2016年12月16日金曜日

ヘッドラインニュース 12月16日(金)



12月16日のヘッドライン

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。

オーストラリア:F-22を来年配備
ハリス米太平洋軍司令官がオーストラリアで明らかにした。米豪の空軍兵力協力事業の一環で2017年ティンダル基地に飛来する。北部ダーウィンには米海兵隊が六ヶ月の期限付きでローテーション配備されている。


フィリピン:日本貸与のTC-90初号機は来年早々に現地到着
5機がフィリピンに年28千ドルの賃貸料で提供される。2月から3月に第一陣がフィリピン海軍基地に到着する。パイロットは日本で訓練中で、機材は一部装備を取り外し引き渡される。


中国:南シナ海の要塞化
中国が大型対空火砲の他、近接防御装備CIWSをスプラトリー諸島で構築した人工島に設置した。米シンクタンクAsia Maritime Transparency Initiative (AMTI)が発表。フィアリークロス、ミスチーフ、スビで工事が6月-7月から始まっている。工事が進展して局地防衛用の陣地と判明した。

日本:次期国産戦闘機F-Xは大型機材になる
各種情報を総合すると日本が構想中の国産戦闘機はかなり大型でF-22を上回る大きさになるようだ。装備搭載量、飛行距離を勘案して大型機体案が出ている。

ボーイング:NATO向けE-3改修1号機引き渡し
NATOが運用するE-3AWACS14機の改修事業で初号機が12月13日に引き渡された。改修でglobal air traffic management (GATM) 準拠の機体となり民間航空との安全運行が実現する。操縦席周りは1970年代の計器がグラスコックピットになった。


2016年12月15日木曜日

★★トランプがF-35をキャンセルした場合の代替策を考える



F-35は宣伝通りなら画期的な戦力になるのですが、その実現はまだまだ先のことです。機体だけ作ってあとで改修する解決策で量産効果だけ先に実現するのが現在の考え方ですが、カタログスペックが出ない機体を各国が導入しても後で多額の費用がかかるだけです。その間にほぼ20年もかかっているのは驚くべきことですね。一方で大きすぎてつぶせないはずとタカをくくっていたロッキードがトランプの一言で真っ青になっています。考えられないことではなく、考えにくいからと今まで議論になっていなかったことが今や堂々と議論できる環境になってきました。選挙結果でこんなに変化するんですね。

