2017年12月23日土曜日

北朝鮮に眠る鉱物資源10兆ドルは誰の手にわたるのか

 

そうですか、そんな宝が眠っているのですか。でも現政権がこれを活用できないようにするのが一番大切ですね。言い換えれば潜在的な富を活用できず、ミサイルや核を自分の延命のために開発するという価値観が全く間違っている指導者を仰ぐ国民が一番不幸なのでは。現在の状況が続く限り宝は埋もれたままでしょう。


North Korea's Secret Fortune: $10 Trillion in Minerals?

北朝鮮の秘めたる富:鉱物資源が10兆ドル?
December 19, 2017


資源埋蔵量が10兆ドルあればロケットなど必要ない。北朝鮮の埋蔵鉱物資源の推定価値のことで、よだれをたらす業者が続出だろう。

制裁措置が適用される北朝鮮ではエネルギーや資源部門の開発に必要な資源がないが、制裁措置が解除されれば支援を申し出るものは多数あらわれるはずだ。

韓国の調査機関による2010年推定が10兆ドルで韓国の二十倍の規模だ。
こうした推計は簡単には生まれない。推定埋蔵量と商業的に採掘可能な埋蔵量に違いがあるからだ。例えば調査で月に十分な採掘資源があると分かっているが現状では採掘費用はとんでもない額になる。

にもかかわらず北朝鮮に豊富とあると見られる銅、金、鉄鉱石、亜鉛のほかレアメタル類とともに石油・天然ガスは貧困にあえぐ共産体制国家に貴重な資源だ。またマグネタイトは世界第二位、タングステンは六位と米国地質調査機関はまとめている。

現在の一人当たりGDPが1,700ドル(購買力平価換算)の北朝鮮は第215位と最貧国であり、ソマリアを上回るに過ぎない。同様に鉱物資源が豊かなモンゴルは人口が北朝鮮の八分の一だが一人当たりGDPは12,300ドルだ。

1970年代から鉱業に優先順位をおきながら、北朝鮮の採掘は機材不足、技術不足さらにインフラが未整備なため低迷している。

戦略国際研究所(CSIS)のロイド・ヴァセイLloyd Vaseyは北朝鮮鉱業は1990年代から「著しく低下」したと言い、既存炭鉱での採掘率は30パーセントを下回ると指摘する。「採掘装備が不足し経済状況の悪い北朝鮮では新規購入の資金のめどがつきません。エネルギー不足に経年変化が加わり電力網も劣悪な状況です」
それでも鉱業部門が北の経済で14パーセントを構成しているのが現状だ。

中国が北最大の顧客で鉱物資源が対中輸出の過半数を2016年上半期に占めた。特に石炭だ。

中国企業は茂山Musanの鉱山に5億ドル相当を投資したと伝えられる。その他オーストラリア、英国、マレーシア、シンガポール企業も北のエネルギー鉱物資源調査を実施済みといわれる。

中国投資によるブームの後で商品価格が下落したところに制裁措置が加わり資源をあてにした見通しは打撃を受けた。

今年8月に中国は北朝鮮からの石炭、鉄鉱石、海産品輸入を停止すると発表した。北がミサイル実験を繰り返したためだ。この前に2月から一年間石炭輸入を全部停止するとの発表もあり、国連安全保障理事会決議に合わせていた。

北朝鮮の海外貿易で中国が9割を占める中、制裁措置は最後の外貨収入源にも影響を与えた。

「北朝鮮としては資金を得るには武器を売るか、密輸するか鉱山資源しかありません」と北韓資源研究所所長のChoi Kyung-sooは解説する。「制裁で武器製造はおろか覚せい剤販売も難しくなり、唯一合法的な外貨獲得策は鉱物資源販売です」

