レイセオンのパレット型レーザー兵装は米軍仕様で作られ、スタンドアローン仕様で移動可能な装備。
レイセオンのパレット式レーザー兵器は、米軍仕様の10キロワットレーザーで初の移動式スタンドアローン構成となった
レイセオン・テクノロジーズは、完全可搬型の戦闘対応レーザーを米空軍に納入したと発表した。最新のレーザーは完全に移動可能ですぐに配備が可能だという。▼「パレット積みされた新しいレーザー兵器は、米軍仕様の10キロワットレーザーとして初めて、必要な場所に移動できるスタンドアローン構成としました」と、同社プレスリリースに説明がある。▼社内呼称「H4」の今回の戦闘用レーザーは、レイセオンが空軍に納入した4番目の兵器で、米国防総省(DOD)に納入した装備としては8番目となった。▼これまでレイセオンの高エネルギーレーザー兵器システム(HELWS)や、史上最強の戦闘用レーザーと呼ばれるロッキード・マーチン製品など、開発中の類似の戦闘用レーザー兵器を数多く取り上げてきた。▼しかし、今回の最新のコンバットレーザーは、これまでにない携帯性とともに、即戦力として活躍できるのが特長だ。▼つまり、戦闘用の各種車両に搭載し、実戦にすぐ投入できる。▼21世紀の戦場は、さまざまな新しい脅威で常に変化しているため、このような汎用性と実用性の高さが重要な意味を持つ。▼もちろん、定格出力10kWは最も強力なものではないが、低価格ドローンの使用が急速に拡大している非対称攻撃から前方部隊を守るのに適している。▼レイセオン・テクノロジーズの高エネルギーレーザー担当シニアディレクター、マイケル・ホフルは、「空軍がドローンの脅威を感じる場所ならどこでも、非対称脅威を阻止するために配備できる実績あるレーザー兵器が4種類ある」と述べている。▼「固定場所であれ、フラットベッドであれ、あるいはピックアップであれ、レーザー兵器はコンパクトで頑丈で、すぐに使えるものです」。▼「当社は、この新しい技術を必要とする人員に現場で提供する空軍を支援することを誇りに思います」「システムの能力を信頼し、確信しています」と述べた。▼プレスリリースでは、新型レーザー兵器システムは、「高エネルギーレーザー兵器モジュール、ビーム監督を兼ねた長距離EO/IRセンサー、熱制御、内部電源、ターゲットソフトウェアで構成」とある。▼同リリースによると、レーザーシステムはノートパソコンとビデオゲーム風のコントローラーで操作でき、「必要な防御層を提供するため、既存の各種防空・指揮統制システムにプラグインできる」とある。▼DODは、戦闘用レーザーや、「トールのハンマー」として知られているマイクロ波システムのような他の指向性エネルギー兵器にますます注目し、多くの新たな脅威に対処している。▼開発中の強力な戦闘用レーザー兵器は、100kWから300kWの範囲で、飛来するミサイルや、場合によっては敵機を撃墜する可能性がある。▼しかし、なんといっても軍へのな脅威は、ドローン使用が拡大し続けていることだ。▼また、レーザーの弾薬は軽量で、従来型弾薬より大幅に安いため、現在、空中の脅威を撃墜する選択肢の通常弾薬よりレーザーを使用することには本質的なコスト・ベネフィットがある。▼このコスト・ベネフィットをイスラエル国防省が強調しており、従来型ロケット弾で敵のドローン、迫撃砲、ミサイルを落とすアイアンドーム・システムを補完するため、アイアンビームと呼ばれるレーザーシステムを配備している。▼イスラエルのナフタリ・ベネット首相のツイートには、「これは、1発あたり3.50ドルのコストで、向かってくるUAV、ロケット弾、迫撃砲をレーザーで撃墜する世界初のエネルギーベースの武器システム」とある。1発15万ドルとも言われるアイアンドームロケットのコストに比べれば、戦闘にレーザーを使用するメリットは歴然だ。▼レイセオンと空軍の発表では、H4の配備時期で具体的なことは述べられていないが、この兵器の可搬性と戦闘投入可能を考えれば、ほぼ即座に行動を開始できる可能性がある。■
Raytheon Technologies Delivers Fully Portable, Combat-Ready Laser to U.S. Air Force - The Debrief
JUNE 13, 2023
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Christopher Plain is a Science Fiction and Fantasy novelist and He Science Writer at The Debrief. Follow and connect with him on Twitter, learn about his books at plainfiction.com, or email him directly at christopher@thedebrief.org.
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