The National Interest

5 Ways to Replace the F-35 Stealth Fighter (If Donald Trump Kills It)

December 12, 2016

F-35共用打撃戦闘機は米国の国防装備で最も物議をかもしている事業だ。
全供用期間を通じた経費が1兆ドルと言われる同機には画期的な性能がある一方で、技術課題に悩まされてきた。そこにトランプ次期大統領からの批判が加わった。
同事業にどんな代替策が考えられるのか。F-22を生産再開するのか、第四世代機生産を続けるべきか。無人機を増やすのはどうか。
実はこの課題は2014年にロバート・ファーレイが検討していた。そこで原文を再掲載したい。
***
  1. エンジン火災でF-35全機が飛行停止措置となり、共用打撃戦闘機の批判派はふたたび同機事業へ厳しい目を向けている。それでもF-35はつぶせないようだ。同事業は全米各地で展開しており、最も親密な同盟数か国も巻き込んでおり、中止はおそらくありえないだろう。
  2. だが中止となればどんな選択肢があるだろうか。今回提示する5案はそれぞれ独立していない部分もあるし、F-35に代わる案は相当の負担が必要であることを最初に申し添えておく。
F-22生産再開
  1. まず考えられるのはF-22の生産再開だ。ラプターの経験値をもとに新生産機は性能向上型にできるのではないか。
  2. しかし生産再開は相当の費用になり、海軍と海兵隊のニーズに答えられない。F-22艦載型は真剣に検討されておらず、海兵隊の軽空母で運用できる派生型が生まれるとは到底考えられない。
  3. そうなると空軍はF-22、海軍はスーパーホーネット追加調達、海兵隊にはF-35Bという組み合わせはどうか。B型が実は一番技術的に厄介な存在であり、ペンタゴンも費用対効果で課題の多い同機を見限る可能性がある。
  4. F-22には別の問題がある。空軍は同機を攻撃用に投入する考えはない。制空戦闘機を攻撃機に転用した例は多い。またパイロット向け酸素供給問題も残る。米国内法でF-22輸出は禁止されており、F-35中止となっても今後は外交問題が浮上しそうだ。
無人機
  1. 殺人ロボット機はどうか。無人機技術は大きな進展を示しており、運用構想も同様だ。米国は無人機投入を拡大して、有人機で行ってきた偵察、近接校区支援、制圧、長距離攻撃なども実施している。
  2. 無人機の課題は空対空戦だ。現在の無人機は空対空機材としてはあまりにも性能が低い。現行の無人機にはスピード、操作性、センサーの各面で最新有人戦闘機に劣る。
  3. 仮に新型無人機がこの課題を解決できても、別の問題が生まれる。自律運用でないかぎり、遠隔操作のデータリンクは敵の妨害に脆弱なままだ。遠隔パイロットの操作を数秒でも失えば、UAVは空中戦で格好の標的だ。ロボットが攻撃判断できるのかという議論もある。無人機は空軍力の一部となるが即戦闘機のかわりになるわけではない。ただし新世代戦闘機が登場するまでのつなぎにはなるだろう。
既存機の性能改修
  1. 米国には高性能戦闘機が多数あり、新型機を製造する産業基盤も残っている。そこで旧型機を改修してはどうか。米第五世代戦闘機の好敵手とよくいわれるSu-27フランカーは冷戦時の機体を改修したものだ。米海軍と空軍も同様の対応をしている。現在のヴァイパーは当初のF-16Aと相当異なる機体になっている。
  2. ボーイングはF-15とF/A-18の発展型としてステルス特性を持たせたり近年の技術発展を反映させる構想をねっており、韓国にF-15サイレントイーグルを提示した。同様にF/A-18にコンフォーマルタンクを搭載し飛行距離を大幅に伸ばす提案もある。F-16改修型も生産続行中だ。
  3. だがサイレントイーグルや高性能版スーパーホーネットは構想段階のままで、実現しても第六世代機登場まで相当長期にわたり供用され性能ギャップを埋める必要が生まれる。既存機種を維持することで機体の老朽化をかかえたまま費用とともに危険性も上がるとの批判が出る。新規製造機体を調達すればこの問題は回避できる。
第六世代機まで待つ
  1. もう一つの方法が第五世代機をすべて断念し、第六世代戦闘機開発に賭けるることだ。六世代機に期待されるのは全周囲ステルス、スーパークルーズ、ネットワーク性能等があり、無尾翼形状となる可能性もあり、レーザー兵器搭載や無人運用も視野に入っている。
  2. すでにこの構想に着手している国もある。日本、ロシア、インド、フランスが第五世代を飛び越して第六の実用化に向かおうとしている。今後も大国間で平和が続くとの期待に冷戦時機材が相当残っていることが組み合わさりこの構想に実現の目が生まれている。
  3. ただし他の選択肢同様に米国で性能ギャップが生まれそうだ。ただ空軍海軍に性能不足のままF-35を押し付けることは回避できる。
  4. 第六世代戦闘機開発はF-35(ならびにF-22)開発に比べればまともになる前提だ。仮定にすぎないが第六世代戦闘機の要素を単一機体にすべて搭載すのは先端企業といえども困難なはずで(特に第五世代機の製造経験がない場合)、費用も相当高くなることは容易に想像できる。また2030年になると既存機種の耐用年数延長は大幅に困難になる。
海外機導入
  1. 一番可能性が低いが米国が穴埋めとしてダッソーのラファール、ユーロファイターのタイフーンあるいはSaabのグリペンを導入することが想定できる。ホーカー・シドレーのハリヤーを除けば米国が海外製戦闘機を導入したことは第一次大戦からない。例外としてイングリッシュ・エレクトリックからライセンス生産したB-57キャンベラが多用された。
  2. だがこの案が成立するのはライセンス供与で米国内で製造組立を行う場合だ。技術移転をヨーロッパ内の同盟国に依頼するのは米国には愉快な経験ではないはずだ。普通は逆だ。
  3. これが実現すれば米防衛産業は萎縮するが、戦力が実証済みの機体を米空軍、海軍に導入できる利点が生まれる。上記三機種はそれでも米既存機種の最新機材よりも十年以上新しい設計であり、今後さらに性能を向上する余地は十分ある。また価格面、性能でも十分説得力がある。
  4. あるいは4.5世代機を韓国や日本から導入する構想も生まれよう。海外販売が実現すれば両国もさらに技術革新を進め生産規模を拡大できる。
そうなると結論は
  1. F-35が途中取り消しとなれば、理想的な解決策は上記選択肢を組み合わせたものになるだろう。各選択肢の比重は異なる。そうなると「UAVと既存機種が何機あれば第六世代機登場まで足りるのか」と考えるのがいいだろう。もし米国が10年後の世界で同格の大国と航空戦力で張り合うつもりがないのなら、選択肢組み合わせで十分対応できるだろう。
  2. だがF-35には強力な支持者があるのは事実だ。(機体にではない。事業への支持だ)その事業を取り消そうとすれば米国内の各種政治利権を押さえ込む必要がある。また国防産業の基盤は広大である。同時に同盟国の諸政府をなだめるのも大変だろう。JSF導入に政治生命をかけている国もあるのだ。とはいえ、代替選択肢を考えることは第一歩だ。■ 


