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ウクライナ向けペイトリオット迎撃ミサイル供与で進展か。イランはロシアに追加弾道ミサイル提供をする模様。

 

US Army

ロシア向けイラン製弾道ミサイルが話題になる中、米国がウクライナにペイトリオット防空システムを送る計画が進んでいると報じられている

 

政府がペイトリオット地対空ミサイルシステムをウクライナに送る最終調整に近づいていると伝えられている。事実ならば、ウクライナの防空・ミサイル防衛能力に新たな大きなプラスとなる。また、ワシントンと同盟国協力国がウクライナへ提供する軍事援助の範囲が大きく拡大する。

CNNは本日、ペンタゴンや他の米政府関係者の匿名情報として、ウクライナへのペイトリオット供与が決定したと最初に報じ、早ければ今週中に正式発表の可能性があると伝えた。ロイド・オースティン米国防長官とジョー・バイデン大統領の署名がまだ必要だが、承認が期待されると報じられている

ペイトリオット・アドバンスト・ケイパビリティ-3(PAC-3)ミサイルの試射。 Lockheed Martin.

このニュースは、ウクライナ大統領府のトップであるアンドリー・イェルマクが先週末に行った、ウクライナとアメリカの国旗、受話器、ロケットなど絵文字だけで構成された不可解なツイートに続いて行われた。もちろん、これは今後納入される可能性のあるペイトリオットとは全く関係ない可能性もある。

しかし、国防総省は先月、ウクライナへのペイトリオットシステム供与を検討中と公に確認していた。ウクライナ政府は、が2月の全面侵攻前から、防空・ミサイル防衛を強化するためにペイトリオット取得を目指してきた。

実現すれば、ウクライナ軍のペイトリオット関連訓練は、ドイツのグラーフェンヴェール訓練場で行われる見込みだ。アメリカ軍はすでに、高機動砲ロケットシステム(HIMARS)含む他のシステムの使用について、ウクライナ人員をグラフェンヴェアーで訓練している。

しかし、CNN報道によると、ウクライナに提案されているペイトリオットの取引の全規模と範囲は不明としている。典型的なペイトリオット砲台は、AN/MPQ-65多機能フェーズドアレイレーダー、必要な射撃統制、通信、その他の支援機器、および最大8台のトレーラー搭載ランチャーを含む。

典型的なペイトリオット地対空ミサイルシステムの構成部品を示す図 via GlobalSecurity.org

さらに、取引が米国の在庫からペイトリオットを譲渡するのか、それとも第三国からシステムまたは何らかの購入を含む米国政府主導の取り決めなのかは明らかではない。ペイトリオットは、米陸軍内で、非常に需要が高く、比較的密度の低いシステムだ。

10月の記者会見で、統合参謀本部議長マーク・ミリー米陸軍大将は、ウクライナへのペイトリオット派遣の可能性について語り、現在多くの米国の同盟国協力国が同システムの異なるバージョンを運用中と指摘した。ミリー発言は、ウクライナの全国的な防空・ミサイル防衛ネットワークの近代化を長期的に支援する米国主導の取り組みに関する幅広い議論の中で出てきた。

11月にはポーランド政府関係者が、ドイツが保有するペイトリオット一部をポーランドに配備するよりも、ウクライナに直接譲渡した方が良いのではと提案した。ウクライナの地対空ミサイルの誤射でポーランドの農場で2人が死亡したと見られる事態を受け、その可能性が浮上し、現在は計画通りに進んでいるようだ。

米陸軍保有のペイトリオットを限定的に提供し、米国の同盟国協力国からの追加システムと組み合わせることで、ウクライナへの移転規模を拡大できる可能性もある。

いずれにせよ、旧型であってもペイトリオットシステムをウクライナに送ることは、現在弾道ミサイル防衛能力をほとんど持たない同国には大きな恩恵となる。昨日、イランからロシアに数百発の短距離弾道ミサイルを提供する可能性について、新たな報道が出ている。

大量のイラン製短距離弾道ミサイルは、防御力を持たないウクライナに大きな影響を与える可能性がある。ウクライナの送電網などは、ウクライナの防空部隊がこれらの脅威の多くを撃墜しているという主張にもかかわらず、ここ数ヶ月、空と海から発射された巡航ミサイルやイラン製の神風ドローンによるロシア攻撃で大きな被害を受けてきた。

ペイトリオットは最新の長距離地対空ミサイルシステムであり、ロシアの航空機、ドローン、巡航ミサイルに対する防御範囲をウクライナに拡大する。あわせて提供されるレーダーによっては、ウクライナ軍に航空早期警戒能力を追加することができ、既存レーダーともネットワーク化される可能性がある。

もちろん、米国製ペイトリオットの契約がまとまり、システムが納入されるまでにどれほどの時間がかかるか、また、十分な訓練を受けたウクライナ要員が実際に運用開始できる時期は不明である。

いずれにせよ、イラン製弾道ミサイルの攻撃に備え、ペイトリオット供与をめぐる米・ウクライナ当局の話し合いは、新たな局面を迎えているようだ。■

 

Deal To Finally Send Patriot Missiles To Ukraine Imminent: Report

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED DEC 13, 2022 3:09 PM

THE WAR ZONE


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