2014年11月6日木曜日

★J-20戦闘機は手ごわい相手になる予想 スピード、機動性をバランスしたステルス機

h中国の大型ステルス機J-20の最新状況です。ソ連と今の中国を比較する論調でJ-20をTu-22バックファイヤーに比較して厄介な存在だとしていますね。米軍機を本土に近づけないための「長い槍」の役割を中国は期待しているのでしょう。開発ペースが急加速することもあり、今から対策を練っておく必要がありますね。

J-20 Stealth Fighter Design Balances Speed And Agility

Unique J-20 could fit anti-access role
Nov 3, 2014Bill Sweetman | Aviation Week & Space Technology


J-20の外観上の特長のひとつが大型カナード翼だ  Photo via Internet

成都航空機のJ-20ステルス戦闘機は中国の航空宇宙工学の頂点ともいうべき存在だが、その開発の実態は謎に包まれており、試作一号機が突如2010年末に登場したが、その後2012年5月に二号機がデビューしている。二機には2011と2012と言う番号がついており、一緒に飛行しているのが目撃されている。
【試作2号機】 2号機で大きく目立つ違いは機体後部の着陸装置が細くなり、両エンジンの間の機体下部トンネルが深くなっていること。全可動式垂直尾翼の後ろに伸びるブームが長くなり、機体下部の固定式安定板が後部に移された。垂直尾翼の後縁とカナード翼が短縮され、前縁の基部はこれまでの曲線から直線形状になっている。
超音速空気取り入れ口の外壁の上部ラインは曲げられ、着陸装置の格納扉の形状が変わっている。扉が閉まるのは着陸装置が伸びきってからで機首の着陸装置扉も形状を変えている。F-22と同様の一体型フレームなしキャノピーは分割式風防とキャノピーの分割構造に変更され、キャノピーは緊急脱出時に破砕される。赤外線探査追尾装置を収めるとみられる部分が機首下部に追加され、ミサイル接近警告用のセンサーをいれたフェアリングが胴体下についている。
二号機は一号機初飛行の3年後に登場しており、フライトテストで判明した不具合を解消がされているのだろう。現時点でJ-20の実戦化時期は明らかではない。ペンタゴンの最新版議会向け報告では2018年以前には実現しそうもないとしている。.
しかし二号機から当初の基本設計に問題がないことがわかる。試作型全4機は西安のYanliang空軍基地(中国空軍の主要テスト施設)に配備されているらしい。J-20は中国初のステルス戦闘機だが同時に中国最大の戦術機でもあり、その役割が問題だ。
【機体構造】 J-20を観察すると西側、ロシア双方の機体と類似点がないことがわかる。機体の大きさは公開情報の衛星画像から正確に推測されるが、機体の性能特徴は誤って推測されていることがある。さらに搭載するエイビオニクスや素材の情報は不明だ。

J-202号機と初号機の違いとして機体後部で下部の経常が変わり、テイルブームが長くなっている、腹部のひれがやや後方に移っていることがある。二号機の前縁基部が直線になっており、カナード翼と垂直尾翼の端が短くなっている。電子光学センサーの格納部が機首下と機体右側側面に追加されている。Credit: Photo via Internet


J-20の操縦翼面のレイアウトはロッキード・マーティンF-22と大きく異なっているが、胴体のレイアウトはよく似ており、兵装庫が二つ腹部にあり、さらに側面にレール発射式空対空ミサイル(AAMs)をすべて空気取り入れ口の下および外側に取り付けている。両機種とも主着陸装置を兵装庫の後ろに持ち、エンジンは二基が近接している。違うのはJ-20がF-22より全長で 9.5 ft.大きく、兵装庫の大きさはほぼ同じだが、燃料搭載量が違う。