★★MV-22事故でニコルソン中将発言を捻じ曲げた報道への疑問



今回の不時着水(墜落ではないようです)よりもニコルソン中将の発言の一部をとりあげて反米感情を煽り立てるような動きがあるのは誠に残念です。自分の都合のよい形で発言内容を利用するのはいかがなものでしょうか。また日本国内に米軍が駐留していることにも疑問を煽り立てようとしている観がありますが、日米同盟の意義、機能について日常から説明を怠ってきた(あるいは理解しようとしない)ためかと思われます。残念ながら航空機含み事故は避けられないことであり、一般住民の生命を巻き込む自体を回避したパイロットの判断は本当に正しかったと思います。それを賞賛した中将の真意が伝わらないのは残念ですね。また機種名称はMV-22でありV22とかオスプレーとか正しくない表記が報道されていることにも疑問を感じます。


MV-22 Crash Off Okinawa Occurred During Nighttime Aerial Refueling; Halt In Operations Ordered



December 14, 2016 11:09 AM

MV-22オスプレイの沖縄沖合墜落は夜間空中給油の作業中に機体が損傷したため発生し、乗員が機体を民間人居住地区を避けて海上に着水させたことが現地海兵隊遠征部隊司令官の談話で判明した。

ローレンス・ニコルソン中将は報道記者会見で同機が海上で空中給油中にローターブレイドが給油管に接触し、機体が損傷したと述べた。「給油管を切り離した直後に機体が激しく振動した」

「パイロットは沖縄住民上空を通過飛行せずにキャンプ・シュワブへ帰還をめざしたが浅瀬に着水させ、乗員並びに沖縄住民に被害が発生しないようにした」

国防総省関係者はUSNI Newsに14日、着水地点は沖縄本島から5マイル地点で予防措置として着水したと述べた。

着水地点は岩場で機体はばらばらになった。AP通信配信の写真では主翼が機体から外れているのがわかる。
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念のためニコルソン中将は在日海兵隊所属MV-22の飛行運用を「チェックリスト点検後安全飛行が確保されるまで」停止した。

