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空軍グローバル打撃軍団の弾頭非搭載ICBMミニットマンIIIが2021年2月23日にカリフォーニア州ヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた。(Brittany E. N. Murphy/U.S. Space Force)
米議員2名が新型大陸弾道ミサイルの開発を中止し、関連予算をコロナウィルス予防に流用すべきと主張し、地上配備戦略抑止力(GBSD)整備事業の削減を求める法案を3月26日提出した。
「ミサイルよりも治療へ予算投入する法案」を提案したのはエドワード・マーキー上院議員(民、マサチューセッツ)、ロー・カンナ下院議員(民、カリフォーニア)でパンデミック対策にGBSD予算を利用する動きがさらに出る可能性がある。
法案が可決されれば米政府はICBM法案でGBSD事業の2022年度支出が不能となり、同時に国家核安全保障庁によるW87-1核弾頭改修事業も執行できなくなる。
代わりにGBSD事業の10億ドルを国立アレジー伝染病研究機関に投入し、将来のパンデミック予防用コロナウィルスワクチン研究にあてる。W87-1改修事業予算は疾病管理予防センターの伝染病研究に流用する。
法案ではミニットマンIIIミサイルの供用期間を2050年まで延長する研究を科学アカデミーも求める。
「米国は陸上配備型大量破壊兵器の新型よりも広範な予防効果を生むワクチン開発に予算投入すべきだ」とマーキー上院議員は発言。「ICBM法で明確にしたように偶発戦争を惹起しかねない冷戦時の核兵器体制を段階的に減らし、抑止効果を保持し同盟国を安心させつつ、浮いた予算を現実に今あるコロナウィルス他伝染病の危機に振り向けるべきだ」
GBSDはノースロップ・グラマンが開発中で、現行のLGM-30GミニットマンIIIに代わるICBMを133億ドルで実現する事業だ。調達コストは930億ドルから960億ドルに上る予測がある。
カンナ下院議員はミニットマンIIIの供用期間を延長するのが新型ICBM開発より財政的に健全な選択肢だと主張する。「現在の課題を見れば、大規模予算を防衛産業に投入し、有効な核抑止力整備につながらないミサイルを生産するのは選択肢として最悪だ」と述べている。
しかし、米戦略司令部STRATCOMならびに空軍関係者からは大陸間弾道ミサイル装備を核の三本柱として近代化する目的ではGBSD事業が唯一の費用対効果の高い手段であるとの説明が繰り返し出ている。
「ミニットマンIIIの寿命延長は不可能」とSTRATCOM司令官チャールズ・リチャード海軍大将は1月に発言している。「費用対効果が高い形でミニットマンIIIの供用期間延長を実現できる局面は通り過ぎている。今手を打たないと機能全体を喪失することになる」
法案に賛同しているのは、上下両院の以下の各議員。Sens. Chris Van Hollen, D-Md.; Bernie Sanders, I-Vt.; and Jeff Merkley, D-Ore.; as well as Reps. Earl Blumenauer, D-Ore.; Steve Cohen, D-Tenn.; Jesus Garcia, D-Ill.; Raul M. Grijalva, D-Ariz.; Jared Huffman, D-Calif.; Sheila Jackson Lee, D-Texas; Pramila Jayapal, D-Wash.; Barbara Lee, D-Calif.; James McGovern, D-Mass.; Eleanor Holmes Norton, D-D.C.; Ilhan Omar, D-Minn.; Mark Pocan, D-Wis.; and Ayanna Pressley, D-Mass。
ただし、同法案には強い反対が立ちふさがりそうだ。
2020年に下院軍事委員会に、GBSDから10億ドルを引きはがし、将来のコロナウィルス大量流行対策にあてる提案がやはりカンナ議員から提出されていた。アダム・スミス委員長(民、ワシントン)が賛同したが、民主党同僚議員の賛意が得られず、44対12で否決された。
今月初めマーキー、カンナ両議員はジョー・バイデン大統領に書簡を送り、トランプ時代の核兵器事業、低出力潜水艦発射型W76-2弾頭、海上発射型巡航ミサイルの両事業の開発、導入を中止するよう求めた。■
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A new bill would defund new ICBMs to pay for coronavirus vaccine research
By: Valerie Insinna
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