コメントは下にあります。
China's Big Mistake: It Thinks It Can Beat America In a War
対米戦に勝てると信じる中国の大誤算
But it forgot about U.S. submarines.
中国は米潜水艦部隊の存在を忘れている
by David Axe
Follow @daxe on Twitter
L
May 3, 2019 Topic: Security Region: Asia Blog Brand: The Buzz Tags: ChinaAmericaSouth China SeaWorld War IIITaiwanNuclear Submarines
https://nationalinterest.org/blog/buzz/chinas-big-mistake-it-thinks-it-can-beat-america-war-55747
まず悪いニュースから。中華人民共和国は台湾その他へ軍事強硬策に出ても米国の介入を防止できると信じ込んでいる。
次に良いニュース。中国は間違っており、大きな理由がある。米国原子力潜水艦部隊の決定的な戦力を無視しているからだ。
さらに経済、人口構造の問題から中国の選択肢は限られる。今後二十年以内に軍事行動を取らないと中国は希望どおりに事を進められなくなる。
世に知られずに世界秩序を支えているのが米海軍潜水艦部隊だ。中国への防御線は今後20年間維持の必要がある。無事に終われば対中冷戦の勝利を静かに宣言できるのではないか。
中国の勝利条件
悪いニュースの源は米空軍の国家航空宇宙情報センターのリー・フュエルで1月に米中経済安全保障検討委員会で証言していた。
中国の軍事作戦立案部門は人民解放軍が台湾あるいは尖閣諸島を攻撃するのであれば真珠湾同様の先制ミサイル攻撃で在日米軍とグアムを叩くはずだ。PLAが恐れるのは米軍の圧倒的戦力の介入で、主戦場から米軍を排除しない限り中国に勝ち目はないと信じている。
先制攻撃に高いリスクがともなうのはいうまでもない。だが成功すればPLAは防衛部隊を敗退させる時間と空間を稼げ、領土奪取で戦後処理に有利な立場を確保できる。
だが中国が米軍を奇襲攻撃で無力化できないと、中国は二方面で全面戦争を強いられる。侵攻の相手国に加え米太平洋軍が全力で立ち向かってくるし、世界は米国を強く支持するだろう。
という構図だったが、二十年に渡る軍事力近代化で中国軍は戦略を昨年根本的に更新している。フュエルはPLA関係者の近年の著作物を見ると「PLA内部が自信を強めており米軍介入に耐えられると見ている」。
先制攻撃は選択肢からはずれ、米軍の全面的反攻の可能性も減った。反対に中国は台湾他を侵攻しても流血無しで米軍介入を食い止められると信じ圧倒的な軍事力を展開し、弾道ミサイル、空母、ジェット戦闘機等々を示し米国に介入を断念させる。
米軍介入抑止への努力積み重ねが世界を変えるかもしれない。「台湾、日本、フィリピンの防衛義務に背を向ければ東アジアを中国の支配下に明け渡すことになる」と同日の委員会公聴会で大西洋協議会主任研究員ロジャー・クリフが述べた。
もっと悪いのは世界の自由貿易の秩序さらに民主体制全体が回復不能な損傷を受けることだ。「米国には民主国家が生き残り繁栄できる世界が道義上も物質上でも必須だ」(クリフ)
自由体制に幸運なのは米国に世界最強の潜水艦部隊があり、中国の攻撃部隊を即座に撃沈できることだ。手を出すなと米国に伝えるPLAは米国の水中戦力が目に入っていないようだ。
沈黙の部隊
中国が米潜水艦を無視するのは驚くべきことではない。米国人でさえ自国の水中戦力を意識しておらず、これを責めることはできない。米潜水艦部隊は秘匿性ステルス性を最大限にすべくメディア露出を避けている。「潜水艦は世界の海洋中を誰にも見つからず巡航しています」と米海軍はウェブサイトで説明している。
米海軍には潜水艦74隻があり、うち60隻が攻撃型潜水艦または艦船攻撃や対地攻撃に特化のミサイル潜水艦だ。残りは弾道核ミサイル潜水艦で第三次世界大戦にならないと軍事行動は取らない艦だ。
攻撃型潜水艦33隻が太平洋艦隊所属でワシントン州、カリフォーニア、ハワイ、グアムに基地を配置する。毎年六ヶ月程度の航海に出動する米海軍の太平洋方面潜水艦は日本、韓国に寄港することが多く、北極海へも向かうことがある。
セシル・ヘイニー大将(前太平洋艦隊潜水艦部隊司令)によれば連日17隻が移動中で8隻が「前方配備」つまり戦闘箇所になりそうな場所で待機中だ。太平洋艦隊ではこれは中国近海を意味する。