記者会見で中将は乗員の判断は適正で住民の生命を守ったと賞賛した。「普天間基地、嘉手納基地のいずれにも戻ろうとせず、浅瀬に向かい可能な限り海岸近くに着水しようとした若きパイロットを誇らしく思う」「これだけ困難な状況では素晴らしい判断だ」

沖縄では海兵隊の機材運行で緊張が高いままだ。とくに騒音が高いV-22が焦点だがF-35Bも日本へ来年配備される。ニコルソン中将も記者会見で海兵隊が日本と共同で行う訓練は重要で今後も今のまま継続すると強調している。

「安全確保でできることは全て行う。乗員訓練とともにオスプレイの実績から今後沖縄住民には絶対危害を発生させない」「夜間訓練では好天時、荒天時ともに危険があることはご理解いただきたいが、訓練は両国にとって不可欠だ」

オスプレイの乗員5名は米空軍第33及び第31救難飛行隊が回収し、キャンプフォスター海軍病院に搬送された。うち2名のみ経過観察するが3名は直後に退院している。

「海上保安庁には迅速な対応を感謝したい。また沖縄県警も現場確保で協力いただいたことを感謝している」(ニコルソン中将)

現場調査が展開中で機体回収方法を検討しながら、近隣の環境保全に務めると中将は述べた。

海兵隊は調査が完了するまで今回の事案の追加情報は発表しないとしている。■



ヘッドラインニュース12月15日(木)


12月15日のヘッドライン

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。


イスラエル向けF-35初号機が到着
イスラエル仕様のF-35はi 型、愛称アディール(荒鷲)。12月12日、ネヴァティム空軍基地に二機が着陸した。式典にはネタニヤフ首相、リヴィリン大統領、リーバーマン国防相等の他、カーター国防長官、シャピロ米大使も参加。作戦可能となるのは2017年12月予定。

韓国空軍が新型巡航ミサイルを受領
ドイツ製タウルスミサイルは射程500キロ。40発が大邸基地に到着した。韓国空軍はF-15Kに搭載して運用する。さらに来年170発を導入し、韓国はスタンドオフで北朝鮮指導部を標的とした攻撃を構想している。

F-35関連トランプ発言で航空宇宙産業が動揺
大きすぎてつぶせない、として予算超過性能不足、納期遅れなどものともしないF-35事業だがトランプ次期大統領が直接批判したことで業界に少なからず影響が生まれている。大部分はトランプといえども事業縮小,中止は不可能としているが、一部ですでに「考えられない」可能性を検討する動きも出ている。一つの主張は米空軍戦闘機を拡充すべきときにF-35導入を遅らせたり、中止するのは考えられないというもの。ここに来て各サイトで議論が盛り上がっている。

航空機搭載レーザーの実用化が加速か
米空軍はレーザー兵器運用は2023年に開始する計画で2021年に実証実験を行う。出力は今後100キロワット級に増え、照準、誘導方式でも相当の革新を見込む。有人機、無人機に搭載し、航空機、無人機、舟艇、地上部隊を攻撃対象とする構想だ。


A400M新仕様の納入始まる
ドイツ空軍が受領した通算6号機は新仕様で過酷な戦場でも戦術運用が可能となった。未整地飛行場からの運用、空中給油能力を加えた他摂氏55度まで運用可能としている。さらに機体防御能力を引き上げ、昼間は150フィートでの運用も可能になった。受領済み5機も後日新仕様に改装される。