それでも状況が変わればロシアに加え韓国も北の鉱物資源で一儲けを狙っているといわれる。

金正恩のもう一つの戦略的賭けが核開発を中止する見返りに国内鉱物資源とエネルギー整備の支援を国際社会から得ることだ。

同国は核開発の野望とひきかえに国際経済支援を得た実績がある。推定10兆ドルの資源が眠っているとあれば「この先何代も金なんとかが指導者になる」とガーディアンが評するほどだ。

一方で北の鉱物エネルギー資源は近い将来も手つかずのままに内装で平壌では急速な政策変更は生まれないだろう。

Anthony Fensom, a Brisbane, Australia-based freelance writer and consultant with more than a decade of experience in Asia-Pacific financial/media industries. You can find him on Twitter: @a_d_fensom.

2017年12月22日金曜日

米空軍長官の杞憂は宇宙と予算

What If We Lost GPS? That's One Thing Worrying the Air Force Secretary  

GPSが使えなくなる事態も心配する空軍長官


Newly sworn Secretary of the Air Force Heather Wilson thanks family, friends and colleagues during her ceremonial oath of office as the 24th secretary, at the Pentagon event, May 16, 2017. (U.S. Air Force photo/Wayne A. Clark)
ヘザー・ウィルソンは2017年5月16日に第24代空軍長官に就任した。 (U.S. Air Force photo/Wayne A. Clark)
The Los Angeles Times 21 Dec 2017 By Samantha Masunaga


宇宙空間が米産業界、米軍双方で重要度を上げている。
打ち上げコスト低下と技術小型化で従来より多くの国や企業が宇宙を目指しており、宇宙は早晩「人類活動の共通舞台」になると空軍長官ヘザー・ウィルソンは見ており、地上では米軍が道を拓いたGPS技術の産業利用が増えている。
GPS衛星を管理運営するのは米空軍であり、次世代の衛星群も企画中だ。GPS機能は民間にも提供されている。
「空軍首脳部はセンサーと武器をネットワーク化すれば空軍戦力は増大すると考えている」とローレン・トンプソン(レキシントン研究所軍事アナリスト)は解説している。「宇宙により地表の観測や見通し線を越えた通信で大きな利点が生まれる」
本紙はウィルソン長官に取材機会を得た。長官はロサンジェルス空軍基地(宇宙ミサイルシステムズセンター)で空軍にとって宇宙の意義とは何かを語った。以は発言をまとめた。

宇宙はもはや平和な場所ではない

かつて宇宙空間は無害な場所で自由に観測したり報告できていた。今は違う。2007年に中国が対衛星兵器を打ち上げ軌道上の衛星を破壊する能力を実証した。中国はそこでとどまらずロシアも打ち上げた衛星を他衛星修理用と説明しているが、問題はどこの衛星を修理しようというのかだ。
我が国は宇宙関連で世界最強国だが同時に宇宙に大きく依存している。敵勢力や敵に回りそうな国はこの事を理解している。そこで今ある能力を防御しながら攻撃を受けても機能維持できるようにしたい。言ってみれば大きな温室を先に建てたところに石が新発明されてきたので防衛にまわるようなものだ。

「GPSがなくても行動できるか」

軍事ミッションで宇宙に依存しないものはない。軍事だけでもない。GPS信号がある前提の産業が多数存在する。
GPS III衛星の提案要請を発出する。次世代衛星であり、迅速に調達したい。新型衛星は強靭にしジャミングや妨害に強くする。
空軍としてGPSがなくても行動できるようにしたい。GPSがあって当前にしているが、妨害されれば国の経済にも大きな打撃が生まれる。
GPS衛星だけではない。北朝鮮のミサイルテストのテレビ報道は米空軍が探知しているのではない。ミサイル発射の探知能力や軍の指揮命令通信機能が妨害されれば緊張が高まる中で大変なことになる。これまではこのような事態は想定の必要がなかった。