米潜水艦には艦種がいろいろある。数が多いのは冷戦時に頼りにされたロサンジェルス級攻撃型潜水艦で順次ヴァージニア級と交代している。ヴァージニア級はステルスとセンサーで改良されている。秘密に覆われたシーウルフ級は3隻のみだが全部太平洋方面に配備され大型高速かつ重武装艦だ。オハイオ級ミサイル潜水艦で弾道ミサイル任務を解かれた艦は巡航ミサイル154発を搭載する。
米潜水艦は世界各国の潜水艦より艦体が大きく、高速かつ静粛で戦力もすぐれている。さらに隻数が多い。英国は新型アスチュート級攻撃潜水艦を建造中だが7隻のみだ。ロシアは新型攻撃潜水艦12隻の維持を目標としている。中国は初歩的原子力潜水艦数隻の配備をめざしている。
海中に潜み突如魚雷やミサイル攻撃をする潜水艦には隻数以上の戦術戦略上の意義が生まれる。1982年のフォークランド戦争で英潜水艦コンカラーはアルゼンチン巡洋艦へネラルベルグラノを雷撃で沈め323名が死亡した。これでアルゼンチン海軍は港内にとどまるのみとなった。
中国近海あるいは領海内に米海軍が布陣する8隻の哨戒ラインはPLAの対潜戦技量が未熟なことを考えると中国の軍事作戦を破壊する意味もある。「中国が台湾周辺の水上を制圧しても、米潜水艦を探知攻撃する能力は今後も大幅に制限されたまま」とクリフは証言した。「台湾海峡を航行する中国揚陸艦は発見され次第撃沈される」.
そうなるとPLAが近代化戦力で米海軍と水上戦、陸上、空の上で互角に戦えると信じ込んでいても関係なくなる。侵攻部隊が安全に移動できなければむき出しの軍事手段で台湾他を奪取する目標は達成できない。
この現実からワシントンの戦略にも影響が出る。米国がこれまで守ってきた世界秩序はほぼ完成しており、今はこれを保持し防御するだけだ。いいかえれば米国は中国に対し戦略的優位性にあり、中国は欲しいものを得るためには軍事攻撃を実施せざるを得ない。
「米側は中国本土侵攻はしないので地上部隊の出番はない」と米海軍大学院教授ウェイン・ヒューズは指摘する。「核先制攻撃も行わない。エアシー・バトル作戦は本土対象に実施しない。第四次世界大戦の口火をきってはいけないからだ」
逆に中国近海への自由な航行を米国は否定すべきだ。「脅威を与える手段は豊富に必要」とヒューズはいう。つまり中国制圧に最適化した艦隊は小型艦多数で貿易航行路を封鎖し、主要艦を潜水艦とすれば「シナ海双方で中国の艦艇商船隊を壊滅出来る脅威を与える」のだという。
クリフは米潜水艦1隻の「魚雷数発」で相手艦船は「自艦を守るため撤収」すると見ている。潜水艦8隻が3発ずつ発射し半数は命中して中国が運用する大型揚陸艦全部を沈められるので中国は台湾侵攻も尖閣諸島占拠も不可能となる。
今後20年間が勝負だ
米海軍が潜水艦哨戒体制をあと20年間維持できれば中国は攻撃できず現在の強硬な姿勢を守れなくなる。中国の経済・人口動向が原因で高齢化と経済成長鈍化で軍事装備近代化が進められなくなるからだ。
公平を期せば人口高齢化と経済成長鈍化による平和志向の高まりはほぼすべての先進国が経験している。だが中国の場合は深刻さが違う。出生率の落ち込みが共産党の一人っ子政策であまりにも急すぎるためだ。
また中国経済の成長が実態より高めに推移したのは独裁権力国家ならではの投資集中策の恩恵を受けたためだ。同時に政府が環境や国民の人権を無視できたため実現したと言える。
「中国を三十年で驚異的成長に導いた経済モデルは維持不可能なようだ」と海軍大学校のアンドリュー・エリクソンも米中経済安全保障検討委員会で解説した。
エリクソンは中国の「うっ積した潜在力」が早ければ2030年に失効しはじめ、その時点で「中国は世界最大の65歳以上人口国」になるからだという。「高齢化社会で慢性疾患が増えライフスタイルが多様化すると軍事開発と経済成長を支えてきた支出が他に向けられる」。
米潜水艦部隊の維持拡充に必要な予算支出を認めてきた政治決断は賢明な選択だった。潜水艦建造の落ち込みが懸念された2012年にペンタゴンの要望に議会が予算を計上し、単価25億ドルのヴァージニア級年間二隻建造体制が実現し世界最大の潜水艦部隊は永続的に持続できる。
ペンタゴンはヴァージニア級の改良も続けており、水中発進式無人機、ミサイル運用能力の拡充や新型対艦ミサイル開発をめざす。
中国の存在感、国家としての方向性および米国が中国の狙いを打破できる軍事力を保有していることを考えるとPLA幹部が中国周辺部に攻撃を加えながら米軍からの攻撃を免れ得ると見るのはいかにも現実離れした楽観論に写る。
先制攻撃をしても結果が変わるものでもない。中国封じ込めで実効力を発揮する米軍部隊に中国は手も足もでないためだ。その部隊は水中深く身を潜めている。■
This article by David Axe originally appeared at War is Boring in 2014.
