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2014年7月19日土曜日
マレーシア航空機撃墜事故で当面米海軍艦艇の黒海派遣は予定なし
Navy: No Ship Moves to Black Sea Following Airliner Crash, Plans Could Change
By: Sam LaGrone
Published: July 18, 2014 12:42 PM
Updated: July 18, 2014 12:42 PM
マレーシア航空17便が撃墜されたと見られる中、米海軍はウクライナ近くへ水上艦船を移動させる予定はないと海軍がUSNI Newsへ知らせてきた。
- 誘導ミサイル巡洋艦USSヴェラガルフ(CG-72)が火曜日にボスポラス海峡を通過し、黒海に米海軍艦艇は皆無となっている。
- ただしNATOフリゲート数隻、電子監視船、水雷艇数隻は機雷対策演習の後も黒海に残っている。
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- 海軍によれば誘導ミサイル駆逐艦USSドナルド・クック(DDG-75)がヴェラ・ガルフ付近に航行中という。
- 状況によっては両艦は黒海に派遣される可能性があるという。
- ただし黒海沿岸に領土を有しない諸国は1936年のモントルー条約により黒海内に21日以上軍艦を配置できない。
- NATOと米海軍の艦船はソチ冬季五輪から黒海に交代で派遣んされており、この示威ミッションはさらにロシアがクリミア半島を占拠したことで拡大されている。
- 米情報機関によればマレーシア航空機はウクライナ上空ロシア国境近くで木曜日に撃墜されている。■
米空軍にISR機能特化の第25空軍が発足へ
USAF Announces New Numbered Air Force
Air Force Magazine
—MARC V. SCHANZ7/15/2014
Air Force file photo.
米空軍は7月14日に分散していた情報収集監視偵察機能を統合し、第25空軍を新設すると発表した。正式発足は本年秋になるという。
発表では情報収集監視偵察部門は第25空軍として再編され、航空戦闘司令部Air Combat Command(ACC)隷下に置かれるが、「各戦闘司令官向け支援を改善し、既存の部局を作戦用に再編し、同様のミッションを行う組織を統合し、不要部門を廃止する」一環との説明だ。
これによりACCは戦術、戦域、全国レベルのいずれでもISRの実施が可能となり、「一層効率的になる」とACC司令官マイケル・ホステジ大将Gen. Michael Hostage が7月14日付発表で述べている。ISR要員は単一司令統制構造one-command structure に置かれることは空軍が目指すISRミッションの戦闘部隊での正規化と同様に重要な位置づけ。
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ISR部門を統括しているジャック・シャナハン少将Maj. Gen. Jack Shanahan,が第25空軍司令官に就任する。現在の空軍ISR局に所属する組織の大部分が新設空軍の一部となるが、国家航空宇宙情報センター National Air and Space Intelligence Center (ライトパターソン空軍基地内)は空軍幕僚部直属のまま変更なしと説明されている。新設空軍の司令部はラックランド共用基地(テキサス州)に置かれる。
2014年7月18日金曜日
ファーンボロショー:低コスト新型攻撃・ISR機スコーピオンは時間かけて熟成していくのか
ファーンボロでテキストロンが自社開発したスコーピオン攻撃・偵察機が展示されているようです。Aviation WeekのAresブログでその内容が紹介されていますが、なかなかよくできた機体のようです。今後要注意の機体になるかもしれません。
Sting In The Tail
テキストロン・エアランド Textron Airland のスコーピオンを初めて写真で見ての印象は芳しくなかった。タンデムコックピット、傾斜つき尾翼2枚、細い直線主翼はまるでセスナ・サイテーションがスーパーホーネットのコスチュームをかぶったようだったハロウィーンのようだった。
- 同機はふたつの機種の中間に埋没するのではと思った。軽攻撃機AT-6やトゥカーノに比べて生存可能性がすば抜けて高いとはいえず、偵察用では特殊任務用キングエアと同じセンサーを搭載するが機体価格・運用費用は高くなり、後席の兵装システム運用員は相当忙しくなるはずだ。
- ファーンボロ訪問前にテキストロン・エアランド社長ビル・アンダーソンBill Anderson と設計主任デイル・タット Dale Tuttと話す機会を作った。スコーピオンは以下の点を考慮して生まれた機体だ。スリップストリームが迎角が大きい時に尾翼を覆う問題から胴体は幅広とし、二枚の尾翼は合計重量が一枚構造より軽量にしてある。