国防予算がなかったら「大変なこと」になる

国防予算で上限措置は撤廃の必要がある。国防予算認可法があり同時に継続決議の適用も受けている。
過去10年間で9回も同じ状況になっており年度当初に継続決議の影響を受けている。昨年度並みの活動を維持しているが強制削減措置は残っている。強制削減をそのまま残せば空軍は大変なことになる。ここまで大規模に展開中の組織なので影響は壊滅的だ。
議会には国防予算上限措置の撤廃をしたうえで予算をいただきたい、と言うのが今から1月中頃までの予算面での優先事項だ。また空軍の即応体制を回復する上でも国防予算認可法で空軍の人員構成を4千名増員したいし、全般的に装備近代化と即応態勢の整備で待ったなしの事項に手を付けたい。■
--This article is written by Samantha Masunaga from The Los Angeles Timesand was legally licensed via the
Tribune Content Agency through the NewsCred publisher network. Please direct all licensing questions to
legal@newscred.com.

横田基地のC-130Jが活躍するクリスマスドロップ作戦とは

クリスマスというと海兵隊にもToys for Totsがあり、こちらも恵まれない人に何か与えたいと言うクリスマスの価値観がありますね。誰かに何かをしてあげたい、と思う日本人が減る中で理解するのはちょっと工夫が必要でしょう。C-130Jの呼称はスーパーハーキュリーズですか,、昔のアニメのタイトルみたいですが、日本もH型を頑張って使っていますがどこかで更改を検討すべきでしょうね。


Yokota’s new Super Hercules cargo planes take over Christmas Drop mission

横田基地に新たに配属されたスーパー・ハーキュリーズがクリスマスドロップ任務に活躍している。

ミクロネシア諸島でクリスマスドロップ作戦の貨物二点が投下されている。2017年12月13日。DAVID OWSIANKA/U.S. AIR FORCE

 By LEON COOK | STARS AND STRIPES Published: December 21, 2017

YOKOTA AIR BASE, Japan — スーパーハーキュリーズ輸送機の新技術でクリスマスプレゼントを太平洋諸島の住民向けの空中投下が正確になった。
C-130HからC-130Jに機種変更した横田の第374空輸飛行隊がグアムのアンダーセン空軍基地からクリスマスドロップ作戦に展開している。
同作戦は1952年から行われており、各地の孤立した島民に必需品を空中投下している。今年は特に注目されている。
「機内エイビオニクスにより投下地点を正確に把握し、島民が楽にかつ安全に回収できる地点を割り出せます」とクリスマスドロップに加わる横田基地パイロットのブライアン・デンディ大尉が米空軍発表資料で述べている。

在日米軍司令ジェリー・マーティネス中将はC-130Jを「世界最高の正確、頑丈で戦術面で有益なマシン」と評している。以前より乗員を二名減らし、エイビオニクスを改良し、貨物搭載量が増え、燃料消費効率が向上して航続距離が伸びた。

今年のクリスマスドロップは米、日本、オーストラリア航空部隊が参加し補給品140箱以上を投下している。平均400ポンドの重量でミクロネシア連邦、北マリアナ諸島やパラウ共和国で計56か所の島しょ部分が対象だ。
66回目を迎えた今年のクリスマスドロップ作戦でボランティアが投下品を入れている。アンダーセン空軍基地、グアム、2017年12月9日。
DAVID OWSIANKA/U.S. AIR FORCE

箱の中身は漁網、建設材料、粉末ミルク、缶詰食品、米、衣類、靴、学習用品にくわえもちろんクリスマス玩具だ。

北マリアナ諸島のアグリガン島は現在無人島だがそこで育ったアンディ・ネパイアル(58歳)は小児期のクリスマスドロップの思い出を今も大切にしている。

「飛行機が島上空に来ると興奮のあまり島が二つに割れるようだった」とスターズアンドストライプスに12月21日語ってくれた。

ネパイアルは輸送機が投下地点に煙幕弾を投下して風の状態を見ていたのを鮮明に覚えている。C-130Jではこの計算は電子装備が行う。

「飛行機の後ろから荷物が出てくるのが見えると叫んでいましたよ。『おもちゃが来るぞ』って」

ラリー・ライジェタルも14歳までミクロネシアのラモトレク島に住んでおり、空軍がウェブで公開した映像を見て当時を思い出した。子どもたちの間で荷物を誰が最初に手に入れるかで競走していたという。