J-20の内部燃料搭載量がF-22より4割多いと見るのは妥当な評価だろう。機体が長い分だけ縦横比がよくなり、遷音速時に抗力効果が出る。
機体は大きいがJ-20の空虚重量はF-22とほぼ同じかもしれない。これはF-22の搭載するF119エンジンより出力が小さいエンジンを積んでいるためで、さらに二次元的推力方向変更式ノズルを搭載していないことが大きい。J-20試作型はUnited Engine Corp. (UEC) 製 AL-31Fを搭載していると見られるが、F-22との推力の差は大きい。F-22では中間推力運転時でJ-20がアフターバーナー点火時とほぼ同じ推力がある。ただしUECのAL-31/117S/117を今後搭載すれば差は縮むと見られる。
ノズルが丸く、機体後部の形状もF-22に比べればステルス性が劣ると見られるが、これはスホイT-50でも同じだ。これは高速飛行可能な機体ではレーダー断面積を犠牲にしてもいいとの賢明な判断なのかもしれない。一方カナード翼はステルス性能に逆効果だという人もいる。
【空力特性】 成都航空機のJ-10設計者 Song Wencong が2001年に発表した論文でJ-20の空力特性を説明している。論文ではデルタ翼、カナード付きで前縁部の基部を延長したLerx構造で相互作用を論じている。J-20の機体はJ-10より幅が広く、カナードと主翼は位置が離れている。しかし同論文によればLerxとカナードを共に使うことで揚力係数が最大になり、カナードと主翼を近くに配置した場合では得られない効果だという。
論文ではステルス機で斜め配置の尾翼構造にも言及している。固定式で角度をつけた尾翼は高迎え角の場合強力な交差流にさらされる。その結果、尾翼には強いモーメントが生まれ、尾翼が斜めになっているため、ピッチアップの力も加わるという。この解決方法として同論文では小型の全可動面の採用を提言している。J-20はスホイT-50と一定の方向では安定性を欠く点で共通しているが、J-20では尾翼を全可動式にすることでアクティブ制御を可能としている。また論文ではカナード構造により失速しても推力方向変更を使わずに確実に回復できるとする。
【エンジン】 論文では次世代戦闘機には超音速巡航飛行が必要ととし、超音速時の抗力削減の必要を強調している。ただしJ-20の超音速巡航飛行のカギはエンジンで、中国はロシアがSu-35SやT-50で開発中の技術を模倣しようとするだろう。UECの117Sエンジン(Su-35S用)はAL-31Fの推力32,000 lbより強力なうえ、デジタル制御方式となっている。T-50ノ117エンジンは117Sと似るが、さらに33,000 lb. へ増加しているとUECはいい、高温限界点が引き上げられ最高出力をアフターバーナーなしで持続できるという。ただし、J-20に117エンジンを搭載してもF-22の推力重力比にはかなわない。
【武装】 J-20の武装搭載方法はF-22と似ているが、兵装庫が短く狭い点がことなり、SD-10AAMサイズだと4発しか入らない。しかし、翼折り畳み式ミサイルなら十分収まる大きさのようだし、中国はロシアから Kh-58UShKE マッハ4級の対レーダーミサイル購入を交渉中と言われている。同ミサイルはT-50も機体内部に搭載する。
側部ミサイル格納庫はF-22と違い、ミサイルレールを引き延ばしてから扉が閉まる設計で、目撃されたミサイルには低アスペクト比の翼と折りたたみ式尾翼がついていたという。機関銃の搭載は見られていないし、想定されていないようだ。
このためJ-20は空対空戦闘機として重点を前方ステルス性能におき、高速度で効率を発揮する空力特性をもたせ、航続距離が長く、中程度の機内ペイロードを持たせ、防御用に適度の機動性をもたせた設計だ。開発の余地が相当あり、現行エンジンはとくに改良が必要だが、中国はハイローミックスの戦闘機配備を考えていることがわかる。
【作戦構想】 機体の成り立ちは中国の地理的条件から生まれた接近阻止領域拒否戦略に合致しており、中国がシナ海と周辺の島しょ部分にの軍事、地理上の野望の焦点をあわせていることに符合する。合衆国がこれから配備する戦術戦闘機は戦闘半径600マイルと中国本土の目標に到達できないし、同盟各国も同じ装備の整備を進めているのが現状だ。
そのため作戦の実施にどうしても必要な二機種が空中給油機と情報収取監視偵察(ISR)機だ。米空軍司令官レベルが好む「分散統制」構想でISR機材は統制通信機能も有する。しかし、給油機もISR機も防御能力がなく、戦闘空中待機combat air patrol (CAP)戦闘機による援護は長距離では実施が困難だ。
J-20の主要任務はステルス性とスピードでCAPを突破し、重要な給油機とISR機を追い散らすことだろう。長い航続距離で「長い槍」の利点を発揮し、J-20の有効飛行半径内では空中でのレーダー支援が不可能となる。
また対レーダーミサイルの搭載でJ-20にはある程度までの対艦攻撃が可能となる。中国の新型対艦高速ミサイルCM-400AKGおよびYJ-12はJ-20の兵装庫に入らないが、主翼下に取り付け可能だろう。また兵装庫も拡大されるかもしれない。.
こうして見ると同機はソ連時代のTu-22M2/3バックファイヤー爆撃機に匹敵する存在かもしれない。対抗する側にとっては手ごわい敵となる。
J-20
F-22
全長 (ft.)
66.8
62
翼幅(ft.)
44.2
44.5
主翼面積(sq. ft.)
840
840
機体空虚重量(lb.)
42,750
43,340
機体内燃料(lb.)
25,000
18,000
離陸重量、通常時(lb.)
70,750
64,840
最大推力(lb.)
55,000
70,000
最大戦闘時推力重量比
0.94
1.25
戦闘時推力重量比
0.59
0.93
戦闘時主翼吊り下げ重量lb./sq. ft.
69
66.5
Sources: Lockheed Martin, AW&ST analysis



2014年11月5日水曜日

イスラム国が海上に活動を広げる日はやってくるのか


なぜかイスラム国に関するニュースは処刑など一部に限られているようですが、戦略思考を強化する意味でもこのブログでは周辺ニュースも含めお伝えすることにします。今のところ下の懸念は現実のものになっていませんが、海を舞台とした破壊活動はいつ起こってもおかしくないでしょう。ソマリアの海賊と連携したら、対策部隊を派遣中の日本もイスラム国都の対決を余儀なくされますね。

Is Islamic State Group Getting Into the Piracy Business?