- スコーピオンは決して小型機ではない。最大離陸重量が21,250 lb.(約9.6トン)で機体寸法はアレニア・アエルマッキM-346あるいはセスナ・サイテーション・エクセルと同程度、9,300 ポンド(約4.2トン)を搭載でき、地上高も確保している。ジェット機なので速度と高度飛行能力はAT-6やキングエアの比ではないとアンダーソンは指摘する。
- キングエアやAT-6もテキストロン製品だが、スコーピオンは競合しないという。まずスコーピオンの機体価格は目標が20百万ドルで飛行時間コストは3,000ドルである。現在は戦闘機を投入しているすき間的ミッションがあるが、高価な費用を投入した空対空戦闘能力や生存力はまったく使う余地がないままになっている。
- テキストロン・エアランドでは「軽攻撃」という呼称は避けている。アンダーソンによればミッションはあくまでも情報収集監視偵察(ISR)および攻撃となる。むしろ「従来とは異なるISR」“non-traditional ISR” だとし、イラクやアフガニスタンで戦闘機が投入されていたミッションだという。「帰国したA-10パイロットに聞いてみた。被弾したか。なし。兵装を投下したか。95%のケースでなし、だった」とアンダーソンは言う。「A-10やF-16を投入すれば、一時間1万8千ドルかけて、高性能機の寿命を浪費するだけだ」
- アンダーソンはミッション例を列挙する。いわく、麻薬密輸対策、武装偵察、国境警備。搭載センサーが新型であり以上のミッションを高度15千フィートから実施できるので、通常の対空火砲から安全に飛行できる。スコーピオンは被弾しても耐えられるが、そもそも強固な防空体制に侵入する設計ではない。
- 機体は容積82cu ft.(約2,300リットル)の冷房・電源装備の兵装庫を中心に設計している。広胴型の機体は断面積は洋ナシ型で兵装庫の両側に竜骨が通り、下方の機体表面は自由に変更できる構造だ。兵装庫の扉が同機のISR-攻撃ミッションのカギとなり、大型特殊センサーを搭載可能で樹海透視型レーダーや広範囲監視システムが搭載できる。コックピットではタレス製低価格ヘルメット搭載型ディスプレイを採用し、このディスプレイもスコーピオンと呼称される。
- 胴体中央部はビーバーの尻尾のようにエンジンナセルの間で先細くなっている。空気取り入れ部のタクトは十分長くとってあり、異物の混入から守り、ジェット噴射口も長いため赤外線探知をしにくくしている。降着装置は全長を長くとってあり、兵装庫の搭載物入れ替えに便利だ。主翼には差左右各3か所にパイロンがあるが、不都合なほど高い位置にはならない。生産型の機体には空中給油装置もつけられる。
- タンデム構造のコックピットは国際市場で並列型より人気が高いとアンダーソンは言うが、タットからここにスコーピオンのもう一つの特長があると説明があった。コックピットがモジュラー構造になっており、タンデム式を単座に簡単に変えることができ、将来は無人型にもなる。その際は主翼を延長し、エンジンは小型化できるという。それとは別に量産型機体には尾部にスピードブレーキがつくが、かわりにアンテナを増設することを希望する顧客もあるだろう。
- 大きなフラップにより短距離離着陸が可能だ。スコーピオンは2,000フィート(約600メートル)あれば不完全な滑走路でも最大離陸重量で運用可能だ。飛行制御系はサイテーションXと似ており、二重油圧系とサーボタブを使った手動復帰がある。全体としてシステム設計はサイテーションと「99パーセント」同じだという。専用の地上支援設備は不要で、機内に酸素発生装置を搭載し、機体左側に搭乗用はしごも折りたたんで搭載している。
- 賢明にもアンダーソンは同機の販売予定を期日を未設定のままとしている。「初期段階ですでに照会があり、順調に進んでいる」とし、来年のパリ航空ショーまでにどこまで具体化するか関心あるところだ。■
2014年7月17日木曜日
黒海から米巡洋艦退去 NATO艦艇は引き続き残留
U.S. Cruiser Leaves Black Sea, Several NATO Ships Remain
By: Sam LaGrone
Published: July 15, 2014 3:00 PM
Updated: July 15, 2014 3:00 PM
USS Vella Gulf (CG 72) transits the Aegean Sea on July, 6 2014. US Navy Photo
米海軍の誘導ミサイル巡洋艦一隻が黒海から15日退去したが、NATO所属艦船数隻はひきつづき残りロシアへの示威任務についている。
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- USSヴェラガルフ(CG-72)がブルガリア主導の海軍演習のあと、黒海から出たと海軍関係者がUSNI Newsに16日伝えている。
- 同艦が黒海から出たことで米国籍艦船は黒海に皆無となったが、NATO加盟国艦船は3月から増えている。
- 7月9日現在でNATO艦船は合計9隻が黒海内に展開しているとロシア国営通信RIAノーボスティが伝えている。.
