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12月9日開催された日豪2+2会談 23年豪空軍F-35が日本へ展開、自衛隊F-35も将来オーストラリアへローテーション配備か こんな重要な内容なのになぜちゃんと報道しない?

ご注意 以下はオーストラリア外務省の報道発表をそのまま和訳したものです。

2022年12月09日

林芳正外務大臣閣下、浜田靖一防衛大臣閣下、リチャード・マールズ豪州副首相兼国防大臣閣下、ペニー・ウォン豪州外務大臣閣下は、2022年12月9日に東京で第10回日豪2+2外務・防衛閣僚協議を開催した。本協議では、2022年10月の首脳会談が設定した共同声明や日豪安全保障協力共同宣言(JDSC)含む野心的なビジョンを時宜を得た形で再確認した。

両国は、双方の特別戦略的パートナーシップがより強固なものとなると再確認した。日豪両国は、民主主義、人権、自由貿易及びルールに基づく国際秩序への揺るぎないコミットメント含む共通の価値観で結ばれている。

両国は、2022年10月の日豪首脳共同声明で表明された地域的及び世界的環境の変化に関する共通見解を認識し、日豪安全保障会議に沿って二国間協力を拡大・深化させることに焦点を当てた。

両国は、インド太平洋及びそれ以外の地域における平和、安定及び繁栄を支える、両国それぞれの同盟関係及び日米韓戦略対話を通じたもの含む米国との3国間協力の重要性を強調した。両国は、安全保障戦略及び政策についてのそれぞれの主要見直しにコミットすることにより、両国の深い戦略的連携を再確認した。両国は、JDSCパラグラフ6に基づき、両国のコミュニケーション及び協議を強化する体制を継続的に確保する。

両国は、主権と普遍的人権を含む国際法が支持し、包摂的かつ弾力性のある、自由で開かれたインド太平洋のための共通ビジョンを実現することへのコミットメントを再確認した。

両国は、クワッドのような枠組みの下でのインド及び米国を含むこのビジョンを実現するためパートナーと協働するという両国のコミットメントを強調した。

両国は、以下の行動を歓迎する。

 

  • 太平洋島嶼国のニーズと優先事項に対処するため、太平洋諸島フォーラムのような確立された太平洋アーキテクチャ内での作業を含む、太平洋における効果的かつ実践的な協力の継続。

    • 爆発物処理(EOD)に関する協力

    • 太平洋地域のインフラ、接続性、海上安全保障のニーズを支援するための協力の強化。

    • キリバス及びニューカレドニアに新設された日本の外交ミッションを含む、太平洋地域のミッション間の連携強化。

    • 太平洋パートナー(PBP)を通じた具体的な成果の実現

    • 国際協力銀行(JBIC)、米国国際開発金融公社(DFC)、オーストラリア輸出金融公社(EFA)の協力による、EFAによるテルストラのデジセル・パシフィック買収を支援する融資への信用保証の提供

    • マーシャル諸島および他の小島嶼国における水の安全保障を強化する努力の調整

    • ミクロネシア連邦チューク・ラグーンにおける第二次世界大戦時の難破船からの油流出リスクへの対処

    • サモアにおける海上保安能力向上の支援

    • 太平洋地域環境計画事務局、日本、ニュージーランドの協力により設立されたサモアの太平洋気候変動センター(PCCC)へのオーストラリアの支援

  • 東南アジアに対するそれぞれの強化されたアプローチを相互に強化し、経済、開発、安全保障協力及びエネルギー転換を含む、ASEAN及び東南アジアのパートナーとの相互に決定した優先事項に向けて協力すること。

  • 安全保障・防衛協力の深化と相互運用性の向上に向けたコミットメントを推進し、相互アクセス協定の発効を目指す。

    • 安全保障・防衛協力の深化、及び相互運用性向上のための自衛隊とオーストラリア国防軍の作戦協力の範囲、目的及び形態に関する協議の推進。

    • 航空自衛隊とオーストラリア空軍の航空機間における空対空給油コンビネーションの拡大。

    • 部隊交流及びより複雑な演習へのコミットメントとして以下以下検討を加速することを含む。

      • F-35を含む日本の戦闘機の将来のオーストラリアへのローテーション配備を視野に入れつつ、来年初めて来日するオーストラリア空軍のF-35を迎え、武士道ガーディアン演習に参加する

      • タリスマン・セイバー演習に参加する自衛隊の複雑性を強化する

      • 海上自衛隊とオーストラリア海軍による潜水艦捜索・救助訓練の実施オプション

      • 水陸両用作戦、演習、誘導武器実弾射撃訓練の実施

    • 長距離誘導兵器、統合防空ミサイル防衛(IAMD)、水中戦(USW)を含む戦略的能力に関する協力の強化

    • 米国との三国間協力の強化

      • オーストラリア北部での米軍との訓練機会の増加

      • 資産保護フレームワークの活用

      • 最適化された機動作戦協力の共通基盤を構築する情報、監視及び偵察(ISR) の強化

      • 日米二国間演習へのオーストラリア国防軍の参加及び米豪二国間演習への自衛隊の参加を促進する。特に、2023年の山桜演習への豪州国防軍の参加を支援する

  • 防衛装備品、科学技術、産業協力で以下様々な形で強化する:

    • 防衛科学技術協力をより円滑に行うための研究・開発・試験・評価に関する取り決めを最終化する

    • すべての領域における自律システムに関する防衛科学技術協力を強化する

    • 先進的な防衛能力の共同研究、共同開発、共同生産の機会を模索する

    • 日豪共通の課題であるレジリエント・サプライチェーンに関する政策対話の支援

    • 防衛産業の回復力と協力関係を構築するため、2023年にオーストラリアの防衛産業貿易ミッショ ンを日本に派遣する

  • 志を同じくするパートナーとの省庁間コミュニケーション及びその他イニシアティブを含む、経済安全保障の強化及び経済的強制に対処するための緊密な協力の継続

  • サイバーセキュリティ及びサイバーレジリエンスに関する継続的なコミュニケーションと協力にコミットする

    • 次回の日豪サイバー政策対話含む協力の強化

    • 共同学習と調整を通じたインド太平洋地域のサイバー能力向上支援

    • 多国間領域での協力

    • インド・太平洋地域のパートナーとの防衛関連サイバーセキュリティに関する協力

    • 2023年実施されるNATOのロックシールド演習への共同参加を通じた防衛サイバー協力の強化

  • 2022年11月に署名された防衛宇宙パートナーシップに関する日豪意向書を受けた宇宙協力の強化

  • 日豪それぞれの開発援助政策及び地域の機関・ミッション間の情報共有と調整の強化

  • 情報セキュリティに関する情報共有及び意見交換の強化。


Tenth Japan-Australia 2+2 Foreign and Defence Ministerial Consultations

  • Joint media release with:

  • H.E. Mr. HAYASHI Yoshimasa, Minister for Foreign Affairs of Japan

  • H.E. Mr. HAMADA Yasukazu, Minister of Defence of Japan

  • The Hon. Richard Marles MP, the Australian Deputy Prime Minister and Minister for Defence

09 December 2022

ここまでの内容なのになぜ日本メディアは紋切り型の報道しかしなかったのでしょうか。日本の外務省はちゃんと全文を公開しているのでしょうか。メディアは重要性が理解できなかったのでしょうか。

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