された時点では最先端の戦闘機だった。フランコ総統の国民党政府の支援でドイツ人パイロットが操縦するBf.109はスペインの制空権を確保しファシスト勢力の爆撃機の邪魔者を排除した。
Bf.109Eは20ミリ機関砲と新型ダイムラー・ベンツ601エンジンを搭載し時速354マイルと高速化された。ポーランド侵攻やフランスの戦いで敵機を駆逐した。
だがバトル・オブ・ブリテンでの英空軍スピットファイヤとの対決ではじめて大きく敗北した。
1942年に入ると両陣営に優秀な新型戦闘機各種が戦場に登場し、109も改修を受けながら終戦に至った。機体の多くが産業化の進んだチェコスロバキアで生産された。同国はナチ・ドイツが1938年に併合していた。ドイツ敗戦後にチェコは109をアヴィアS-199として生産再開した。。
チェコはダイムラー・ベンツ605エンジンの在庫を活用しようとしたが、工場火災でエンジンが使えなくなり、代替策を模索した。結局、ナチ・ドイツのハインケル-111双発爆撃機用のユモ211Fエンジンの在庫を活用することにした。
211Fは戦闘機用エンジンの設計ではない。109の機体に搭載すると問題が連続発生した。出力不足に加え、109が機首に搭載する機関砲と相性が悪く、チェコはMG 151機関砲を主翼下に搭載したがS-199の飛行性能は低下した。
チェコはS-199を532機生産し、チェコ空軍が10年間供用しメゼク(ロバ)の名称がついたのは取り回しがやっかいな性質があったためだ。
パレスチナでは
帝政ロシアの1880年代に激しい反ユダヤ政策があり、欧州のユダヤ人はパレスチナへ移民を開始し、シオニスト運動の一環となりユダヤ社会にナショナリズムが強まった。
移民ユダヤ人はそれまでアラブのイスラム教徒キリスト教と共存していた中東のミズラヒ・ユダヤ社会に加わった。
ユダヤ人口が増えて現地アラブ社会と緊張が高まり、アラブ、ユダヤで領地の取り合いが始まった。当時のパレスチナは英国統治下で、対立の緩和政策が逆に両陣営に不満を募らせた。
流血の衝突が発生するとユダヤ側に民兵組織ハガナが誕生し、最大規模集団をデイビッド・ベンーグリオンが指導した。もっと強硬な集団イルグンをメナヘム・ベギンが率い、過激集団レヒも生まれた。
第二次大戦後に各集団はゲリラ戦で帝国支配に挑み、英軍は1947年にキング・デイビッドホテル襲撃事件を受け同地から撤退した。国連決議でユダヤ、アラブ両勢力の分離を求めたことを受けベン-グリオンは新国家イスラエルの誕生を1948年5月14日に宣言した。
英仏両国は中東地区で脱植民地の動きに出ており、新たに独立したエジプト、ヨルダン、イラク、シリアがイスラエル軍に挑戦してきた。各国はイスラエルを非合法国家と見なしていた。
エジプトは英国から大量の軍事装備を引き継いでおり、スピットファイヤがイスラエル占領下の飛行場を銃撃しはじめ、C-47輸送機を爆撃機に改装しテルアビブを空襲した。
発足したばかりのイスラエル国防軍はハガナ戦闘員を引き継ぎ国家誕生の前から空軍部隊を編成していた。
ハガナは軽量民間機のパイパーカブをシェルートアビール「航空隊」に編入し偵察のみならず爆撃も行っていた。パイロットは爆薬や手榴弾を膝にはさみコックピット横から投下した。もちろんこのまま続けることは無理があった。
海外に展開するイスラエル工作員では軍事装備購入は困難だった。武器禁輸措置のためだ。そこでオットー・フェリックスがチェコ武器商社にアヴァイS-199の売り物をみつけ、価格は当時としては高額の一機18万ドルもし、今日の価値では180万ドルに相当する。価格には機体、弾薬、引き渡し、飛行教習も含まれ、当時のイスラエルパイロットには軍用機操縦の経験が皆無に近かった。
まず10機、その後15機と発注していった。イスラエルにはより高性能のP-47サンダーボルトをこれより低価格で提示があったものの買い取りを拒否している。
新生空軍部隊にはパイロット、整備士がともに不足していたのでその場しのぎで志願者、冒険好き、低報酬の傭兵をかき集めた。
第一次戦役でのイスラエル空軍に加わった609名でイスラエル生まれは181名、米国出身が182名、南アフリカ80名、カナダ、英国が各50名程度だった。残りはその他国の出身者で全体の8割りがユダヤ人だった。