- その構成はイタリアのフリゲートITSアヴィエル(F583),同じくイタリアの掃海艇ITSリミニ(M 5561)、トルコの掃海艇TCGアクチャイ(M270)、英海軍掃海艇HMSチディングフォールド(M37)を含む。.
- その他フランスのラファイエット級フリゲート・スルクフ(F711)、同じく情報収集艦デュピュイ・ド・ローム(A759)、イタリアの情報収集艦ITSエレットラ(A5340)も黒海内に残る。
- 黒海に自国沿岸を有しない各国籍の艦艇は1936年のモントルー条約の通航制度に従うことになり、黒海から21日以内に退去することになる。■
F-35 ファーンボロ航空ショー展示も断念 当面国際デビュー予定なし
F-35 Lightning II Will Not Strike At Farnborough
ペンタゴンからF-35は結局ファーンボロ航空ショーに出展しないとの発表が出た。
- 6月23日に発生したF-35A離陸前のエンジン出火事故をうけ全機が飛行停止になっていた。この事故がなければ事故の数日後に4機のF-35Bが大西洋横断飛行に出発するはずだった。
- エンジンメーカーのプラット&ホイットニーにとって出展中止は不名誉な結果になった。なお、ボンバルディアのCシリーズもプラット製エンジンからのオイル漏れのため飛行展示を取りやめている。
- 事故機意外に運用中98機のエンジンを調べたところ、事故機とおなじ不良現象は見つかっていないと判明、とF-35開発室長のクリストファー・ボグデン中将が発表している。
- ペンタゴンを代表しジョン・カービー海軍少将から7月15日遅くに「英国と協議の上、ファーンボロショーへの海兵隊および英軍F-35Bの派遣を取りやめることにした」と報道陣に明らかにした。
- この発表はファーンボロ会場では午後7時に明らかになったが、その時点で来場者は退去していた。会場では空軍長官デボラ・リー・ジェイムズDebora Lee Jamesはじめカービー提督などが相次いで同機の飛行展示が可能となる希望を表明していた。ジェイムズ長官はU.S.パビリオンで「飛行の可能性は高くなってきた」とまで語っていた。
- 会場では飛来するとの知らせに高揚したムードが一転して失望に変わった。
- 米軍の耐空証明認証機関が同機の飛行再開を許す一方、英国の航空当局はリスクを嫌うことで知られており今回の飛行展示を避けようとしていたが、両国協議の上で決定されたとの発表があった。
- 「ライトニングIIの飛行再開はうれしいが、英国に飛来できないことは残念」と英国防省報道官は発言している。「ただし、パイロットと機体の安全が常に優先事項であり、限定つき飛行再開のため大西洋横断飛行を実施しないという決定を完全に支持する。F-35開発に引き続き関与していき、英国仕様の機体が初期作戦能力を2018年に獲得できるよう努力していく」 なお、F-35開発では英国は第一級共同開発のステータスを有する唯一の存在である。
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- 海軍・空軍から同機の飛行再開を条件付きで認める措置が7月14日に発表されたが、具体的には性能のどこを制限するのかは明らかにされていない。ただし情報筋によれば調査継続中はgの制限となるらしい。
- またエグリン基地で発火した機体を全損扱いにするのかも不明だ。F-35の直近の目標単価は98百万ドルである。
- 「今回の決定は残念だが、開発配備はしっかり進めていくので、再度同機の性能を同盟各国、協力各国にお見せできる機会が生まれることを期待している」とカービー少将が述べた。
- 来年はパリ航空ショーがあるが、同機をフランス国内に持ち込むことには米関係者が消極的でもあり、他国を拠点にしない限りパリでの展示飛行は実現しそうにない。■
軍用輸送機でアメリカ製独占は終わったのか。欧州勢がんばる