Nov. 2, 2014 - 02:38PM   |  
By AWAD MUSTAFA   |   Comments

DUBAI — アラブ首長国連邦が示した懸念はイスラム国戦闘分子がアルシャバブテロ集団と結託し、海上に活動範囲を広げるというもの。ただし、テロ集団と海賊の間に連携が生まれたという証拠はなく、この懸念は真剣に受け止められていない。
  1. 10月29日にUAE外務相シーク・アブドゥラ・ビン・ザイエド・アルナヒャンSheikh Abdullah bin Zayed al-Nahyan がこの懸念を表明し、国際社会に対して警戒を呼びかけた。第四回UAE主催海賊対策会議(会場ドバイ)での発言。
  2. 「イスラム国は犯罪ネットワーク・武器取引ネットワークを広げており、アルシャバブとの連携も深めている。そこで活動範囲が海に広がり、ホルムズ海峡、紅海、アデン湾等の重要地点の安全が脅かされないよう対策が必要だ」とし、「犯罪組織、テロ集団、弱小国の連合に対抗し、各国政府は民間部門とともに行動する必要がある。とくにイスラム国とアルシャバブの提携が現実のものになる事態に備えるべきだ」
  3. 大臣はアルシャバブを単なるテロ集団以上に恐喝集団でもありその活動資金の凍結を図っているとも発言。
  4. またイスラム国を史上最高に資金潤沢なテロ組織と評し、手持ち資金を20億ドル、さらに石油密輸で毎日現金収入が入っていると紹介した。
  5. UAEは反イスラム国のアラブ連合の一員でありシリア上空の航空戦のほか軍事力、情報、財務、イデオロギーの各面で対抗措置を展開中だ。
  6. 「海賊行為の費用を支えているのは一種のヴェンチャーキャピタルです」と解説するのはトッド・チャプマン米国務省政治軍事局筆頭次官補 tTodd Chapman, principal deputy assistant secretary, Bureau of Political-Military Affairs, US State Department だ。
  7. 「襲撃用のボート、エンジン、燃料、乗員に資金を提供して、海上で船舶を捕獲できれば大きな投資配当が入ってくるが、同時にとてもリスクが高い。だがわれわれは海賊行為に投資しても利益が限りなく出ないようにしている」「資金源はソマリア内陸部にあり、強いつながりがあるようだ」
  8. イスラム国に忠誠を誓うテロ集団は多数あるものの、ソマリアの海賊と同国内のテロ集団、さらに国際組織との直接のつながりはまだ見つかっていない、と会議出席の専門家が指摘した。
  9. 「ソマリア海賊についてアルシャバブ他テロ組織と直接のつながりは発覚していない。テロ集団はイデオロギーでつながっており、海賊は犯罪者だ」と国際情報筋は解説する。
  10. 湾岸協力理事会Gulf Cooperation Council (GCC) 事務局長アブデル・ラティフ・アルザヤニl Abdel Latif al-Zayani もUAEの懸念と同じ意見だ。アルザヤニは情報収集と共有を海賊対策に関与する各国間で強化するよう求めた。
  11. 「GCC合同司令部の創設に加え、GCC保安部隊本部がアブダビに置き、GCC内の各機関、また国際・地域内の各組織との連絡を円滑に行う」
  12. 「GCC内の安全保障には油田防衛、石油輸送の安全確保、タンカー運航の保安があり、国家レベルから地域、国際レベルへと広がる性質のものである」■

2014年11月4日火曜日

速報 F-35Cが空母着艦に成功



F-35C Makes First Arrested Landing on Aircraft Carrier

Nov. 3, 2014 - 09:05PM   |  
By STAFF REPORT   |   Comments

The Navy's variant of the Joint Strike Fighter, the F-35C, lands for the first time on an aircraft carrier Nov. 3 off the California coast in this image made from a Navy video.
米海軍向けF-35Cが初の空母着艦に成功。11月3日カリフォーニア沖合で。海軍公表のビデオから作成。 / Navy