1948年5月6日、志願兵の二名、ハガナのパイロット8名がチェコに向かい、S-199の飛行教習を開始した。
テルアビブを救ったガタガタの4機
5月18日、エジプト軍のC-47がテルアビブ中央部のバスターミナルに爆弾を投下し死亡42名負傷者100名超の惨事となった。
教習中のイスラエル軍パイロットは帰国を前倒しで求めてきた。チェコ教官は基本戦闘訓練も修了していないので反対し、経験がなく安全飛行もままならないと諭した。だが志願パイロットたちは中東に移動してしまう。
S-199のフェリー飛行は禁輸措置の為不可能だったので機体は分解され、C-46コマンド輸送機で二回にわけ空輸された。まずコルシカへ飛び、エクロン(現テル・ノフ航空基地)へ移動させるバラク作戦が5月20日に始まった。
あたかもその後の前兆のごとく、S-199一号機は5月23日に全損となった。C-46輸送機が霧の中で着陸に失敗し機内で破損したためだ。これとは別に199を積んだ輸送機が禁輸違反で差し押さえられた。
5月29日にS-199第一陣の組み立てが終わり、新編成101飛行隊が生まれた。ノックオフ機材だったが機体名メッサーシュミットはメッサの略称がつきヘブライ語で「ナイフ」の意味があった。
そのころエジプト軍2,300名がトラックでテルアビブに向かっており、装甲車両とマティルダ戦車、マークVI戦車を伴っていた。部隊はアシュドッドで停止し、橋の破損でイスラエル首都からわずか30キロ地点で足止めを食った。橋を修理し翌朝にテルアビブ占領に向け出発しようとしていた。
飛行テストの時間もないままアヴィア4機が戦闘に投入された。パイロットには英空軍での実戦経験を有するエゼル・ワイツマンやモデチャイ・アロンの他、米海兵隊で沖縄戦に加わったペンシルヴァニアのユダヤ系ルー・レナートがおり、残る一機には南アフリカ空軍出身のエディ・コーエンが乗っていた。各機は小型154ポンド爆弾二発を搭載した。
エジプト軍車輌を見つけるとS-199四機編隊は40ミリ対空砲の射撃をものともせず突入し、三回にわたり通過飛行し爆弾投下し機関銃掃射を試みたがすぐに機関砲が弾づまりし長くつづけれなかった。
コーエンの乗機は対空砲火を浴びたらしくハツォ航空基地近くに炎に包まれ墜落した。アロン機はエアブレーキが故障したが着陸に成功したものの翼端で地面に溝を作ってしまった。
101飛行隊公式史にある「病的な小規模攻撃」でイスラエル空軍は2機喪失しパイロットも一名失ったのだった。
だがエジプト軍は進軍を止め、空からの攻撃におじけづいてしまった。「敵機の猛攻を受け、分断された」とカイロへ連絡が入った。
エジプト軍はその後も空襲をうけるものの6月2日にはイスラエル軍の反抗を斥けている。ただし、テルアビブへの進軍はそれ以降は行っていない。
小規模攻撃ではあったが「現在のイスラエルの存在」に道を開いたという人もいる。エジプト軍部隊の後退が戦役で展開点になったとの解釈もあるが、エジプト軍にテルアビブ侵攻の意図が本当にあったかは不明だ。
とはいえS-199の姿にはインパクトがあり、真価を試される場面が再びやってきた。
翌朝はアヴィア2機でイラク軍隊列に機銃掃射をしたがワイズマン機のコックピットに鳥一羽が衝突、ミルトン・ルーベンフェルド機もエジプト軍と空中接触で重大な損傷を受け機外脱出したものの住民がエジプト軍パイロットと勘違いしあやうく命を落とすところだった。.
5月30日にエジプト軍スピットファイヤが未完成199の2機に機銃掃射したため飛行隊は一週間後にヘルズリヤの新設基地に後退した。
6月3日にはモディ・アロンがテルアビブ上空を飛行するエジプト軍C-47の2機をスピットファイア機の護衛付きで見つけた。16回目の空襲だった。編隊に向け降下しスピットファイアを追い散らしてからC-47を2機とも撃墜した。イスラエル空軍初の空中戦戦果となった。
その後、テルアビブ空襲は下火となった。米人バイロット2名は地元民のワイン、チョコレートのもてなしを受け、ロゴをデザインしてこれが今も残る戦闘機パイロットのヘルメットをかぶった翼のついた骸骨マークだ。
6月8日には米国人マシャル・ギデオン・リクトマンとアロンがエジプト軍スピットファイアと交戦し、偶然にも8年前の英国での戦闘を再現した。リクトマンが一機を撃墜した。