「最初だとパラシュートが手に入ります」と防虫ネットにできたのだという。「一番だとパラシュートのひもを切って自分のものにできますから」

ライジェタルによれば荷物の中の玩具を巡って喧嘩が絶えなかったという。「年長者が分配してくれたので運が良ければ自分の欲しいおもちゃが手に入った」「クリスマスドロップには毎回興奮していましたね」


グアムの非営利団体クリスマスドロップオーガニゼーションが現地企業等の協力で投下品を一年を通じ集めている。■

速報 韓国がF-35追加調達を決定か

South Korea reportedly plans to buy 20 additional F-35 aircraft

韓国がF-35を20機追加調達か
Reuters
f35a
F-35As on the flight line at Volk Field, August 22, 2016.Senior Airman Stormy Archer/US Air Force
SEOUL, Dec 21 (Reuters) - 韓国がF-35Aを20機追加調達するとの報道が地元紙に12月21日出た。ドナルド・トランプ大統領が韓国が数十億ドルの新規軍事装備品を購入すると発言して二か月未満だ。
韓国国防調達計画庁が20機調達で手続きに入ったと中央日報Joongang Ilboが複数政府筋の話として報道した。

韓国は2014年にF-35Aを40機導入すると決定している。■

★米国が捨てたF-15Dを再生し戦力化するイスラエルはすごい

うーん、これもすごいです。イスラエルの技術力というか根気。これでは周囲の各国がかないっこありません。人様が捨てた中に宝を見つけるようなものですね。日本のF-15C/Dでも同じアプローチで有益な活用ができないでしょうか。納税者にも優しい選択になりますね。イスラエルから学ぶものはまだまだ多いように思えます。


Israel Is Treating America's Throwaway F-15D

Eagles As New Found Treasure 

イスラエルが米国廃棄のF-15Dを再整備し活用する

The surplus two-seat F-15s will become key pieces

in Israel's long-range air combat capability. 

複座型F-15がイスラエルの長距離航空戦力のカギ

を握る


USAF
 BY TYLER ROGOWAYDECEMBER 19, 2017


スラエル空軍が米州軍航空隊が用途廃止したF-15D9機の再生に取り組んでいる。機体は第173戦闘飛行隊がオレゴン州クラマスフォールズで使っていた。機体はイスラエル向け援助の一環としてオバマ政権下で寄贈された。まずIAFが複座型イーグルしかも1970年代末製造の機材を希望したことが奇妙である。だが各機がイスラエル空軍で果たす役割はUSAF時代と全く違う。F-15DはIAFで最も柔軟かつ強力な戦闘機戦力になっている。
イスラエルはF-15EがUSAFに就役する前からF-15を長距離攻撃機材として注目していた。現地では「バズ」と呼ぶ同機は国産エイビオニクス、兵装、サブシステムや構造強化で「イスラエル化」されている。
MINOZIG/WIKICOMMONS
F-15D バズ編隊には「ファストパック」と呼ぶ一体型燃料タンク(各750ガロン)以外
に外部610ガロンタンク二基を搭載する。