F-35CライトニングIIが空母着艦に成功し、共用打撃戦闘機の開発とともに海軍航空運用の歴史で本日は重要な日となった。
  1. 米海軍中佐トニー・ウィルソンCmdr. Tony Wilson の乗機が空母ニミッツに着艦したのは太平洋標準時午後12時18分で、場所はサンディエゴ沖合と海軍が報道発表している。
  2. 再設計の着艦フックは問題なく機能し、F-35Cの艦上開発テストがこれを持ってはじまる。テストは二週間の予定。
  3. 「F-35C開発で本日は大きな記念日になりました。長年にわたる努力と数千名の技能の結集です。アメリカ最新の機体が現在最古の航空母艦USSニミッツに着艦して興奮しています」とウィルソン(第23航空テスト評価飛行隊)は語っている。
  4. ニミッツ艦上にはデイヴィッド・H・バス中将Vice Adm. David H. Buss(海軍航空部隊司令官)が同乗し着艦の様子を見守った。
  5. 開発テスト第一段階ではパタクセントリヴァー海軍航空基地(メリーランド州)の2機がカタパルト発艦、拘束フック着艦含む各種運用試験を実施する。整備適合性テストもあり、実際の保守整備の模擬訓練も行う。
  6. そこで得られたデータから運用条件を最適化し将来の艦上運用に備える。艦上運用を2018年までに開始する野が目標。
  7. F-35CはF/A-18E/Fスーパーホーネットを補完する位置づけだ。
  8. 2025年時点の空母航空戦力の構成はF-35C、F/A-18E/F、EA-18Gグラウラー電子攻撃機、E-2Dホークアイ戦闘管理統制機、MH-60R/SヘリコプターとCOD(艦上輸送機)になる。■

韓国がBAEへF-16改修契約破棄を脅かす---韓国とのビジネスは欧州企業には無理なのか



S. Korea Threatens To Turn to Lockheed for KF-16 Upgrades

Nov. 1, 2014 - 04:11PM   |  
By JUNG SUNG-KI and AARON MEHTA   |   Comments

New Deal? South Korean officials said unexpected price hikes to upgrade KF-16 fighters have raised the possibility of switching from BAE and seeking a new contract with Lockheed Martin to do the work.
韓国政府関係者は予想外の価格上乗せでKF-16戦闘機改修はBAE都の契約を破棄し、ロッキード・マーティンに鞍替えする可能性が高まってきたという。(South Korean Defense Ministry/ / AFP)

SEOUL AND WASHINGTON — 韓国のKF-16改修でBAEとの契約が暗礁に乗り上げている。韓国は同社に当初水準まで価格を引き下げろと主張している。
  1. 値下げに応じなければ2012年入札で敗れたロッキード・マーティンと契約すると国防調達計画庁 Defense Acquisition Program Administration (DAPA) の上層部は述べる。BAEのアメリカ事業部との契約は17億ドルで妥結していた。
  2. 合衆国の対外有償軍事援助制度によりBAEは計134機のKF-16戦闘機のソフトウェア、ハードウェアを改修する。契約は二段階構成で最初の部分は実行中だ。
  3. DAPAは10月になり契約第二段階に追加費用が加算されていると公表し、合衆国政府470百万ドル、BAE280百万ドルの上乗せをがあると主張。
  4. DAPA航空機調達局長ペク・ヨンヒュン Baek Yoon-hyung准将は10月20日Defense NewsにBAEから追加分を95百万ドルだけ下げるとの連絡が入ったと明らかにしたが、これでは十分ではなく、米空軍はなおも追加分の値下げに応じようとしないと語った。現契約にない金額を請求するのなら別の業者を探す、と准将は語る。
  5. そこでロッキード・マーティンが登場する。業界筋によれば同社はすでにDAPAと商談をはじめており、国産KF-Xの技術支援も含めた契約案を提示しているという。
  6. 契約破棄となるとBAEには風評被害以外に悪材料となるが、DAPA長官 リーヨンジョーLee Yong-geo lは法律措置をほのめかし、国会で10月27日に「契約破棄の場合の法律対応を検討中」と発言している。
  7. DAPA筋はBAEの追加費用請求を契約違反と判断すれば、同社の保証金を差し押さえるという。BAEは「不適企業」とされ、今後の防衛入札で参加は難しくなる。
  8. ロッキード・マーティン広報は「噂や仮説には対応しない」としつつ「当社製品F-16の使用国との関係を大切にし、今後のニーズに応えていく」と発表。
  9. 他方BAEは同社による解決策が韓国には最適かつ最も柔軟で費用効果が優れていると弁護にまわっている。
  10. さらに「当社は一貫して米韓両政府が昨年合意した内容による固定価格制で実施に努めてきた。当社は両国政府の協議結果を待ち、第二段階実施に移る」と発表。
  11. ペンタゴン報道官は論評を避けている。
  12. BAEが契約を獲得した際は大成果と見られた。F-16はロッキード・マーティン製品で、世界各地ロッキードがで改修点検を一手に引き受けていた。
  13. これでロッキードが今後のF-16関連契約でも敗退する予測が流れた中で、リチャード・アボウラフィア(Tealグループのアナリスト)は元々の契約企業が外部企業に敗れるのは「部分的健忘症」とする見解を出した。
  14. 「他社の機体の改修事業を請け負うのは名案に聞こえるが、通常はうまくいかない。原メーカーに圧倒的に有利で機体構造の知識がはるかに豊かだ」(アボウラフィア)
  15. 他の要素もある。業界筋はロッキードと韓国産業界の強いつながりを指摘し、韓国航空宇宙工業とはT-50練習機の実績があり、F-35も採択された。
  16. 「ヨーロッパ各社に忠告したいがヘリコプターや水上艦艇を除き韓国案件でロッキードに勝てる可能性はない。お金の無駄です」と業界筋が述べている。■