あと20年ですか。中国自身は2049年に世界トップになると夢を描いているのですが、夢に終わるのでしょうか。中国指導部が自らの将来を正確に把握すれば逆に捨て鉢の暴力行為に出てこないですかね。その前に台湾に手を出さないかが心配ですし、一帯一路も中国の野心に世界が気づいて警戒していますし、なにしろ札びらで頬を叩く行為が野蛮そのもの。中国は急速にのし上がり、急速に没落する運命なのかもしれません。中国共産党が消えれば状況は変わるかも知れませんが。日本にとっては中国の消滅が発生してもショックを受けないようこれから備えていくべきでしょう。
China's Big Mistake: It Thinks It Can Beat America In a War
対米戦に勝てると信じる中国の大誤算
But it forgot about U.S. submarines.
中国は米潜水艦部隊の存在を忘れている
by David Axe
Follow @daxe on Twitter
L
May 3, 2019 Topic: Security Region: Asia Blog Brand: The Buzz Tags: ChinaAmericaSouth China SeaWorld War IIITaiwanNuclear Submarines
https://nationalinterest.org/blog/buzz/chinas-big-mistake-it-thinks-it-can-beat-america-war-55747
まず悪いニュースから。中華人民共和国は台湾その他へ軍事強硬策に出ても米国の介入を防止できると信じ込んでいる。
次に良いニュース。中国は間違っており、大きな理由がある。米国原子力潜水艦部隊の決定的な戦力を無視しているからだ。
さらに経済、人口構造の問題から中国の選択肢は限られる。今後二十年以内に軍事行動を取らないと中国は希望どおりに事を進められなくなる。
世に知られずに世界秩序を支えているのが米海軍潜水艦部隊だ。中国への防御線は今後20年間維持の必要がある。無事に終われば対中冷戦の勝利を静かに宣言できるのではないか。
中国の勝利条件
悪いニュースの源は米空軍の国家航空宇宙情報センターのリー・フュエルで1月に米中経済安全保障検討委員会で証言していた。
中国の軍事作戦立案部門は人民解放軍が台湾あるいは尖閣諸島を攻撃するのであれば真珠湾同様の先制ミサイル攻撃で在日米軍とグアムを叩くはずだ。PLAが恐れるのは米軍の圧倒的戦力の介入で、主戦場から米軍を排除しない限り中国に勝ち目はないと信じている。
先制攻撃に高いリスクがともなうのはいうまでもない。だが成功すればPLAは防衛部隊を敗退させる時間と空間を稼げ、領土奪取で戦後処理に有利な立場を確保できる。
だが中国が米軍を奇襲攻撃で無力化できないと、中国は二方面で全面戦争を強いられる。侵攻の相手国に加え米太平洋軍が全力で立ち向かってくるし、世界は米国を強く支持するだろう。
という構図だったが、二十年に渡る軍事力近代化で中国軍は戦略を昨年根本的に更新している。フュエルはPLA関係者の近年の著作物を見ると「PLA内部が自信を強めており米軍介入に耐えられると見ている」。