IAFのD型バズ各機は制空、攻撃、偵察、指揮統制ネットワークと各種任務に投入されており、長距離攻撃支援にもあたる。イスラエル空軍がC型D型をとくに重宝するのは機体価格がF-15Iストライクイーグルより安いことに加え同様に「ファストパック」一体型燃料タンク搭載で飛行距離を延ばしミッションの変化に対応できるからだ。
IAFも余剰F-15「ステーションワゴン」に予算を重点投入するとは想定してなかったらしい。
「USANGが用途廃止した機体で予備部品取り用だった。だがIAFの物資局技術部門が可能性に気付いたのは複座F-15戦闘機に一体型燃料タンク(CFT)搭載が可能なことでここから「バズ」への変換が始まった。
第一段階として四機をイスラエル仕様に変更していIAFで供用する。第二段階は残る5機を変換し、単座「バズ」5機を代わりに用途廃止する」
複座バズをイスラエルの最前線部隊に増備しながら消耗した単座型を退役させることが狙いだ。イスラエル空軍整備陣がF-15DD型で最初に製造されたロット「D6」ブロックに取り組むのははじめてで文字通りでたくさん学ぶ対象があり、一機完成させるのになんと170日をかける。
IAF


交換や改良の対象部品で点数が多いため、機体の当初の状況と変更内容を逐一記録させながらIAF地上要員に機体の整備運用方法を学ばせている。
バズ整備の経験がある民間業者も同席している。テルノフAFBの整備隊のモティ・シュピンドラーMotti Shpindler兵曹長が以下述べている。
「運用面と離れても今回のプロジェクトにはプロとして大きな意味がある。プロジェクトに参加する技術員は『バズ』を広く研究し機体に誰よりも詳しくなる...ここまで大々的に深くかかわれる機会はない」
「今回のような機会はいままでなく、IAF要員に生きた経験となる...機体を分解して新たな性能の装備を搭載してイスラエル仕様バズ機にした。機能上は新型バズと同様になり、一部には現行機材にはない性能もついている」
AP
硬化掩体壕に入るF-15D バズ

課題の一つとして最古参のF-15Dは以前から何度も改修を受けているが記録が完全でなくIAFが国産同様のバズ仕様に変えるため最初から作業する必要があることがある。そのため作業の多くが証拠捜査のようで現状を把握してから作業を開始する必要がある。
以下は筆者がイスラエルのバズ各機について以前記したものである。
IAFはバズ各機の国内改修を決定したのは多分に費用の問題があり独自のサブシステムの搭載が必要なためだ。バズ2000事業と呼ばれる再生作業でIAFのバズ各機に共通コックピットを与えるがこれですべてではない...
...バイソン4短距離空対空ミサイルとエルビット製DASHヘルメットが導入されパイロットは交戦がはるかに容易になり、視線を向けるだけでミサイル発射が可能となった。F-15では初めてで、USAFのF-15でヘルメット搭載標的システムとAIM-9Xサイドワインダーが実用化するより10年は早かった...
...改良点の多くはF-15Iからの流用で一部はバズジェット特有でレーダーはAIM-120AMRAAM発射可能なものに変更される。新型スロットル・スティック設定が導入され、多機能画面が前後席に追加された。データリンク機能が強化され通信装備が性能向上されて搭載されている。新型電子戦装備が導入後相当たつ機材に新型ミッションコンピュータが搭載され航法装置にはGPSが投入されている。冷却機能も引き上げて、すべての作動のため機内配線を全部やり直したがこれだけでも相当の作業だ...
...イスラエルが再生したバズ機はかつてない威力を有している。GPS誘導兵器はJDAM含めピンポイント攻撃を全天候下で可能とし、固定目標の攻撃に面倒な光学誘導兵器を不要とした。またスタンドオフ兵器の運用もこれまで通り行い、イスラエルではスタンドオフ兵器すべてを自国内で調達できることが異なる。バズの速度、航続距離、安定度により大型偵察ポッドをぶら下げれば戦術偵察機として理想的なのは以前と変わらない。
バズにも後から加わったF-15IやF-16I同様の航続距離性能があるので前方配備ネットワーク中継、指揮統制拠点として投入し戦場状況をデータリンクで結び入手し衛星で遠距離のイスラエル軍司令部に送ることができる。あるいは逆に情報収集内容をF-15Dに送ることも可能だ。バズは情報を衛星送受信ができない味方攻撃部隊に配信できる。
広帯域衛星通信の改修でF-15DにはR2-D2のような衛星通信ドームがついている....
...敵地の「ダウンタウン」に攻撃装備を付けて乗り込むのはこれまでの指揮統制機材には無理な注文だったが、バズなら可能だ。他任務をこなしつつこれが実施できる。また制空任務こそ同機が元来想定する内容でイスラエル空軍は50対0の圧倒的戦果を誇っている。
バズには追加アップグレードで予算を投入される予定だ。改修内容にはレーダー交換、電子戦能力向上、新型兵装の導入やコックピットディスプレイの更改がある。機体構造の強化もここに含まれF-15C/Dを元にしたバス部隊はさらに20年間の飛行が可能となる...
...F-15C/Dバズにアクティブ電子スキャンアレイレーダーがつけば、さらに戦力増強効果が生まれる。長距離での状況把握に役立ち、低空巡航ミサイルやステルス目標の防空にも役立つほか、新しい電子攻撃手段にもなる。
F-15C/D型のASEAレーダーで得る情報はデータリンクでF-35にも共有され敵攻撃を回避し、電磁エネルギーを放出せずに敵を攻撃できるようになる...
USAF