2014年11月3日月曜日

F-35Cの空母着艦テストは11月3日実施


いよいよF-35Cの実用艦上運用テストが始まります。太平洋標準時で11月3日実施ということですのでこちらでは4日に結果をお知らせできるでしょう。

F-35C’s First Carrier Landing Scheduled for Next Week

By: Dave Majumdar
Published: October 31, 2014 11:24 AM • Updated: October 31, 2014 11:25 AM

Lt. Scott Cleveland, assigned to Strike Fighter Squadron (VFA) 101, is directed to park the F-35C Lightning II Joint Strike Fighter after landing at Naval Air Station Oceana. US Navy Photo
スコット・クリーブランド大尉操縦の打撃戦闘機中隊(VFA)101所属のF-35CライトニングIIが海軍航空基地オシアナに到着した。 US Navy Photo

ロッキード・マーティンF-35ライトニングII共用打撃戦闘機は空母USSニミッツ (CVN-68)への着艦試験を来週実施する。

海軍仕様のF-35C2機を投入し、艦上で航空運用が安全に行えるかを実証する。

「実施は11月3日で初回の着艦では拘束装置を使います」と開発室長クリス・ボグデン中将が記者に語っている。
.
使用される2機はテスト機材CF-3およびCF-5で10月30日にフォートワース(テキサス州)からユマ(アリゾナ州)へ移動し、事前準備をする。

これ以前にボグデン中将は海上公試の前に着艦フックと着陸装置の強度のため実施を危ぶむ発言をしていた。今回のテストで強度が十分だと証明されれば状況は解決したことになる。


同じニュースをBreaking Defenseは以下伝えています。

F-35 Ahoy! Navy Version Of JSF Faces Nimitz’s Tests

By COLIN CLARKon October 31, 2014 at 4:28 PM

F-35C with wings upWASHINGTON: これから二週間が海軍向け艦上運用型F-35Cには極めて重要な局面となる。2機がUSSニミッツ艦上で各種テストを実施する。
三軍の中で海軍が一番JSF導入に消極的であるが、今回の試験次第で海軍上層部も見方が変わるかもしれない。F-35C導入を減らしてF-18用の弾薬購入を増やそうという海軍の考えが変わるかが注目だ。クリス・ボグデン中将は記者団を前に昨日は強気を示していた。
2機は空母に直接飛び、拘束ワイヤを使い初の空母着艦となる光景を取材陣が見守る。
今回投入されるCF-3、CF-5の尾部のフック部分を再設計している。当初設計ではケーブルをうまくつかめず、強度も不足していた。そこでフック形状を変更し、機体との接続強度も増加させた。
これまでテストパイロットは意図的に機首のランディングギアから着地させて空母着艦時に縦揺れが発生した場合を模擬的に再現していた。海軍パイロットの一人と話をしたが、このような場合は相当の物理的ストレスが機体にかかるという。来週はサンディエゴに移動し、ニミッツ艦上からテストをお伝えする。■




2014年11月2日日曜日

ゲイツ元長官が予算強制削減を許したワシントン政界に喝を入れる



安全保障のカギは強力な国力であり国民の意思です。選挙制度と言う足かせで米軍が苦しむ間に非民主主義勢力は着々と軍事力を増強していることにはいらいらさせられますね。今月はその米国で中間選挙があり、ぜひ「まともな」議員が誕生することを期待しましょう。