先制攻撃は選択肢からはずれ、米軍の全面的反攻の可能性も減った。反対に中国は台湾他を侵攻しても流血無しで米軍介入を食い止められると信じ圧倒的な軍事力を展開し、弾道ミサイル、空母、ジェット戦闘機等々を示し米国に介入を断念させる。
米軍介入抑止への努力積み重ねが世界を変えるかもしれない。「台湾、日本、フィリピンの防衛義務に背を向ければ東アジアを中国の支配下に明け渡すことになる」と同日の委員会公聴会で大西洋協議会主任研究員ロジャー・クリフが述べた。
もっと悪いのは世界の自由貿易の秩序さらに民主体制全体が回復不能な損傷を受けることだ。「米国には民主国家が生き残り繁栄できる世界が道義上も物質上でも必須だ」(クリフ)
自由体制に幸運なのは米国に世界最強の潜水艦部隊があり、中国の攻撃部隊を即座に撃沈できることだ。手を出すなと米国に伝えるPLAは米国の水中戦力が目に入っていないようだ。
沈黙の部隊
中国が米潜水艦を無視するのは驚くべきことではない。米国人でさえ自国の水中戦力を意識しておらず、これを責めることはできない。米潜水艦部隊は秘匿性ステルス性を最大限にすべくメディア露出を避けている。「潜水艦は世界の海洋中を誰にも見つからず巡航しています」と米海軍はウェブサイトで説明している。
米海軍には潜水艦74隻があり、うち60隻が攻撃型潜水艦または艦船攻撃や対地攻撃に特化のミサイル潜水艦だ。残りは弾道核ミサイル潜水艦で第三次世界大戦にならないと軍事行動は取らない艦だ。
攻撃型潜水艦33隻が太平洋艦隊所属でワシントン州、カリフォーニア、ハワイ、グアムに基地を配置する。毎年六ヶ月程度の航海に出動する米海軍の太平洋方面潜水艦は日本、韓国に寄港することが多く、北極海へも向かうことがある。
セシル・ヘイニー大将(前太平洋艦隊潜水艦部隊司令)によれば連日17隻が移動中で8隻が「前方配備」つまり戦闘箇所になりそうな場所で待機中だ。太平洋艦隊ではこれは中国近海を意味する。
米潜水艦には艦種がいろいろある。数が多いのは冷戦時に頼りにされたロサンジェルス級攻撃型潜水艦で順次ヴァージニア級と交代している。ヴァージニア級はステルスとセンサーで改良されている。秘密に覆われたシーウルフ級は3隻のみだが全部太平洋方面に配備され大型高速かつ重武装艦だ。オハイオ級ミサイル潜水艦で弾道ミサイル任務を解かれた艦は巡航ミサイル154発を搭載する。
米潜水艦は世界各国の潜水艦より艦体が大きく、高速かつ静粛で戦力もすぐれている。さらに隻数が多い。英国は新型アスチュート級攻撃潜水艦を建造中だが7隻のみだ。ロシアは新型攻撃潜水艦12隻の維持を目標としている。中国は初歩的原子力潜水艦数隻の配備をめざしている。
海中に潜み突如魚雷やミサイル攻撃をする潜水艦には隻数以上の戦術戦略上の意義が生まれる。1982年のフォークランド戦争で英潜水艦コンカラーはアルゼンチン巡洋艦へネラルベルグラノを雷撃で沈め323名が死亡した。これでアルゼンチン海軍は港内にとどまるのみとなった。
中国近海あるいは領海内に米海軍が布陣する8隻の哨戒ラインはPLAの対潜戦技量が未熟なことを考えると中国の軍事作戦を破壊する意味もある。「中国が台湾周辺の水上を制圧しても、米潜水艦を探知攻撃する能力は今後も大幅に制限されたまま」とクリフは証言した。「台湾海峡を航行する中国揚陸艦は発見され次第撃沈される」.