IAFではF-35Iなど新型機も登場するが、旧式化したF-16Aを用途廃止する一方でF-15には手を入れてかけがえのない機材として運用する。一方で米空軍に残るF-15C/Dの今後は不明のままだ。
再生F-15Dの第一陣は先行事例として1月に飛行開始しる。フライトテストに成功すればイスラエルで、さらに世界で最強のF-15として戦力化する。■
contact the author: Tyler@thedrive.com

2017年12月21日木曜日

北朝鮮情勢で最悪のシナリオに備え米中両国が対応を強めている

The US and China are preparing for all hell to break loose in

North Korea 北朝鮮で最悪の状況に備え米中両国が準備中



US Marines South Korea drill
米軍の韓国で軍事演習を今までになく増やして実施しているFlickr/Marines

  • 朝鮮半島の緊張の高まりに米中両国が前例のない対応に走っている
  • 中国は難民収容施設を作る一方、国民向けに核攻撃の生存方法を教示し空軍攻撃力を増強中
  • 米国は軍事演習を強化し、空爆作戦訓練を実施しており、北朝鮮核兵器の制圧を準備中か


朝鮮半島の緊張がこれまでにない高さに上がる中、米中両国が今までと違う準備を始めており最悪の可能性に備えている。
北朝鮮と国境を接する吉林省では国営メディアが核爆発から生き残る方法を解説し、北朝鮮の国名こそないがいわずもがなである。
吉林省では難民キャンプが五か所に新設された。「中朝国境の状況がここにきて厳しくなっている」とニューヨークタイムズが入手した現地文書が述べている。キャンプは北朝鮮難民数千名が国境に押し寄せた際を想定している。
中国は難民だけ心配しているのではない
だが中国の準備態勢に防御的かつ静観の姿勢は見えない。中国空軍部隊は「未経験地帯の経路」を今月初めから飛ぶ演習をしており、朝鮮半島近辺で黄海から日本海までを飛行範囲にしているとサウスチャイナモーニングポストが伝えている。
「PLA上層部からの発表はワシントン、ソウル双方への警報であり、平壌をこれ以上挑発するなというものだ」と北京在住の軍事専門家Li Jieがポスト紙に語っている。
また中国が米国に軍事示威活動をするのみでなく南シナ海で一層強硬な態度に出ており、台湾を一周飛行するスパイ機も飛ばしたのは「極めて異常だ」とマカオ在住の軍事専門家Antony Wong Dongがポスト紙に述べた。