2016年12月14日水曜日

速報 海兵隊MV-22が海上墜落したインシデント


こんなニュースが深夜に飛び込んできました。これでまた感情的なオスプレイ反対勢力が騒ぐでしょうね。事故調査で同機運航が安全になることを祈るばかりです。

Marine Osprey Crashes Off Coast of Japan

Pentagon investigating cause

BY: Morgan Chalfant

December 13, 2016 5:31 pm
米海兵隊所属MV-22オスプレイが日本で火曜日に海上墜落し、事故原因の本格調査が始まっている。
墜落地点は沖縄沖合6マイルで乗員5名のうち2名が負傷した。
米空軍第33救難飛行隊からHH-60Gペイブホーク救難ヘリコプターが海兵隊員を救難し、キャンプフォスター海軍病院へ収容した。
今回の海兵隊員は第36海兵航空群第一海兵航空隊の所属。
海兵隊機材のインシデントは一週間で二回目となった。これに先立ってF/A-18が岩国基地からおよそ120マイルの太平洋で墜落し、ジェイク・フレデリック大尉が死亡した。同機墜落の原因は現時点で不明。
今回の墜落で海兵隊機材のインシデントは今年8例目となった。2014年の3件、2015年の6件と回数が増えている。
今年1月にはオアフ島沖合でCH-53Eスーパースタリオン同士の空中衝突で12名が死亡している。原因はパイロットエラーと訓練不足と指摘された。■


ヘッドラインニュース 12月14日(水)


12月14日のヘッドライン

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トランプのF-35発言でロッキード株価が急落
12月12日の取引開始前にロッキード・マーティン株価は一日で3%と大きな下げ幅を示した。トランプは前週のボーイング次期大統領専用機に続き、F-35事業への疑問を公言している。
(トランプ発言によるF-35事業への影響の分析は別途記事を参照してください。)

上院が大統領選へのロシア関与を調査
ロシアがトランプ当選を狙い選挙を操作下との嫌疑で上院は超党派対応で調査を開始するが、トランプには共和党議員との初の対立になる可能性がある。これはその疑いを報告したCIAを受けての調査となる。トランプ側は強く反発しており、議会共和党議員と対立すれば閣僚人事承認にも影響が出る可能性が出てきた。


ノルウェーがP-8導入へ 5機調達
総額11.5億ドルでP-8Aを5機導入し、P-3Cの後継機とする。オライオンを運用中の国は17カ国あり、今後P-8への切り替えを米海軍、ロッキードは期待している。

インドネシアがSu-35導入を検討中
インドネシア空軍はF-5E後継機としてフランカーEを候補としている。ロシアとは価格面が交渉の難題になっているとの現地報道がある。インドネシアはロシア製機材運用の経験が豊か。完成機導入後に部員の現地生産も視野に入るだろう。


2016年12月13日火曜日

ヘッドラインニュース12月13日(火)


12月13日のヘッドライン

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。

トランプの批判がF-35に
トランプが今週はロッキードに焦点をあわせた発言をしている。F-35事業について巨額の予算が投じられているが制御不能だと批判。防衛産業向けに送るメッセージとして一機1億ドルのJSFは格好の目標だ。フォックスニューズに12月11日発言した。
http://aviationweek.com/blog/trump-slams-out-control-f-35

トランプへの中国のしっぺ返しは北朝鮮を暴れさせること
トランプが台湾総統からの電話を受けて外交では前例では説明のできない事態が生まれた。米新政権が台湾で新しい動きに出たら、中国はどう対抗するか。①国連安保理で拒否権を使い、制裁措置の実施を不可能にする ②国連決議の無視 ③北朝鮮を核保有国として認め、朝鮮半島の非核化政策を放棄する 事が考えられる。


ロシアが公表した「新外交枠組み」で核兵器使用に微妙な言い回し
核兵器使用を「考えられない」から「起こりそうもない」に変更したことが第一の変更点だ。危機がエスカレーションする場合に効いてくる警告だろう。ロシアはクリントン当選を想定していたようでロシア人権問題等の内政干渉への対抗策の意味もあると思われる。クリミア半島併合以後、米を牽制しているプーチンの姿勢とも重なる。

中国軍用機の台湾国内着陸を容認する台湾
馮世寬台湾国防相は国会で人民解放軍の軍用機が非常事態に限り台湾本島への着陸を認めると発言している。これは事故等への対応というよりも先週末に発生したバシー海峡通過飛行をした中国機への対応をした台湾が一歩進んで領空侵犯時に中国機を強制着陸させる可能性に潰え示唆していると思われます。