そうなるとPLAが近代化戦力で米海軍と水上戦、陸上、空の上で互角に戦えると信じ込んでいても関係なくなる。侵攻部隊が安全に移動できなければむき出しの軍事手段で台湾他を奪取する目標は達成できない。
この現実からワシントンの戦略にも影響が出る。米国がこれまで守ってきた世界秩序はほぼ完成しており、今はこれを保持し防御するだけだ。いいかえれば米国は中国に対し戦略的優位性にあり、中国は欲しいものを得るためには軍事攻撃を実施せざるを得ない。
「米側は中国本土侵攻はしないので地上部隊の出番はない」と米海軍大学院教授ウェイン・ヒューズは指摘する。「核先制攻撃も行わない。エアシー・バトル作戦は本土対象に実施しない。第四次世界大戦の口火をきってはいけないからだ」
逆に中国近海への自由な航行を米国は否定すべきだ。「脅威を与える手段は豊富に必要」とヒューズはいう。つまり中国制圧に最適化した艦隊は小型艦多数で貿易航行路を封鎖し、主要艦を潜水艦とすれば「シナ海双方で中国の艦艇商船隊を壊滅出来る脅威を与える」のだという。
クリフは米潜水艦1隻の「魚雷数発」で相手艦船は「自艦を守るため撤収」すると見ている。潜水艦8隻が3発ずつ発射し半数は命中して中国が運用する大型揚陸艦全部を沈められるので中国は台湾侵攻も尖閣諸島占拠も不可能となる。
今後20年間が勝負だ
米海軍が潜水艦哨戒体制をあと20年間維持できれば中国は攻撃できず現在の強硬な姿勢を守れなくなる。中国の経済・人口動向が原因で高齢化と経済成長鈍化で軍事装備近代化が進められなくなるからだ。
公平を期せば人口高齢化と経済成長鈍化による平和志向の高まりはほぼすべての先進国が経験している。だが中国の場合は深刻さが違う。出生率の落ち込みが共産党の一人っ子政策であまりにも急すぎるためだ。
また中国経済の成長が実態より高めに推移したのは独裁権力国家ならではの投資集中策の恩恵を受けたためだ。同時に政府が環境や国民の人権を無視できたため実現したと言える。
「中国を三十年で驚異的成長に導いた経済モデルは維持不可能なようだ」と海軍大学校のアンドリュー・エリクソンも米中経済安全保障検討委員会で解説した。
エリクソンは中国の「うっ積した潜在力」が早ければ2030年に失効しはじめ、その時点で「中国は世界最大の65歳以上人口国」になるからだという。「高齢化社会で慢性疾患が増えライフスタイルが多様化すると軍事開発と経済成長を支えてきた支出が他に向けられる」。
米潜水艦部隊の維持拡充に必要な予算支出を認めてきた政治決断は賢明な選択だった。潜水艦建造の落ち込みが懸念された2012年にペンタゴンの要望に議会が予算を計上し、単価25億ドルのヴァージニア級年間二隻建造体制が実現し世界最大の潜水艦部隊は永続的に持続できる。
ペンタゴンはヴァージニア級の改良も続けており、水中発進式無人機、ミサイル運用能力の拡充や新型対艦ミサイル開発をめざす。
中国の存在感、国家としての方向性および米国が中国の狙いを打破できる軍事力を保有していることを考えるとPLA幹部が中国周辺部に攻撃を加えながら米軍からの攻撃を免れ得ると見るのはいかにも現実離れした楽観論に写る。
先制攻撃をしても結果が変わるものでもない。中国封じ込めで実効力を発揮する米軍部隊に中国は手も足もでないためだ。その部隊は水中深く身を潜めている。■
This article by David Axe originally appeared at War is Boring in 2014.
あと20年ですか。中国自身は2049年に世界トップになると夢を描いているのですが、夢に終わるのでしょうか。中国指導部が自らの将来を正確に把握すれば逆に捨て鉢の暴力行為に出てこないですかね。その前に台湾に手を出さないかが心配ですし、一帯一路も中国の野心に世界が気づいて警戒していますし、なにしろ札びらで頬を叩く行為が野蛮そのもの。中国は急速にのし上がり、急速に没落する運命なのかもしれません。中国共産党が消えれば状況は変わるかも知れませんが。日本にとっては中国の消滅が発生してもショックを受けないようこれから備えていくべきでしょう。
水深の浅い東・南シナ海が天然の対潜バリアになる事、大量に徴用するであろう民間船が音響・水圧・磁気すべて出す高性能デコイになる事が気になります。機雷も大量に撒くでしょう。
返信削除日米の艦船が民間船や中共艦にほとんどないガスタービン推進で、敵潜水艦はガスタービンの音を聞けば敵と分かるのに対し、中共艦はディーゼル推進で日米の潜水艦はディーゼル音を聞いても近付いたり時間をかけたりして識別しないといけないのも気になります。
南シナ海は1000級の深海ですよ。
削除事実誤認はよろしくないですな。
フィリピンから西沙諸島の間は確かに深いですが南沙諸島以南は浅いですよ
削除google Earth で確認することをおすすめします。
削除南沙諸島などの群島は海底1000m程から立ち上がった火山島にサンゴ礁が成長したもので周辺は決して浅海ではありません。
氷河期に陸地だったものが水没して大陸棚になった東シナ海(深度100m未満がほどんど)とは異質な海です。
googleEarthで深海の地形も確認できるのでご覧ください。
追記です。
削除南シナ海の南、というのがベトナムとカリマンタン島を結んだ線以南という意味でしたら、おっしゃるとおりその地域は浅い海です。ここも東シナ海同様氷河期には巨大な陸地(スンダランド)があった海域です。
ただ、米中衝突の現場、という意味での南シナ海というのであればズレている印象です。
あと、海中の音紋はエンジン音というよりは主としてスクリューの音を分析するものです。音紋解析において中国に遅れとっているという情報は寡聞にして聞きませんが、なにかソースのある話でしょうか?