米国は北朝鮮非核化を軍事力で実施する準備へ

他方で北朝鮮へ圧力をかける固い決意が米国にあるようだ。
韓国政府が軍事演習を休止し冬季オリンピックを平和裏に開催したいと提案したが米側は演習の一時停止に同意しない。
さらに12月は通常は軍事演習が少ないのだが米軍は記録的な数のステルス機を持ち込み、北朝鮮空爆の演習をしている。
空爆演習の直後に米韓両国は北朝鮮侵入演習を行い大量破壊兵器を使用不能にする訓練をしている。
レックス・ティラーソン国務長官は米国は北朝鮮が崩壊あるいは不安定になれば米国は核兵器を制圧すると述べた。
国家安全保障担当補佐官H・R・マクマスターも米国は核武装した北朝鮮は認めるわけにいかないとし平和への道が簡単でないことを示し、必要なら武力を行使すると再確認した。
「平和的解決に全幅の信頼を置いていない。解決そのものを進める。準備を進める必要がある。必要なら北朝鮮政権の意思を関係なく非核化を進める」とBBCに述べた。

最大限の圧力

B-1 T
トランプ政権はあらゆる種類の圧力をかけて同国を制圧するとしている。戦争の恐れ、軍事力行使、演習の増加、ステルスで強力な装備の展開、制裁措置、さらに海上通行の遮断も現実のものになりつつある。

だが米国のとる新しい動きには北朝鮮のみならず中国も気づくところになった。中国は米国が国境に沿って緊張を高めている様子を注視しており、米軍の動きは全面開戦を想定している証と見ているのだ。■

★ベル新型ティルトローター機V-280が初飛行に成功

実証機としては対抗馬のシコースキー=ボーイング試作機が手間取っており
比較できませんが、ベルの方が手堅い技術進化なのでしょうか。あるいは同軸ローター+
プッシュ式前方推進のシコースキー技術に意外な欠陥があるのかもしれません。ボーイング
はオスプレイで組んだベルと決別したことを後悔しませんかね。

V-280 Valor flies for the first time

V-280ヴァラーが初飛行
A front view of the V-280 during its first flight. Note the blurred gearbox details. (All images: Bell Helicopters).

 By: Jen Judson    

  • ベルヘリコプターのV-280ヴァラー・ティルトローターが12月18日テキサス州アマリロの同社施設で初飛行した。
  • ベルは同機を9月に完成させており地上テストから本日の飛行に至った。一年をかけ重要なテストを行い、陸軍が進捗を見守る。
  • ベルヘリコプター社長兼CEOミッチ・スナイダー Mitch Snyder は「ベルV-280初飛行までこぎつけたことを誇りに思う」と声明を発表。「初飛行により国防総省のめざす装備近代化取得計画への当社の姿勢が明確に示された。ヴァラーは米陸軍のヘリコプター運用に革命的変化をもたらし、米軍の今後のミッションを変革させる機体だ」
  • 米陸軍は共用多用途(JMR)実証機として二機種の製造を求めており、重要な次期垂直輸送機(FVL)として2030年代のヘリコプターの選定を行う。
  • ヴァラーは米陸軍が求める次期垂直輸送手段の要求内容に答えるもので、従来型ヘリコプターより二倍の速力、二倍の航続距離で機動性とペイロードの柔軟性を増やす。
  • 一方、シコースキーボーイングの共同開発SB-1デファイアント同軸ヘリコプターの初飛行は遅れており、2018年第一四半期になる見込みだ。同機で初飛行が遅れているのはローターブレイド製造が複雑なためだ。
  • デファイアントの原型はシコースキーが特許を持つX2技術で、同社の自社開発機レイダーにも応用されているが、同機は今夏に不時着している。
  • 米陸軍はFVLを初期定率生産を開始し2030年までに供用開始したいとするが、ベルヘリコプターは前倒しは可能と主張している。
  • JMRには陸軍の今後の大型調達事業への取り組みが見える。試作品を製造させ高能力で信頼性高い装備を早く納入させる。■