2016年12月12日月曜日

東地中海でロシア潜水艦を米・NATO海軍が追跡中




The National Interest


The U.S. Navy Is Trying to Track Down ‘Carrier-Killer’ Russian Nuclear Submarines in Mediterranean

December 10, 2016

米海軍はNATO部隊と一隻あるいは二隻の可能性もあるロシア原子力潜水艦を地中海で追尾中。少なくとも一隻は949A型アンティNATOコードネーム・オスカーII誘導ミサイル潜水艦と推定される。
  1. ブログ The Aviationist によればボーイングP-8ポセイドン含む米海軍、NATO部隊の哨戒機が投入されている。「ロシア海軍潜水艦がオスカーII級の可能性があり『空母キラー』潜水艦として空母打撃群の攻撃を主任務とした艦だ。付近に展開中のNATO艦船にフランスのシャルル・ド・ゴール原子力空母がありUSSアイゼンハワーもさして遠くない海域にある。したがって冷戦時同様の隠れんぼが展開しているわけで双方とも多忙になっているはずだ」(The Aviationist)
  2. オスカーII級は19,400トンでP-700グラニート超音速超低空飛行対艦ミサイル24発を搭載し、米海軍空母群を攻撃する目的でソ連時代に建造されている。ロシア海軍原子力潜水艦の中では静粛性に優れており、ミサイル以外にも米海軍空母を攻撃する能力がある。「魚雷を竜骨の真下で爆発させれば空母も沈没します」と米海軍大佐(退役)ジェリー・ヘンドリックス(新アメリカ安全保障センター・国防戦略評価部長)は語った。ヘンドリックスは次期政権で海軍次官候補の声があがっている。
  3. 949A型は11隻が建造されているが、内一隻は乗員全員と共に喪失したクルスクで、現時点で作戦運用可能が何隻か不明だ。5隻程度だとの観測もある。だがロシアは残存オスカーII級を949AM型へ改装し巡航ミサイル72発を搭載しようとしている。その場合P-800オニックスとカリバー-NKを組み合わせ相当の長距離攻撃力が実現するとみられる。
  4. The Aviationist記事が正確ならロシア潜水艦の出現のは第六艦隊司令官を務めたジェイムズ・ファッゴ中将が言うようにロシア潜水艦部隊が北大西洋からヨーロッパにかけ活動を活発化させている事例だろう。「ロシア連邦海軍は水中装備の開発配備に集中しており潜水艦部隊の動向には注意が必要」と中将は今年はじめに指摘していた。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.



12月12日(月)のヘッドラインニュース


12月12日のヘッドライン

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。

[進展中のニュース]東地中海でNATOがロシア潜水艦を追跡中
米P-8A含む哨戒機まで動員した大掛かりな対潜作戦が行われており、オスカー級一隻の所在を突き止めようとしている。もう一隻いる可能性もある。該当海域には仏海軍空母シャルル・ド・ゴールがあり、アイゼンハワーも付近を航行中。オスカー級は長距離ミサイルで空母を狙うことを目的にロシアは8隻を稼働中と言われる。


北朝鮮の核戦力はどこまで整備されているか
北朝鮮の核弾頭小型化技術は進展しており、ミサイル搭載が可能な段階に入っているが、大気圏再投入技術がまだ実用化されていないとの評価

トランプの国防産業への考え方①
トランプ次期大統領は国防総省で契約関係に従事した人物を国防産業が雇用することを禁じる構想を発表。

トランプの国防産業への考え方②
選挙運動中はレーガン時代を彷彿とさせる軍拡を主張していたトランプが40億ドルの次期エアフォースワン事業を批判したことに当のボーイングはじめ防衛産業が一様に驚いているが、トランプの狙いは防衛産業そのものにメスを入れることにあるようだ。