Gates Blasts Lawmakers Over Sequestration

Oct. 30, 2014 - 05:35PM   |  
By JOE GOULD   |   Comments

Former US Defense Secretary Robert Gates criticized Congress for being unable to reach a budget compromise.
ゲイツ元国防長官が予算案で妥協作りができなかった議会を批判した。(D. Myles Cullen / Defense Department)
WASHINGTON — ロバート・ゲイツ元国防長官がワシントン政界を強制予算削減、予算キャップできびしく非難した。議会が予算で妥協できなかったため「深刻な影響」が米軍、本土防衛その他政府機能に現れているという。
  1. 「議会の責任不履行の最たる例が強制削減」とゲイツは情報関連国家安全保障フォーラム【主催SAP安全保障サービシズ】で発言。「これ以上愚かな予算削減策があるだろうか」
  2. 合衆国の安全保障上で最大の脅威は「政治の機能不全で国防予算が削減され、即応体制が劣化していること」だとした。
  3. 強制削減は議会の共和党、民主党、およびホワイトハウス間で赤字削減策の合意に失敗した2011年が原因で、税収確保策や国内給付金制度を巡る意見の相違があった。ゲイツはそもそも国防予算削減で財政赤字を解消することに無理があり、軍組織が弱体化するだけだという。
  4. 「削減はそのまま即応体制の低下と技術優位性の減少として最悪の結果が米軍に降りかかった」とした。.
  5. かすかな望みは議会に「残るまともな人士」が予算で妥協することだという。
  6. ゲイツが議会を感情を害する批判を向けた対象は民主共和両党内の「赤字対策強硬派、孤立主義者」の右派であり、「旧来通りのリベラル」の左派だ。
  7. そんなゲイツが攻撃対象から外したのは現国防長官チャック・ヘイゲルと統合参謀本部議長陸軍大将マーティン・デンプシーの両名で、軍人待遇改善と部隊削減、基地統合化で削減策のバランスがとれた提言をしたのに、議会に却下されたと怒りをぶつける。
  8. 「議会はペンタゴンを最悪の立場に追い込み、予算を削減しておきながら、予算復活の妥協案を拒み、その後国防総省が改革と削減で全体コストを下げようとするのを妨害した」
  9. オバマ大統領は「海図のないまま危険海域を航海している」と政権の世界観を表現し、二つの戦役があいまいな形で終わったこともさしている。さらに地上部隊を軽視し空軍と海軍だけで想定する戦闘構想を軽蔑し、イスラム国対策でシリアに地上軍を投入することをためらう現政権を遠まわしに批判した。
  10. 中国、ロシア、ヒズボラ他テロリスト集団とこれまでの国家の概念がはっきりしない事例について、ゲイツは米軍は「多様な選択肢で能力を展開し、最高の対応力を想定可能な軍事対立すべてに発揮すべき」とし、これまで戦争の発生を予測できたためしがないことが理由だとした。
  11. アジア同盟国や権益の保護のため合衆国はミサイル防衛を強化し、宇宙配備装備を防護し、サイバーネットワーク網を防衛すべきだという。また長距離性能装備への投資を進め、無人機も含め、挑発的な姿勢ではなく抑止効果を上げるべきと主張。
  12. 合衆国の同盟国が戦場で能力不足を露呈したり、意欲に欠ける例が増えていると指摘。リビア航空作戦ではフランスや英国は精密爆弾を使い切り、合衆国に補充を求めてきた。
  13. 「合衆国は必要な投資で軍事力の規模、、即応体制、実力を維持を怠るべきではなく、世界規模で死活的なわが方の安全保障上の権益を守るべきだ」と発言。
  14. 会場から米国の教育制度の現状を問われたゲイツは公民教育が不足していると再度議会を酷評した。会場は拍手した。
  15. 「率直に言って、上院議員のほぼ全員に中学校のアメリカ史を再受講させたいくらいだ」とし、「そうすれば建国の父たちの考えがわかり、権力を分権し、、監視と均衡機能をあたえた背景には妥協なければ先に進まないためだったとわかるだろう」■