戦争の抑止力と考えているものを、相手が誤認することや無視すること、そして自軍の力の過大評価は、安易に戦争危機に発展しかねない。
返信削除PLAは、航行している艦船を目標とした実証したことのない対艦弾道ミサイル、未完成の艦載機を搭載した空母、数少ない大洋進出できるジェット戦闘機や旧式爆撃機を過大評価しているかもしれない。また、数に限りある米軍の攻撃型原潜を取るに足らない物と考えているのかもしれない。しかし、このように考えるのは西側であり、PLAではない。
また、この記事は、大型艦船が対艦弾道ミサイルのリスクを回避した場合を想定しているようだが、そのような場合の抑止力として攻撃型原潜に依存し過ぎることも良い状況と言えない。台湾海峡や尖閣諸島周辺では攻撃型原潜は活動し難いだろう。高性能の潜水艦であってもあらゆる場面で運用すべきでないだろう。
結局のところ、相互の事実誤認や誤解は危険な兆候かもしれない。
補足
削除記事に、中国は、高齢化社会になり、軍事開発と経済成長が抑制されると書いてあるが、確かに中国は年金制度が十分でなく、将来大きな国家負担になると推測されている。
しかし、これも西側の一方的な中国理解である。
CCPの倫理観は西側と大きく異なり、国家負担となり非生産的な高齢者に甘くは無いだろう。CCPは年金を与えるよりも、軍事費や経済投資を優先させる。現在の少数民族や宗教者等の扱いは、将来国家負担になる高齢者の未来になるだろう。一部の資産家や子供が支援できる高齢者のみが、恵まれた老後をすごすことができる。
このように考えると、中国の軍事増強は際限なく続けられ、また、経済成長も続くかもしれず、米国との競合は行き着く先が見えないと考えた方がよいかもしれない。
対艦弾道ミサイルは恐らく海峡封鎖として使われると思われますので、移動目標に対して命中する必要はないと考えられます。
削除マラッカ、ロンボク、スンダの海峡は幅数kmで核を搭載した弾道ミサイルであれば封鎖は可能です。
実際撃たなくても、撃つと脅すだけで民間船は通過出来なくなるので、通商破壊としては成功です。
ミサイル基地としてスプラトリー礁は絶好の位置にあり彼らがアメリカと衝突してでも手放さないのは、そういう思惑があるのだと思います。
中国の地政学上の弱点は国境を接する国が世界で一番多く、国境警備に大量の人員を割く必要があることと、もう一つは外洋に接しておらず他国が管理する海峡を通らずに海上交通を確保するのが不可能な点にあり、究極的には海峡を封鎖して兵糧攻めにしてしまえば輸出入が滞り中国経済は窒息死するという事。
返信削除詰る所太平洋戦争で日本がやられた通商破壊戦になるわけだが、この場合は海峡の外側に潜水艦隊を配置するだけで民間船の通行を規制できるとともに内側の中共軍からは手出しが不可能になる点が大きい。
中国がこの状況を覆すためには海峡を支配する周辺諸国を懐柔し味方につけねばならなかったのだが、愚かにも中共は威圧し隷属する事を要求したため逆に中国包囲網が形成されてしまい逆効果に・・・。
いくら強かろうとも孤立すれば敗北は必至・・・これが日本が太平洋戦争で学んだ教訓です。