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戦況はロシアに有利になりつつあるのか? ウクライナ戦争の今後の可能性4通りを大胆に提示

 ちょっと物足りない感もあるのですが、Business Insiderがおおまかな方向性を占っているのでご紹介します。


Volodymyr Zelenskyy & Vladimir Putin

Ukrainian President Volodymyr Zelenskyy and Russian President Vladimir Putin. Getty Images

激化するウクライナ紛争に終止符を打つ4つの方法


ロシア・ウクライナ戦争が勃発してから2年になる

激しい戦闘にもかかわらず、紛争は均衡を保ったままだ

戦争が終結する可能性のある4つの場合を紹介する



シアが2022年2月24日にウクライナへの本格侵攻を開始してもうすぐ2年になる。

 以来、激戦が現地の風景に傷跡を残し、数十万人が死亡、数百万人以上が避難生活を余儀なくされている。

 最初の侵攻で36万人の巨大なロシア軍がウクライナに押し寄せた。しかし、ウクライナ軍はキーウの城門からロシア軍を追い返し、ウクライナ北部から撤退させた。プーチン軍が敗退したハリコフ周辺やケルソンが解放された際には、さらなる勝利がもたらされた。

 しかし、ウクライナが待望していた昨夏の反攻は、わずかな領土を獲得しただけで失速し、前線は事実上、消耗戦で凍りついた状態だ。

 しかし2月17日、ウクライナはドネツクへの「玄関口」とされる北東部の町アヴディフカから撤退した。この町の陥落は、2023年5月にロシアがバフムートを占領して以来、戦線が大きく変化したことを意味する。

 戦争に明確な終わりはまだ見えないが終戦で可能性のある方法をいくつか挙げてみよう。


1. ウクライナが持ちこたえる


専門家によれば、ウクライナの希望は、西側の援助がウクライナに流入し続けることと、ロシアの士気が長期にわたる戦争で低下することにかかっている。

 ウクライナは、アメリカ、イギリス、EUからの軍事・財政支援に大きく依存している。戦略国際問題研究所(CSIS)のヨーロッパ・ロシア・ユーラシア・プログラム・ディレクターであるマックス・バーグマンは、今週初めの記者ブリーフィングで、こうした支援を受け続けることができれば、ウクライナ軍はロシアの攻撃を食い止めることができる、と述べた。

 バーグマンは、600億ドル規模の支援策をめぐる米議会内の議論が、戦争の行方を左右する極めて重要なものとなると指摘している。

 「資金が可決されれば、ウクライナは2024年に進行するロシアの攻勢を完全に吸収できるだろう。「実際、私は2025年のウクライナの可能性をかなり楽観視している」。

 協定は今週初めに上院で可決され、今後は下院に持ち越される予定だが、共和党議員の一部から強い反対を受ける可能性がある。

 ウクライナはまた、戦争の結果を形成する上で鍵となる可能性のある、いくつかの注目すべき勝利を収めている。

 例えば、ロシア黒海艦隊との戦いにおいて、ウクライナ軍は水陸両用艦「シーザー・クニコフ」や大型揚陸艦「ノヴォチェルカスク」など、重要な艦船を撃沈したと当局者は発表している。

 CSISのアーレイ・バーク戦略講座のエリオット・A・コーエンは、こうした艦船を「ロシアがウクライナ南部前線に弾薬を運ぶ主な手段のひとつ」と指摘し、。「つまり、ウクライナ側が目覚ましい成功を海上作戦で収めている」と彼は付け加えた。

 コーエンは、指導者の交代も戦争の帰趨を決める決定的な要因になり得るとし、ほとんどの戦争がこのような形で終結すると指摘した。

 「ウクライナ人があきらめるとは考えにくい。これは彼らにとって存亡をかけた戦争だからだ。だがロシアにとっては存亡をかけた戦争ではない」。


2. ロシアの勝利


援助が届かないと、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領率いる軍にとって、軍事的にも心理的にも致命的な事態になりかねない。