取扱が大変だった機体


6月11日に国連が停戦を求めてきた。イスラエルにとってはアヴィア5機を追加する時間が生まれ、うち一機は損耗機と交替した。その他にもP-51マスタング2機、B-17爆撃機2機をプエルトリコ経由で密輸入した。休戦は一ヶ月で終わり空戦はさらに続いた。
7月6日にはモーリス・マンのS-199がキブツを爆撃中のシリア軍T-6テキサン練習機を撃墜したが、ウィングマンのライオネル・ブロックがもう一機のテキサンを追撃中にゴラン高原に墜落している。シリア戦史ではテキサンの後部銃手が撃墜したことになっている。
二日後にエジプト軍のエル・アリシュ航空基地への機銃掃射で米人ボブ・ヴィックマンのメッサは海上墜落したが対空砲火によるものか自機の機関銃がプロペラを破壊したためとみられる。
7月18日にはアロンは撃墜三機目となるスピットファイアを落としたが、航空団司令サイード・アフィ・アル・ジャンズリの乗機だった。
だがイスラエル空軍パイロットへの最大の脅威は敵戦闘機や対空砲火でなくアヴィア自体だと判明した。
S-199の降着装置は狭い配置のため着陸時に安定性が低く、転回してやすい問題はBf. 109時代から変わっていなかった。隣国イエメンの農夫にはひっくりかえったアヴィアの姿は日常茶飯事になった。問題を悪化させたのはキャノピーが横方向にロックされパイロットが自力で開放できないことだった。
MG.151機関砲も弾づまりを頻発した。機首の13ミリMG 131機関銃は同調機構が故障となることが多く理由は不明だった。この場合、アヴィアパイロットは自機のプロペラを破損してしまう。
もともと大型爆撃機用のプロペラは大型でトルクが左偏向して離着陸が危険になった。S-199の事故率は非常に高くイスラエルパイロットの間でアヴィアの着陸時に成功するか賭けが流行したほどである。アヴィアを別の機体と一緒に飛ばす際は、着陸に失敗して生まれる機体破片で他機に支障がないようアヴィアの着陸は必ず最後とされた。
S-199は整備性も悪く、25機あっても稼働可能機が4機以上そろうことはなかった。志願整備士では同機の油圧系統に有効な対応は難しく、危険なオーバーヒートを招くエンジンも同様だった。
7月18日に国連は二回目の停戦を命じた。両陣営とも交渉する気はなく、狂ったように兵力を募集し停戦中に再整備、装備を調達するのだった。イスラエル工作員はスピットファイヤIX型50機の契約をまとめた。高性能の同機は単価わずか23千ドル(2016年価格では230千ドル)で1948年9月に同国に到着し始めた。停戦二回目が10月15日に終了すると新型スピットファイアでイスラエル空軍は航空優勢を確立した。
ただし、事故の続発でパイロットにも犠牲が生まれた。10月15日、飛行隊司令になったモデチャイ・アロンのS-199にエンジントラブルが発生し着陸時に着陸装置が降りなくなった。
エンジンから白煙を吐きながら199は突如として機首を下げ滑走路に激突し炎に包まれた。妊娠中のアロンの妻は恐怖の念で様子を見ていた。
同日中にあと2機のアヴィアが着陸に失敗しもう一機は対空砲火による損傷を受け胴体着陸した。
ローマで差し押さえ処分だったS-199最終号機が到着したのは11月で、S-199はその後も戦闘に投入された。11月には離陸に失敗し全損となった機体もあり、12月にはプロペラを損傷した機体がかろうじて生還している。101隊はラマト・ディヴィッドで同年冬に再編成されたが新司令はチェコ製戦闘機の供用を中止した。
1948年のアラブ-イスラエル戦は1949年3月に終了した。翌年にイスラエル軍は旧型機の用途廃止を決定した。
アヴィア199は25機のうち、敵砲火で5機を喪失、6機は着陸の失敗で喪失、3機は離陸時の転覆で喪失し、一機は自機プロペラの射撃で墜落したと見られ、別の一機はコックピットを鳥と衝突し、2機は輸送中に喪失した。これ以外に補修可能な程度の損傷が発生している。
ワイズマンはその後もスピットファイアに機種を変えて実績を重ねた。1949年1月7日には中立のはずの英軍テンペスト戦闘機隊を故意に攻撃して撃墜したとの嫌疑がかけられた。その後国防大臣になり、1993年から2000年まで大統領を務め、在任中はパレスチナ自治区の平和形成を強く求めた。
今日では101隊はF-16をハツェリム航空基地で運用している。S-199で唯一の残存機はイスラエル空軍博物館に展示されている。■
This article by War is Boring originally appeared at War is Boring in 2016.
Image: Wikimedia
イスラエルが国連決議を度々無視するのはこうした経緯もあるのですね。イスラエルについてはついこちらも気持ちが高揚させられるのはなぜでしょう。自分たちの未来を自分で確保しないといけないのがユダヤ民族の宿命なのでしょう。

2019年6月15日土曜日

北朝鮮がどれだけ歪曲しても経済原則から逃れることはできない----崩壊の日はいつ来るのか


The One Word That Could End North Korea
Prosperity. 北朝鮮の存在を終わらせる合言葉は「繁栄」だ

by Thomas Adam
June 3, 2019  Topic: Security  Region: Asia Blog Brand: The Buzz  Tags: North KoreaKim Jong-unSouth KoreaDonald TrumpEconomic ReformReform And Opening


トナムはドナルド・トランプ、金正恩の非核化をめぐる首脳会談の会場として理想的に見えた。ハノイの瀟洒なメトロポールホテルでトランプは金を説得し核兵器を放棄させるかわりに制裁解除を申し出るつもりだった。