Europe Leaving U.S. In Military Transport Dust
European airframers gain ground as airlifter market shifts to newer models
Sales Swing
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ヨーロッパの軍用輸送機メーカー各社の輸出が好調で世界シェアも上がってきた。
- このうちエアバス・ディフェンスアンドスペース Airbus Defense and Space によると2014年上半期の中型輸送機市場で受注の大部分は同社が獲得したという。ロッキード・マーティンC-130Jハーキュリーズ含む既存機種の受注が失速しているのは各国政府がA400Mに関心を示しているためとし、マレーシア(2005年)以降成約がない同機の輸出に期待している。
- そこで同社は輸出仕様を開発しており、「ITAR(武器国際取引規則)に準拠」とし、通信機材から暗号化機能を取り外し、同様に精密な軍用GPS航法も省いている。
- エアバスはA400M生産のピッチを上げており、今年は11機引き渡す予定だ。
- エアバスはC295受注も2014年だけで20機確定しており、新型C295W(ウィングレット付き)の型式証明確保に向け作業中だ。W型は航続距離が9%伸び、4トン搭載で2,500 nmになり燃料消費も6.5%改善される。
- 中型輸送機の需要がのびる背景に各国が多用途能力を求める動きがあり、オマーンはC295の海洋監視型を発注し、ヨルダンではC295をガンシップに改装する案がある。イタリアではC-27JをMC-27J情報収集監視偵察機材に改装する。またガンシップ改装案もある。
- 今年はC-27Jにまだ受注がないが、メーカーのアレニア・アエルマッキAlenia Aermacchi はペルー、オーストラリア向けに生産をしており、今年は米特殊作戦軍団と沿岸警備隊向けに各納入する。.
- ロッキード・マーティンのC-130J受注が伸び悩んでいる。韓国やイスラエル向けの引き渡しがあったものの、新規受注は低調だが、同社は悠然としている。一定のシェアがあり、受注残も相当残っている。
- ただし同社は民間向けの機体改造で型式証明を狙い、LM-100JとしてL-100を導入済みの買い替え需要に期待している。
- ボーイングはC-17グローブマスターの生産を終了させようとしている。うち12機は買い取り先が未定だが、インドが発注済み10機の上乗せとして6機を、サウジアラビアも買い増しを表明している。10機のC-17 にFAA機体登録をしており、今後の販売をにらんでいる。
- エンブラエルはKC-390試作機を組み立て中で、ブラジル軍から28機受注をうけたところだ。同機は 旧型C-130の後継機種となる。KC-390の初飛行は2015年末の予定で、ブラジル空軍での供用開始は2016年となる。エンブラエルには合計32機のの導入意思表示がアルゼンチン、チリ、コロンビア、チェコ共和国、ボルトガルから寄せられている。■
.コメント なるほど米国製の大型機よりも小型機を各用途に合わせ改装し運用するのは国防予算が厳しい各国の事情があるのでしょうね。その中でC-2の開発にてこずる日本は特異な存在なのでしょうか。C-1に政治的な制約から性能をあえて犠牲にした反動がC-2なのでしょうが、開発がここまで手こずるとは想定外なのでしょうね。C-1の後継機でSTOLかつ省燃費の機体があったら意外に各国の関心を呼んでいたのでは。ところで、米海軍のC-2と自衛隊のC-2は今後どう区別していくのでしょうか。興味深いところですね。
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