米海兵隊が進めるCH-53Kは大幅に性能向上した新型スーパースタリオン



Marine Corps Prepares New CH-53K for First Flight

by KRIS OSBORN on OCTOBER 21, 2014
http://defensetech.org/2014/10/21/marine-corps-prepares-new-ch-53k-for-first-flight/
Marine Corps' new MH-53K prepares for its first flight.海兵隊が新型CH-53Kスーパースタリオン大型輸送ヘリコプターの各種テストを実施中。同機は来年に初飛行の予定。
CH-53Kは現行のCH-53Eスーパースタリオンの改修型で、貨物27,000ポンドを110カイリ先に輸送し、30分滞空して出発地に戻る性能が高温環境下でも発揮できる設計だ。
  1. 同型で海兵隊空陸任務部隊Marine Air Ground Task Force(MAGTF)向けに想定した性能が実現すると海兵隊は説明している。
  2. CH-53Kは軍事作戦以外に人道援助他非軍事ミッション、強襲作戦も想定していると海兵隊エリック・パーセル少佐 Maj. Eric Purcell (海兵隊大型ヘリコプター開発部門)は説明。
  3. 「実際の飛行パターンでテストし、特に動力伝達系や駆動部分、燃料供給システムやサブシステムをテストしています」と語るのはハンク・ヴァンダーボート大佐Col. Hank Vanderborght(海軍航空システム本部所属、H-53ヘリコプター開発部門責任者)だ。
  4. 陸上テストは三分の一を消化ずみで、GE-408に過負荷・高リスクテストも行っている。
  5. 初飛行が遅れて今年から来年になったのは技術問題のせいとヴァンダーボート大佐は言う。
  6. 課題の一部は機体の供用期間を30年として部品が耐久性を持つかを確認することだという。
  7. CH-53Kだけが事業準備でつまづいて遅延した例ではない。管理室によれば2011年に会計検査院が報告書でコスト上昇と日程管理の遅延を問題視した後は順調に推移しているという。実戦配備は2019年予定で当初の予定から4年遅れる。
  8. CH-53Kは現行CH-53Eの貨物搭載量の三倍となる。これが実現できたのは機体が軽量化したためで複合材の他アルミニウムやチタニウムも使用している。.横材構造と表皮はすべて複合材でローターブレイドは新設計で先端はたわみをつけているとシコルスキーエアクラフトコーポレーションは説明している。
  9. 海兵隊の調達想定は200機で、単価約70百万ドル。2028年までに完全運用を開始し、2050年代にかけて稼働させる。なお、生産開始は2016年予定だ。
  10. 「CH-53Kはこれまでの大型ヘリコプターの延長線というだけでなく、ヘリコプター運用の姿を変えるものとなる。海兵隊は即応体制が一番高い組織として今後も残る」(パーセル)
  11. パーセルにおよれば真価が試されるのはアフガニスタンだ。CH-53Eではパイロット両名は9,000ポンドの補給物資を三回つづけて30マイルずつ前線基地に送り、毎回燃料補給をして帰還するという。
  12. 「CH-53Kではこのミッションを三基の貨物吊り下げ用フックにそれぞれ違う貨物を取り付けて一度に実施できます」
  13. CH-53Kでは「分割式トルク」“split-torque” も開発されている。分割式トルクのトランスミッションでは高馬力、高速回転のエンジン出力を低速低トルクのロータードライブに伝達できる。これにより機体重量を増やさずに高出力が得られるので効率が優れる。
  14. もう一つの特長が指向性赤外線対抗手段DIRCMでレーザーを使い飛来するミサイルの方向を変えさせる。
  15. K型はフライバイワイヤで飛行し、状況対応型保守管理を採用しており、診断機能の付いたセンサーにより機内システムを監視し、故障予知と回避を行うと海兵隊は説明している。■

2014年11月1日土曜日

ロシア新型潜水艦ヤーレン級の現況



潜水艦連盟の年次総会に合わせて潜水艦関係の話題が連続しています。ロシア海軍の新型潜水艦の話題ですが、ちっともすすまない自国の次世代原子力潜水艦(いつか核融合に切り替わるのでしょうか)に不満のある米海軍がわざとリークしているのかもしれませんね。

U.S. Navy Impressed with New Russian Attack Boat

By: Dave Majumdar
Published: October 28, 2014 4:24 PM
Updated: October 28, 2014 4:29 PM
Russian submarine Novosibirsk during July 2013 sea trials.
海上公試中のロシア潜水艦プロジェクト885


米海軍潜水艦部隊のトップもロシアの新型プロジェクト885攻撃型原子力潜水艦には強い印象を持っているようで、K-329セヴェロドヴィンスク Severodvinsk の模型を堂々と飾っているほどだ。

  1. デイヴ・ジョンソン少将Rear Adm. Dave Johnsonは海軍海洋システムズ本部 Naval Sea Systems Command (NAVSEA) で潜水艦プロジェクトを統括する。少将はセヴェロドヴィンスクの模型をホールに置き、毎日眺めつつ自室に入るという。
  2. 「これは手ごわい相手になりますね。海軍省内のカードロック部門に公開情報をもとにロシア誘導ミサイル潜水艦(SSGN)の模型を作らせました。各国の水中戦力開発は止まってくれていません」と潜水艦連盟のシンポジウム(ヴァージニア州フォールズチャーチ)で発言した。
  3. 同艦は1993年から建造に入ったが、海上公試は2011年末だった。今年に正式に就役した。ソ連崩壊後の混乱で資金不足に悩んだロシアは何回も建造を遅らせていた。
  4. セヴェロドヴィンスクはロシアの攻撃潜水艦として最高の性能だが、ソ連時代の技術を反映した艦だ。
Model of Russian submarine Severodvinsk built for NAVSEA. US Naval Institute Photo
ロシア原潜セヴェロドヴィンスクの模型がNAVSEA本部に展示されている 
US Naval Institute Photo