フランステロ襲撃の指導者を空爆で殺害
仏の風刺紙シャルリ・エブドが2015年に襲撃された事件を指揮したISIS幹部が米空爆で死亡したことが判明した。空爆はラッカ(ISIS首都)で、11月26日のことだったという。エル・ハキム(33)はチュニジア出身で襲撃実行犯を指導していた。襲撃は同時多発型で計12名が命を落とした。

ズムワルトがサンディエゴに到着
USSズムワルト(DDG-1000)が12月8日配備先サンディエゴに入港し、東海岸出港から三ヶ月の廻航を終えた。途中で発覚した潤滑油ボックスへの海水混入の原因調査を続行する。サンディエゴで戦闘システムの搭載が始まり、艦隊編入は2018年の予定。同級の残る2隻も建造中。


2016年12月11日日曜日

ヘッドラインニュース 12月11日(日)


12月11日のヘッドライン

筆者が注目する記事の要約を掲載しています。時差・掲載時間の関係でその後進展した内容と食い違うことがあります。


KC-46Aの15機調達へ道開く
2017年度早期の国防支出内容を定めた法案で米空軍が求めてきたKC-46Aの量産機調達が可能となる。現行の支出権限は12月9日に期限切れとなるためのつなぎ措置で議会通過は確実と見られる。その他AH-64アパッチ、UH-60ブラックホークの調達継続も可能となる。

ウェルシュ前参謀総長がノースロップ・グラマン取締役へ
空軍参謀総長を務めたマーク・ウェルシュはテキサスA&M大で行政学部長だが、ノースロップは役員に任命すると8日発表した。同社にはマイヤース前統合参謀本部議長、ラフヘッド前海軍作戦部長が役員となっている。ボーイング、ロッキード両社にも同じ傾向がある。

サウジ、UAEへ大型装備売却案件が実現へ
次期米議会が承認すればチヌークのサウジアラビア向け、UAEヘアパッチ、モロッコへTOWミサイルの売却が可能となる。総額79億ドル。その他すでにカタール、UAE向けの戦闘機売却が先に承認されており、国貿安全保障協力庁が所管する武器輸出は2016年に336億ドルに上る見込み。

中国の新型爆撃機H-20
馬空軍司令官は中国が新型長距離爆撃機H-20を開発中だと述べている。完成まで時間がかかるようだが、B-2に匹敵するステルス性能を目指しているという。現行のH-6は性能に厳戒があり、真の戦略爆撃機とは言えない。


2016年12月10日土曜日

★機体喪失連続で露呈したロシア海軍の航空運用面の弱点



ロシア海軍のレベルが相当低いということですね。一隻しかない空母で象徴的な意味があるのですが、事故が立て続けに発生しロシアのプライドはガタガタですね。米海軍に張り合うのは無理ということですね。中国もこの事例を観察しているはず。沿海部限定で運用するのなら米国流の運用は必要ないのですが、遠洋航海させれば建造中の新型空母も同じ問題に直面するのではないでしょうか。


We go to war so you don’t have to
The Russian carrier ‘Admiral Kuznetsov’ escorted by the British Type 45 destroyer HMS ‘Dragon’ in 2014. Royal Navy photo