北朝鮮経済は1990年代のソ連崩壊後の混迷を脱していない。北朝鮮では飢餓は日常の風景であり25百万国民のうち10.5百万人が栄養不良状態だ。

一方でベトナムはかつては世界最貧国にランクされていたがソ連型計画経済の限界に気づき自由市場改革を1980年代末に実施し所有権を認めた。

歴史家のはしくれとしてベトナムを北朝鮮の青写真と捉えるトランプの見方に賛同できない。

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筆者は大学向けテキストとしてドイツ史を執筆中なのだがちょうど東ドイツが1990年代にソ連式社会主義経済から自由市場型経済に移行する章にさしかかったときにベトナム首脳会談が開かれた。

だが筆者の評価では北朝鮮はベトナムより冷戦時の東ドイツと類似点が多い。

北朝鮮、東ドイツともに共産主義により国土を分断され生まれた国家であり、資本主義を完全排除してきた。

ソ連・米国が日本から解放したことで朝鮮半島は1945年に北緯38度線で分断された。

分断を決定的にしたのが1950年6月で共産主義北朝鮮が統一をめざし南に進軍を開始したことで内戦が代理戦争となり、共産中国が北朝鮮を援助し米軍部隊と対戦した。1953年の休戦以来朝鮮半島の分断化は固定したままである。

挑戦と同様にドイツも分断され、資本主義の西ドイツと共産主義の東ドイツが生まれ、ベルリンは1945年から1990年まで分断された。

当初こそ東ドイツの中央計画経済で国土再建は成功したが、1960年代も半ばをすぎると経済成長が鈍化し消費財、工業製品に不足をきたした。

東ドイツは経済再生をめざし、政府の経済規制を緩和しはじめた。国営企業幹部は決定権を与えられ生産品目を自ら選べるようになったし、利益の留保も認められた。銀行には自由に貸出が許され、銀行業務の拡大が可能となった。

生産性、賃金水準、消費財が全て上向きになったにもかかわらず、東ドイツは突如として1970年代はじめに経済改革を中止した。

それは改革効果がなかったからではないと著者の研究が示している。東ドイツは経済改革の方向性をこれ以上進めると西ドイツと違いがなくなることを恐れた。

1968年にソ連が隣国チェコスロアキアを侵攻し、同国の経済政治面での自由化を終了させた。東ドイツ政府はあわてて経済改革で自由を追求しすぎたと気づく。

東ドイツは共産主義による統治の維持をはかったが経済不振の中で虚しく響いただけだった。1990年10月3日に東ドイツは西ドイツ主導で統一された。

共産主義と言えども経済がその根幹にある。計画経済でソ連、キューバ、ベトナム等の諸国は資本主義体制の民主国家と距離を広げていった。

共産圏の多くで自由市場経済と社会主義経済をミックスしつつ共産党の一党独裁を守る試みが展開された。ベトナム、キューバ、中国がここに含まれる。

こうした国々では資本主義経済への移行の結果、社会不公平が生まれた。自由市場から裕福な起業家が出る一方で大多数の国民は豊かな生活と無縁になった。
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それでも生活水準が改善したためベトナム、中国、キューバの共産党政権は正当性を高める結果になった。

東ドイツと北朝鮮はここに含まれない。
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計画経済を頑なに守るのは資本主義を採用した別の分断国家とは違う選択肢を示すことに意味があるからだ。

こうした国が経済の方向性を変えると残りの分断国家と区別がなくなり消滅するのが歴史の教えるところだ。

著者の研究によれば非核化、米制裁措置解除、市場社会経済への移行で北朝鮮に東ドイツさながらの外的危機状況が生まれると予測される。経済が上向けば北朝鮮の存在そのものが疑問視され、金による専制支配、反米スローガンや孤立主義が根拠を失う。

北朝鮮の全能の最高指導者にとっては計画経済が不振となっても核戦争の脅威を盾に権力掌握が保証されている方が資本主義経済の採択より望ましい。
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金正恩は父金正日の死去(2011年)に国民に対し生活水準の改善を約束した。だが本当に必要なのは経済改革で経済を引き上げつつ経済の共産主義的側面を残すことなのだ。


冷戦後の世界でこの課題に成功した国家はまだない。■

This article by Thomas Adam first appeared in 2019 in The Conversation via Creative Commons License.



2019年6月13日木曜日

FCAS開発に航空戦力のルネッサンスを期待するフランス空軍

With FCAS, French Air Force’s Renaissance Begins  FCASでフランス空軍のルネッサンスは始まる

France's Air Force imagines new and improved concepts of operations will flow from the Future Combat Aircraft System (FCAS). フランス空軍が思い描く作戦構想は将来航空戦闘装備(FCAS)から始まる