  1. 排水量13,900トン、全長390フィートの同艦は高度自動化で乗組員は士官32名、乗員58名。
  2. 従来のロシア潜水艦より静粛性が高く、最大限に「沈黙」を守っても20ノット航行できる。
  3. 米海軍協会編「世界の戦闘艦船」では最高速度を35ないし40ノットとしているが、ロシア側報道では35ノットだ。最新の原子力潜水艦としてセヴェロドヴィンスクも原子炉は艦の寿命と同じ期間稼働する。
  4. 海軍情報部(ONI)によれば同艦は改良型ロサンジェルス級より静粛性が優れるが、シーウルフ級、ヴァージニア級には及ばない。ソ連時代でも静粛化技術の差はわずかであったという。ロシアになってヤーセン級 Yasen の艦体設計を改良して建造した。
  5. ソ連時代とちがうのは、ヤーセン級各艦は二重船殻構造でない点だ。耐圧殻の上に軽量構造をかぶせたハイブリッド構造とロシア報道は伝えている。.
  6. もう一つの特長が球状船首ソナーで、イルティシュ・アンフォラ Irtysh-Amfora を初めて採用した。魚雷発射管は艦中央部に配置され米国潜水艦と同様になった。発射管は8本で4本が650mmで残りは533mm口径だ。「世界の戦闘艦船」ではヤーセン級は魚雷30本搭載としている。
Infographic of Project 885 submarine via RIA Novosti
Infographic of Project 885 submarine via RIA Novosti

  1. ロシア攻撃型潜水艦の例に倣い同艦も対艦ミサイルを大量に搭載し主要攻撃手段としている。ミサイル発射管は24本で、超音速NPOマシノストレニヤP-800オニクス NPO Mashinostroyeniya P-800 Oniks 対艦ミサイルは200カイリの射程距離がある。またノヴァトルRK-55グラナットNovator RK-55 Granat 核搭載可能亜音速地上攻撃用巡航ミサイル(射程1,600カイリ)を搭載する。さらに3M14 カリバー Kalibr、3M54ビリュザ Biryuza 対地・対艦ミサイルも魚雷発射管から発射する。射程は300マイルとみられる。
  2. 対潜水艦用に91Rミサイルを搭載し、機雷の敷設も可能だ。
  3. 一部ロシア筋によるとセヴェロドヴィンスクにはアクティブ方式対魚雷防御機能があり、対空能力もあるという。後者ではプロジェクト941アクラ級(タイフーン級弾道ミサイル原潜)に9K38イグラ Igla 対空ミサイルを装備した前例がある。
  4. ロシアはヤーセン級8隻を建造すると見られ、後続艦では技術改良がくわえられ、2隻がセヴェロドヴィンスクのセヴマシュSevmash 造船所で建造中だ。二号艦カザン Kazan  は2009年7月、三号艦ノボシビリスク Novosibirsk は2013年7月にそれぞれ起工ずみだ。■

そうこうしているうちに二番艦カザンも建造が進み、艦体編入が視野に入ってきました。こちらは一番艦より強力な性能の改良型のようです。

Improved Russian Nuclear Attack Submarine Kazan to Deliver in 2016
By: Dave Majumdar
Published: October 29, 2014 12:27 PM
Updated: October 29, 2014 12:48 PM
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ロシア海軍はプロジェクト885Mヤーセン級攻撃型潜水艦の改良型1号艦を2016年に受領するとロシア国営報道機関が伝えている。同艦はカザンの名称で先に就役しているプロジェクト855の1号艦セヴェロドヴィンスク(K-329)以降の改良が施されている。

  1. 「改良型プロジェクト885Mの1号艦カザンはロシア海軍に2016年に納入される」とマラキット艦船設計局Malakhit design bureauの副所長ニコライ・ノヴォセロフNikolai NovoselovがRIAノーヴォスティ通信に語っている。
  2. カザンはセンサーと兵器システムでセヴェロドヴィンスクより進歩している。静粛性も改良されているという。
  3. セヴェロドヴィンスクの就役が大幅に遅れたことでプロジェクト855の改良ができた。セヴェドロビンスクの建造開始は1993年でその後数回にわたりソ連解体後の混乱で遅延を繰り返し完成し、相当の性能を有するが、一部装備は時代遅れの観がある。
  4. ロシア海軍は最低でも8隻のヤーセン級を整備する予定とRIAノーヴォスティは伝える。発注済は4隻で、3号艦ノヴォシビルスクが2013年7月に起工された。
  5. またプロジェクト955ボーレイ級Borei-class 弾道ミサイル潜水艦10隻の建造も同時に進めており、ソ連時代のタイフーン級、デルタIV級の後継艦とする。うちユーリ・ドルゴルキYury Dolgoruky 、アレクサンドル・ネフスキーAlexander Nevsky がすでに就役していると伝えられ、ブラヴァ Bulava 潜水艦発射弾道ミサイル16発を搭載している。またウラジミール・モノマーフVladimir Monomakh が公試中。
  6. 4番艦クニャージ・ウラジミール Knyaz Vladimir は改良型プロジェクト955-A級で、2012年起工。20発の弾道ミサイルを搭載するとの観測もある。■