Two Big Reasons Why Russia’s Aircraft Carrier Is Having So Many Problems

Inadequate training and poor procedures

by DAVE MAJUMDAR
ロシア海軍はアドミラル・クズネツォフ艦上で艦載機二機を数週間のうちに連続喪失している。同艦はロシア唯一の空母だ。
  1. 両案件ともクズネツォフの機体回収拘束装置の不良が原因で、MiG-29KUBRフルクラムDとスホイSu-33フランカーDの喪失という高い代償になった。
  2. 確かに同艦の各種装置は旧式化しているがもっと大きな問題はロシア海軍の航空運用経験が浅く、洋上での航空機運用の技術が不十分なことだ。
  3. 先に発生したMiG-29KUBRの事故は11月14日のことで燃料切れで地中海に墜落した。同機は甲板要員が拘束ケーブルが切断したのを治そうとする間、上空で待機していた。
  4. ケーブルは別のMiG-29KRが先に着艦した際に切れた。
  5. 二回目の事故は12月5日に発生し、今度はSu-33だったがやはりケーブル切断が原因だった。
An Su-33 on ‘Admiral Kuznetsov’s’ deck in 1996. U.S. Navy photo
  1. 海軍航空部隊の運用では危険がつきものだが、ロシアの場合は経験不足に加え、運用技術が未成熟な点が問題だ。クズネツォフの構造にも原因があるが、安全運行の手順を整備してこなかったことが責められよう。
  2. クズネツォフは1990年12月就役の古い艦だが艦齢は問題ではない。米海軍の空母にはもっと長く供用されながら完璧に機能している艦が多数ある。ニミッツ、アイゼンハワー、カール・ビンソン、セオドア・ロウズヴェルト、リンカンはクズネツォフより前に就役している。
  3. さらにUSSエンタープライズは50年間も供用されたが、1962年の運用開始初日から航空機運用が可能だった。
  4. 米海軍が半世紀も空母運用できるのは各艦の状況を維持管理できるだけでなく乗員を効率的に訓練しているからだ。
  5. これに対しロシア海軍はソ連崩壊後の25年間もクズネツォフの維持管理ができていない。また乗組員も安全な洋上運用の技術習得ができていない。
  6. 米海軍の超大型空母でもケーブル切断は発生する。
  7. 記者の知己もUSSキティ・ホークで2005年にケーブル切断で危うく一命を落とすところだった。乗機F/A-18Fスーパーホーネットは海上に落下している。一方、艦上では切断ケーブルがのたうち回り大混乱となり、機体損傷と人員負傷が発生した。ケーブル切断で実被害が発生することは米海軍空母艦上ではまれなことだ。
  8. クズネツォフで三週間未満に事故二件が発生したのは重大な問題があることを示唆している。
  9. 「ケーブルの分離切断が発生すると負傷、死亡事故に至ることがある。ケーブルはどうしても切れるものでその場合は切断したケーブルを取り外し本数を減らしたまま運用する。きわめてまれな事故だが予防可能であり、一旦発生してしまえば重大な事態になる」と経験豊かな海軍パイロットが教えてくれた。
‘Admiral Kuznetsov’ with the British destroyer HMS ‘York’ in the background in 2011. U.K. Ministry of Defense photo
  1. 先に発生したMiG-29KUBRの喪失事故ではロシア指揮官の判断がまずかった。本来なら機体をシリア陸上基地に誘導すべきだった。
  2. 米海軍が沿岸近くで空母を運行する場合は緊急時の代替飛行場を先に指定し艦上回収ができない場合に備える。
  3. また給油用スーパーホーネットを滞空させて僚機の着艦用の燃料を確保している。クズネツォフには給油機がなく、給油用改装を施した機体もない。ロシアは代替飛行場を緊急用に確保しておくべきだった。
  4. 「空母が航空部隊の初回運用時は戦闘作戦能力(COE)評価に合格するまで代替戦力扱いのままだ。また空母でトラブルが発生すると代替戦力に分類される。たとえば原子炉が一基しか作動しない場合」と別の米海軍パイロットが教えてくれた。
  5. 「艦に問題があると固定翼機の着艦は危険になるので、代替運用に切り替え、200カイリぐらい以内なら別の飛行場に着陸させる」
  6. 米軍事力を世界各地に投射する有効な手段として米海軍は空母運用を安全に行える各種手順を準備して、陸上基地から遠くはなれた大洋の真っ只中で可能にした。
  7. そうなると米海軍を世界規模で作戦可能にしているのはハードウェアとしての艦の状態や艦齢だけではなさそうだ。乗組員への訓練の効果であり標準作業の中身が重要だ。ロシアが米海軍の水準に肩を並べるまでにはまだ相当の時間がかかるだろう。■