on June 13, 2019 at 7:01 AM
リ航空ショー開幕が来週に迫ってきたが先にフランス空軍から機材近代化事業のあらましが発表された。なかでも将来航空戦闘装備(FCAS)、指揮統制(C2)ネットワークの改修、さらにA330 MRTT給油機フェニックスに注目だ。
長く予算を削られ基地閉鎖も続いてきたフランスの国防費に転機が訪れ空軍に余裕が生まれ、21世紀型の兵力投射という目標の到達が視野に入ってきた。
次代航空戦闘装備(FCAS)こそフランス空軍参謀総長フィリプ・ラヴィニュ大将の描くビジョンの中心だ。ブレグジットにより英国の協力は失ったが、エマニュエル・マクロン大統領のもと同事業への期待は高まりを示し、いよいよ仏独を中心とした欧州プロジェクトとして正式に開始となる。フランス政府は特に強力に同事業を推進しており、完成の暁ンはラファール、ユーロファイターの後継機となるほか、UAVの大群の制御や性能改修ミサイルを高性能指揮統制(C2)ネットワークを介し運用する構想だ。(こうしてみると米B-21での説明と類似していることに気づく)
趣旨書には仏独国防相がともに昨年署名していたが、その後74百万ドル相当の契約がダッソー、エアバス両社に交付されたのが今年2月で二年間にわたりコンセプトを煮詰める。これと別にフランスのサフラン・航空機エンジン、ドイツのMTU航空機エンジン両社が共通エンジン設計を進める。
欧州でロッキード・マーティンF-35に関心が高まっているが、スペインがFCAS開発に加わる意向を示しているのは朗報で、加入で生まれる政治的な影響だけにとどまらない。三カ国しか集まらなくても欧州防衛基金の利用につながる可能性がある。スペインでもユーロファイター後継機となる。
欧州共同事業には思わぬところに難関が潜んでいることは読者もよくご存知だろう。今は政治面でも追い風だが今後どうなるかはだれにもわからない。とくに直近の欧州議会選挙でポピュリスト勢力と国粋主義勢力が議席を伸ばしたことと経済減速が気がかりだ。
ただし今後20年で何が起ころうと、FCASが完成に向かえばラヴィニュ大将の「フライトプラン」戦略構想どおりにフランス空軍の戦力は一新されるはずだ。
その他の有力空軍国同様にフランス空軍でも戦闘力を構成するのは個々の「レンガ」で、相互に噛み合い全体を構成し個々の合計を上回る効果を生むことだ。次世代戦闘機、戦闘UAV、電子妨害UAV、ミサイル、給油機、輸送機で構成する空軍部隊を地上部隊、海上部隊をつなぐため宇宙配備の通信系統、C2、情報収集監視偵察(ISR)をつなぎ連携させる必要がある。通信衛星群のバックアップも宇宙以外の手段で別途必要となり冗長性を意味する。
フランス空軍のルネッサンスでもうひとつの「レンガ」がある。新世代経にックスA330MRTT給油機でフランス空軍が「給油機のロールスロイス」と呼ぶ同機はすでに各種演習に投入されており(オーストラリア・ダーウィンでのピッチブラック2018演習等)、給油輸送機として第31空中給油輸送航空団(イストレ基地)に配属されており、フランス空軍は同型機を15機2028年までに調達する。
新型給油輸送機には高性能装備も搭載されており、同時にフランスの航空核戦力の支援にもあたる。
だが新型給油機は40年供用してきた米国製C-135の代替機材以上の意味がある。同機は一石三鳥ともなり、フランス空軍の輸送機A310、A340、C-135に代わり高い通信性能のおかげでこれまでミラージュF1/ラファール偵察機に乗っていたISR要員を乗せC2性能をフルに発揮できる。
フェニックス三号機は来年引き渡しとなり、L16-JRE (Link 16 Joint Range Extension)高性能データリンク含むStandard 2仕様となりフランス空軍がFCASで必要とする高度のコネクティビティが実現する。同時にA400Mアトラス輸送機含む新世代戦術機材の導入でフランス空軍の戦術作戦で選択肢が広がる。
第31飛行隊司令セバスティアン少佐が取材でこう述べている。「各開発事業が進行中で(HD映像ストリーミングや高性能衛星通信など)、新ConOPsではA400Mを『戦術給油機』し、MRTTは『戦略給油機』となる...しかも新型装備で大統領が長距離長時間強襲作戦のパイロットと直に連絡できるようになる」

こうした進展でり長距離遠征作戦(例 2013年マリ、昨年のシリア)や核攻撃ミッションでもフランスの国家指導部にオプションが生まれ、抑止力で信頼性が高まる大きな転機となるだろう。■

注目の戦闘機選定を国別に見る


Fighter Competitionsto Watch
注目の戦闘機選定を国別に見る




後10年間で世界各地で新造戦闘航空機合計3、164機が納入となるとAviation WeekのFleet Date Servicesがまとめている。内訳ではロッキード・マーティンF-35が1,771機と群を抜く。同機は2020年の147機納入が2021年には178機に増える。一方で少なくとも386機の機材選定が未決定だ。それでは現在進んでいる戦闘機選定の大型案件を国別に見ていこう。


インド海軍


インド海軍は国産空母二号艦で57機の新型機材を導入したいとする。競合にはF/A-18E/F、ラファール、Saab JAS 39M
シーグリペンが候補。
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インド空軍
総選挙でナレンドラ・モディ政権の続投が決まりインド空軍も新機材を求めてきそうだ。
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空軍ではさらに多くの機材が取り沙汰されており、ボーイングF/A-18高性能版スーパーホネット、ダッソー・ラファール、ユーロファイター・タイフーン、ロッキード・マーティンF-21、ミコヤンMiG-35、スホイSu-35がある。2015年にラファール36機調達が決まったものの契約が不調となった。競合他社はインド現地生産も提示して受注を取り付けたいとする。