 「米国がウクライナへの信頼を失ったと思われないようにすることが、非常に重要だと思います」と彼は言い、同時に、このパッケージをめぐる激しい議論が、欧州の支持拡大に「拍車」をかけている可能性が高いと指摘した。

 コーエンとバーグマン両名はCSISのブリーフィングで、第一次世界大戦末期のドイツの突然の崩壊に言及し、一線はいつでも切れる可能性があると指摘した。

 バーグマンは、ウクライナの物資がこのまま減少すれば、消耗戦はロシアに有利に働くと付け加えた。

 「消耗戦では、攻撃を受けた側が消耗すれば、戦線が崩壊する可能性がある。だから、援助物資の引き渡しは本当に重要だと思う」。

「第一次世界大戦になぞらえることは有益だと思う」とコーエンは付け加えた。「1918年11月に戦争が終わるとは誰も思っていなかった。9月、あるいは10月初旬には、1919年の作戦計画を練っていた。そして、一つの崩壊ではなく、一連の崩壊があった。今回も同じようなことが起こるかもしれない」。


3. 和平交渉


ブルームバーグは1月、プーチンが戦争終結をめぐる話し合いに応じる用意があることを示唆する「打診」をアメリカに対し行ったと報じた。

 しかし、クレムリンの報道官は「絶対に現実とは一致しない」と否定している。

 アメリカ国家安全保障会議のエイドリアン・ワトソン報道官は、アメリカは「ロシアの立場が変化していることは知らない」とし、「ロシアと交渉するかどうか、いつ、どのように交渉するかはウクライナ次第だ」と述べた。

 ロイター通信によると、ロシア大統領は停戦を間接的に提案しているが、アメリカはウクライナが話し合いに参加しない限り、検討自体を拒否している。


4. 核戦争


侵攻が始まって以来、プーチンは核兵器使用を何度か脅しているが、発言をどこまで真剣に受け止めるかで西側諸国の意見が分かれている。

 CSISの上級副会長セス・ジョーンズは以前、、核兵器の使用には大きなリスクが伴い、プーチンが核兵器を使用した場合、ロシア全土に核の放射性降下物が降り注ぐ危険もあると本誌に語っていた。

 究極の核兵器のタブーを破ることのリスクは、どんなメリットよりも大きいだろうとジョーンズは述べた。

 「ウラジーミル・プーチン政権にとって、それは何を意味するのだろうか?米国はすでに、ロシアが核兵器を使用した場合、すべてご破産になると相当強硬に伝えていると思います」と付け加えた。■


https://www.businessinsider.com/the-ukraine-war-grinds-4-ways-conflict-russia-could-end-2024-2

Nathan Rennolds and Alia Shoaib Feb 17, 2024, 8:49 PM JST


コメント

  1. ぼたんのちから2024年2月18日 10:05

    ウクライナ戦争の行方は、より混沌としたものになっている。西側の戦争に対する認識の甘さが現出し、ウクライナは危機に陥りかけているように見えるかもしれない。あるいは妄想を信じる狂人に率いられるロシアは、なけなしの有り金をつぎ込み、破産寸前になっているようにも見える。
    いずれにせよ、戦争は今年中に終わる気配はない。
    ウクライナが戦争に負けないためには、いくつかのポイントがあるが、その中でも重要なものは、①もっと先端兵器を引き渡し、②もっとウクライナがロシア国内の戦略目標を攻撃できる射程の長い兵器を渡し、③腰抜けEU内NATO加盟国にもっと支援をださせるべきである。
    そして、これらは老いぼれジョーには無理である。また、EU内NATO各国もウクライナ戦争を他人事であると考えているようにも見える。
    ウクライナ戦争は、ヨーロッパの戦争であり、第1次、第2次世界大戦の口火を切ったのもヨーロッパであり、過去世界に災いをもたらす契機を作ってきたことを欧州人は痛感すべきであり、第3次世界大戦の始まりを防止する責務があると自覚するべきである。
    このように考えるとトランプのような人物を、時の流れは、求めているのかもしれない。

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