中国海軍が兵力投射を地域内から遠洋に広げ世界の支配者になろうと考えているのは明らかだ
米海軍に空母は何隻必要かという問いが長年、国防総省、議会、ホワイトハウス間で繰り返され、危険度を増し急変する脅威の環境で、海軍は要求に応え、脅威に対応する最善の方法を模索している。
米海軍の空母は、沖合から大規模攻撃を行い、目標や敵を危険にさらす能力を備え、世界でこれほど力を発揮できる艦艇はない。空母が前方に存在するだけで、「沈静化」的な抑止力を発揮する理由だ。海軍と国防総省の指導層は、かつて11隻の空母を要求し、最近では12隻を要求している。しかし、現在、米海軍は空母10隻しか運用しておらず、海軍が新たに発表した「海軍作戦部長航行計画2022」で、将来に向け12隻の空母を求めたのは理にかなっていると言えよう。
「原子力空母は、世界で最も生存率が高く、多目的な飛行場であり続け、長距離、持続的な制海権、戦力投射、紛争海域での有機的感知を提供し、紛争のスペクトルにわたり柔軟な選択肢となりえる」と同計画の本文には書かれている。
空母12隻を最適規模に挙げる理由は数多くあるが、まず戦闘指揮官の要望がある。地中海、太平洋、ペルシャ湾、バルト海含む世界各地の艦隊司令官は、潜在的な侵略者を抑止し、重要な戦略的国際水路を確保する必要性から、前方の空母「プレゼンス」の必要性を常に感じている。同時に二正面戦争が起こる可能性は、「プレゼンス」と「パワープロジェクション」の双方で空母を必要とする。
しかし、最も大きな要因は、中国に関係するものだろう。中国は現在、2隻の空母しか運用していないが、その増設ペースと継続的な海軍拡張の意欲は、米海軍にとって深刻な脅威となっている。中国海軍がその役割を、地域内のパワープロジェクションにとどまらず、世界を支配する大国となるべく遠洋に広げたいと考えていることは明らかだ。中国海軍はすでに隻数で米海軍を上回っており、駆逐艦、水陸両用強襲揚陸艦、潜水艦の新造が驚異的なスピードで追加されつつある。
最後に、米海軍が太平洋で定期的に「二重空母」作戦を行っているのには理由がある。新しいネットワーク技術により空母航空団の大きな相乗効果が生まれ、海上からの航空攻撃能力が拡大しているからだ。中国との大規模対立では、広大な陸地、沿岸地域、島嶼部を危険にさらすか、戦闘攻撃する必要があるため、規模が極めて重要になる可能性がある。■
Are 12 Navy Aircraft Carriers Enough to Stop a Rising China? | The National Interest
by Kris Osborn
August 23, 2022 Topic: Aircraft Carriers Region: Asia Blog Brand: The Buzz Tags: Aircraft CarriersChinese NavyU.S. NavyNimitz-classFord-ClassMilitaryPLAN
Kris Osborn is the defense editor for the National Interest. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Master’s Degree in Comparative Literature from Columbia University.
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