王立カナダ空軍


カナダは老朽化してきたF/A-18ホーネットの後継に88機調達をねらい、ロッキード・マーティンF-35、F/A-18E/Fスーパーホーネット、タイフーン、Saab JAS39Eグリペンが候補となっている。カナダはF-35の国際パートナー国でもあり、F-35調達に傾いていた。だがジャスティン・トルドー首相は同機に厳しい評価で政府はつなぎとしてF/A-18スーパーホーネット調達を検討していた。そこにボーイングとボンバルディアの間に民間機開発への政府支援策をめぐり貿易論争が勃発し、今度はカナダ政府が米政府の圧力で選定条件を変更に至り、F-35に勝ち目がでてきた。



フィンランド

ロシアの隣国であるフィンランドもF-35、F/A-18、Saab JAS 39E、ラファール、タイフーンの各機種を比較検討中だ。ボーイングが優勢と思われたがF-35に底堅い支持がある。各社が一時提案書を提出済みだが、選定は初期段階にあり、誕生したばかりの同国政権は選定結果は2021年まで発表しないだろう。



スイス空軍

スイス空軍もフィンランドと同様に各社に二週間のテスト期間を与え同国の山岳地帯での運用を実地試験する。タイフーンとF/A-18E/Fがこのテストを実施済みでF-35とJAS-29Eが次にテストを受ける。同国の想定調達規模は40機でテストは第1段階に過ぎない。契約交付は2022年までで機体引き渡し開始を2025年から2030年の間とする。



シンガポール共和国空軍
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小国ながら裕福なシンガポールは60機の新規調達でロッキード・マーティンF-16の後継機としたいとする。候補はF-35A、F-35Bだがその他にもボーイングF-15E、F/A-18E/F、ラファール、タイフーンも検討対象だ。同国のF-16C/D型はV型仕様への改修を実施中で終了は2023年の予定。



イスラエル空軍


イスラエル空軍はF-35共用打撃戦闘機を50機調達の意向だったが、最近になりF-35と改良型F-15の組み合わせ調達に切り替えそうな兆候が出てきた。イスラエル空軍にはF-15の兵装搭載量が大きく、電子戦装備ふくむエイビオニクスの個別改修が簡単にできることを評価する向きがある。



ドイツ空軍

ドイツはタイフーンあるいはF/A-18の60機調達でパナヴィア・トーネードの後継機を目指している。一時はF-35調達に傾むいたが国防省はJSFをF-15高性能版と排除した。タイフーン改良型が登場すればトーネードの電子攻撃ミッションを肩代わりでき、その後に登場するはずの仏独共同開発にスペインも加わる未来型戦闘航空機システムの登場を待つ。



インドネシア空軍

2018年、インドネシアはSu-35戦闘機を11機発注しており、同時に韓国航空宇宙工業のKF-X戦闘機開発を資金援助している。それでも足らず、同国軍部は戦闘航空機48機の調達を望んでおり、候補はタイフーン、ファラール、F-16ブロック72、JAS 38C/Dの各機だ。


ベルー空軍


ペルーは24機の戦闘機調達を検討しており、タイフーンの中古機、韓国航空宇宙工業のFA-50、F-16、MiG-35が候補。■

2019年6月11日火曜日

2019年パリ航空ショー:ボーイングはどんな対応をするだろうか

How will Boeing approach the Paris air show?


10 JUNE, 2019
 SOURCE: FLIGHT INTERNATIONAL
 BY: JON HEMMERDINGER
 BOSTON
https://www.flightglobal.com/news/articles/how-will-boeing-approach-the-paris-air-show-458252

像してもらいたい。737 Maxの墜落事故二件がなければ、346名死亡が発生していなければ、規制当局により運行停止措置が下りていなければボーイングは今年のパリ航空ショーに堂々と乗り込み737 Maxの成功を高らかに宣伝していたはずだ。

現実は別だ。同社は会場で新型中規模機(NMA)の発表をする、あるいはワイドボディ機受注をとりつけるかもしれないが、737 Maxの事故が全てに影をさしている。

737 Maxの飛行再開時期をみんな知りたがっている。ボーイングはおそらく答えることができないだろう。各国の規制当局が決めることであり、ボーイングのソフトウェア変更内容を承認する必要がある。これだけ不確実さがある中でボーイングは今年の航空ショーにどう対応するのだろうか。

「考え方は2つですね」とコンサルタント会社Airの航空宇宙部長マイケル・マールゾは言う。「ひとつは低姿勢を貫くことです」これで二件の墜落事故へ謙虚な姿勢を示せる。実際にボーイングは3月のエチオピア航空機事故以来この状態にある。

もうひとつは前向きなビジネスの話にもっていくことで、サービス産業の成長性や軍事航空関係の好調な販売状況を取り上げることだとマールゾは言う。

たしかに同社の軍用機部門に良いニュースが多い。KC-46ではつまづいているが、2018年には大型案件が相次いで同社のものとなった。米空軍向けにはT-X351機を関連機材含め97億ドルで受注に成功しており、T-Xは1,000機規模の事業になるとみる向きもある。

