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F-3国際開発で今年中に政府が方針を決定か

本政府がF-3開発の国際協力について決定に近づいているようだ。
防衛装備庁(ALTA)は英国、米国との協力は現時点でも検討対象としているという。次期戦闘機の開発は英国のテンペストをめぐる国際間の動きと並列しており、米国でも「第6世代」機開発が話題になっている。▶「開発協力国の基本枠組みは令和3年度予算が国会で承認されるまでには決めたい」(ALTA)
日本政府と防衛上で関係が強い米国政府も同事業に大きな関心を寄せている。2月には米空軍のケリー・シーボルトがFlightGlobal に米軍との共同作戦能力が米側の最大関心事と述べている。ALTAも同盟各国との共同作戦実施能力を中核的要求性能と捉えている。
だがALTAは次世代戦闘機は完全新設計機にすると今年早々に確認している。▶これによりロッキード・マーティン提案は日の目をあびなくなった。同社はF-22改修型にF-35技術を織り込む提案を出していた。▶ミッチェル研究所による報告書(2019年)でも日本の次世代戦闘機はFB-22構想を下敷きにするとあり、F-22の爆撃機転用型で大型機内兵装庫を売り物にするはずだった機体に言及。日本向け機材ではミサイルの大量搭載と長距離飛行性能がカギになると見られる。
日本は技術開発に相当の資源を投入している。X-2技術実証機は2016年から2017年にかけ34回の飛行したが、さらに14通りの別事業があり兵装庫扉、センサー、データリンク等、今後の高性能機に必要な技術要素の研究が進んでいる。IHIもこの関連でXF9-1試験エンジンを製作した。
日本政府は次期戦闘機で無人機との共同作戦能力を実現することを重要視している。無人機編隊に指示命令を与える能力を設計に織り込み有人機、無人機混合運用を2030年代に実現したいとする。▶「人工知能等の無人機関連技術が急進展しており、こうした技術の成熟化により高性能技術を応用した有人機無人機の共同運用で可能性が高まっている」(ALTA) ▶Tealグループのアナリスト、リチャード・アブラフィアによれば新しく登場する戦闘機の開発では有人操縦がまだ見られるが、無人機との共同運用能力が要求性能で中心となると述べている。■
この記事は以下を再構成したものです。

Tokyo edges toward Future Fighter framework | News | Flight Global

By Greg Waldron24 June 2020

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