さらに海軍向けにはMQ-25A無人給油機をまず4機製造する契約を805百万ドルで受注し空軍にはMH-139ヘリコプター84機を24億ドルで納入する。

ボーイングの2018年度実績では国防・宇宙、安全保障関連売上は13パーセント増で232億ドルになった。

他方で航空機関連サービス事業の拡大を積極的に進め、グローバルサービシズ部門として独立させている。CEOデニス・ムイレンバーグは一連のリストラ策が功を奏し10年以内に500億ドル企業をめざすという。
同社は目標からまだ遠いがサービス関連事業は急成長しており、ソフトウェア企業ForeFlightや部品供給業者KLXの買収が一役買っている。またサフランとは補助動力をめぐり共同事業を立ち上げており、アーデント・エアロスペースとも機内シート事業を開始している。各社の買収によりボーイングのグローバル・サービシズの2018年売上は17%増で170億ドルになった。

とはいえこれだけでは737 Maxを覆う陰鬱な空気を一変させるだけの迫力はない。ボーイングは同機で4,620機の受注残をかかえ、今後の売上を左右する大きな部分になっている。

同社幹部はパリ会場で 737 Max 関連の質問を浴びる覚悟をしており、トラブル続きの機体制御補強システム(MCAS)でも多数の質問が出るだろう。ただし正式調査が続く中で簡単に答えが述べられる問題ではない。
ライオン・エア機の事故がまず発生してから同社は質問に積極的に答えていないが、MCASで批判が相次いでおり、またそもそもMCASの存在をエアラインパイロットに開示していなかった。連邦航空局も同機の型式証明交付で大きな批判の矢面に立たされた。

4月にごく短い記者会見を行ったムイレンバーグは悔恨の念こそ示したものの同社設計内容を擁護しさらにMCASはさらに高性能になると豪語。

ボーイングはソフトウェア改良作業を完了しており、MCASはセンサー2基を利用し急な機種下げ入力を防止する。事故二件でこの現象が発生していた。問題は規制当局が新ソフトウェアをいつ承認するかだが、未定のままだ。

他方でパリ会場で同社が民間機事業の発表を行うかも未定だ。会場で受注が実現するのは確実だが、737 Maxの新規受注は当然ながら失速状態にあり4月にもインドのジェット・エアウェイズの運行停止を受けて737で196機の受注を取り消している。

一方で他機種でもボーイングの受注は低調でついに4月は新規発注がなくなった。787は受注残584機でヒット作のままだが、開発中の777Xでは思ったより受注が伸びていない。

2013年のドバイ航空ショーでお披露目された777X事業は予定通り今年中の初飛行でその後型式証明と初納入が待つ。777-9がまず登場しその後777-8が続く。

777Xは新設計の複合材主翼、大型化した客室窓、客室の拡大、GEエイビエーションGE9Xエンジンが特徴でとくに同エンジンは民間機用で最大径となる。ダッシュ9は乗客425名を7,525カイリ(13,940キロ)はこび、777-8は375名で8,690カイリの性能となるとボーイングは発表。
4月時点で777Xの受注は344機でうち281機が777-9となっている。発注エアラインには中東、アジアのグローバルエアラインのエミレイツ、ANA、キャセイ・パシフィック、エティハド、カタールエアウェイズ、シンガポールエアラインズに加えブリティッシュ・エアウェイズとルフトハンザも名を連ねている。

777Xは優秀な性能でA350には手強い競争相手になるとの見方が外部にある。特に長距離性能とペイロードは超長距離路線投入に最適だ。ただ産業ウォッチャーには777Xは時代の先に行き過ぎた機体との見方もある。ワイドボディ機の更新をすませたエアラインが多いこと。777-300ERの様な機体にまだまだ供用期間が残っていることを指摘する。

777Xはボーイングの新型だが、もっと大きな疑問への答えが見えない。ボーイングの次代をひっぱる機体はどれか。ここ数年に渡りボーイングは200-270席双発で4千から5千カイリの性能のNMAが757後継機としてさらに生産システムの変換で大きな役割をにない次代の大型案件につなぎたいと述べてきた。大型案件とは737後継機であろうと関係者は見る。今年早々にボーイングがNMAに乗り気になっている兆候が出ていた。NMAの立ち上げ決定は今年中としても正式な事業開始は来年で路線就航は2025年となろう。

737 Max事故、飛行停止措置でNMAにも不確実性が増えた。ボーイング幹部の口からNエチオピア機事故以来MAの話題はめっきり減っている。ムイレンバーグはNMAでは順調に進捗中とするものの優先順位はMaxであるのは明らかだ。「疑いなく最大の優先事項はMaxの運行再開だ。これにしたがい社内体制も対応しており、NMAは平行して作業する」

ボーイングはその他にもブラジルのエンブラエルと共同事業二案件を進めており、民間、軍用それそれだ。民生部門ではエンブラエルの民間機部門の80%を42億ドルで買収する。軍用機部門ではエンブラエルのKC-390輸送機の販売促進、開発を進める。両社は年末までに合意をまとめるという。■


第二次朝鮮戦争で米空軍はこうして北朝鮮を壊滅させる----重要な5機種とは



North Korea Would Get Wiped Out by the U.S. Air Force 

米空軍により北朝鮮は消滅する

It won't be easy, but Kim would lose. Here's why. 
楽勝とはいかながい金の敗北は必至だ
June 8, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: North KoreaMilitaryTechnologyWorldAir Force

朝鮮上空での空戦でも米空軍はいつものパターンで勝負するはずだ。まず敵戦闘機を排除する。これは北朝鮮空軍の現状を見ると大して困難ではない。並行して指揮命令機能、防空機能を無力にしつつ、敵地上部隊の発見と撃滅を空から支援する。こうした各ミッション遂行に必要な機材は以下の五種だ。
B-2スピリット爆撃機
北朝鮮防空体制は密度こそ高いが旧式装備が多く、対空火砲が中心で一部にS-300長距離SAMの模倣品があるが老朽化は否めない。旧式とはいうものの攻撃機材には慎重に計画して撃墜を避ける必要がある。
B-2スピリット爆撃機はステルス性があり北朝鮮防空体制を真剣に恐れる必要は少ない。ステルス、ペイロード、航続距離を組み合わせたB-2は開戦シナリオの初期段階に投入されるはずで、DPRK指導部の排除が役割だろう。その指導部だが所在確認をさせないため隠れるはずなので同国上空を広範囲に飛行する必要があり、隣国も同機の飛行経路を平壌に教えられないだろう。
B-2運用で重要なのが大型貫通弾MOPの搭載だ。全長20フィート重量30千ポンドの同爆弾は60フィートのコンクリートを貫通するといわれ、非核弾頭では最強で北朝鮮の地下施設攻撃に有効だろう。B-2ではMOPを二発搭載する。

KC-135ストラトタンカー
北朝鮮から米軍基地の有る沖縄、グアム、日本本土までの距離のため航空作戦では広範囲の給油機支援が必須となる。空軍の給油機は空軍機材のみならず米海軍、海兵隊さらに韓国空軍機も支援するはずだ。
その重責を担うのがKC-135ストラトタンカーで、200千ポンドの燃料を搭載し各種機材に給油する。機体にはブーム(米空軍、韓国空軍用)とドローグ(米海軍海兵隊用)の給油装備二方式を搭載し、2機同時に給油も可能だ。世界各地にKC-135計167機が稼働中だ。

C-130Jハーキュリーズ
北朝鮮は侵入が困難な国で地上部隊の最初の任務は北朝鮮国内の空港施設の確保にあり、補給品や増援部隊を迎える。施設の中には破壊され空軍のレッドホース工兵隊が到着して修理するまで供用できないものもあろう。
.C-130Jハーキュリーズは短距離離着陸が可能で、かつ非整地でも運用できる。ほぼ半世紀にわたる生産で最新のJ型は貨物最大搭載量が18トンになり、歩兵128名降下兵なら92名または74名の傷病兵を輸送できる。

F-16Cファイティングファルコン
第二次朝鮮戦争で空は多用途戦闘機を近接航空支援任務や制空任務に投入する必要がある。北朝鮮防空体制は大部分が旧式戦闘機、旧式防空装備で第5世代戦闘機が必ずしも必須とはいえない。第四世代戦闘機で空対空任務から短時間で空対地装備に変換できる機材でMiG-29を狩った直後に地上砲兵陣地を攻撃できる機材が理想dだ。
.そんな大活躍を期待される戦闘機がファイティングファルコンだ。韓国と日本に100機近くの米空軍F-16があり、うち2個飛行隊は「ワイルド・ウィーゼル」任務で敵防空体制の制圧(SEAD)を任務とする。空軍のF-16はスナイパー標的捕捉ポッドとJDAM、レーザー誘導爆弾を組み合わせ地上精密攻撃を実施する。AGM-88HARM対レーダーミサイルで北朝鮮レーダー基地を狙い、AIM-9XサイドワインダーとAMRAAMミサイルで対空戦闘に対応する。

RQ-4グローバルホーク
第二次朝鮮戦争でUSAFに必須なのが高高度長距離無人機で北朝鮮の戦略装備とくに地上配備ミサイルとミサイル潜水艦の動向を把握することだ。情報収集監視偵察(ISR)を常時継続することで移動式ミサイル装備を狩る、標的情報を友軍に送ることが可能となる。
RQ-4グローバルホークはこの任務に理想的だ。34時間の連続飛行が可能な同機はグアムから飛行し、北朝鮮上空に半日滞空し帰投すれば戦線近くの航空基地を使用せずにすむ。昼夜問わず偵察機能は大きなプラスとなり、敵部隊の動向を把握する際に大変貴重な情報をもたらす。もう一つ余り知られていないが同機には戦場空中通信ノード(BACN)機能があり地上部隊と近接航空支援機材との安全な通信を実現できる。
Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boring and the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.