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ウクライナ軍のバイラクターTB2無人機にロシア軍が対抗できない理由。無人装備が機甲部隊に効果を上げている姿は戦車の時代の終わりを象徴している。

 Bayraktar TB2 Drone

Bayraktar TB2 Drone of the Ukrainian Air Force.

 

ウクライナのバイラクターTB2の大活躍 - ウクライナは広報と情報戦で大当たりを手にした。ウクライナ上空で活躍する戦闘用無人機「バイラクターTB2」は、戦車や大砲、その他の装甲車などを破壊し、遠隔操縦者が興奮している。

 

ウクライナ軍は、バイラクターのカメラで撮影したと思われる白黒動画を多数公開している。映像には、無人機のミサイルが命中し、壮大な爆発を起こす様子が映っている。同無人機は、ロシア軍に挑み続け、侵略の代償をさらに高価にしているようだ。

 

標的は装甲車以外にも

ソーシャルメディア上の動画が本物なら、トルコ製のバイラクターTB2の役割が広がっている証拠となる。新しい映像では、戦車や装甲車に加え、橋やロシアの指揮統制センターを攻撃する無人機が映っている。

 

無人機攻撃の心理的効果

軍事アナリストは、無人機攻撃の成功がウクライナ軍の士気を高め、防空に失敗したロシアを狼狽させ、挫折させていることに注目している。

 

Timeはトルコの軍事・航空宇宙アナリストArda Mevlütoğluにインタビューした。同氏は「ウクライナ軍公開の映像は、ロシア防空体制の重大な欠陥を示している」と答えた。また、こうした映像の広報活動や心理戦への効果を指摘した。

 

ロシア軍は前線補給で無防備なまま兵站車両を使い続けており、バイラクターTB2は、燃料、弾薬、食料を運ぶ車列を排除している。

 

バイラクター無人機は世界中で人気

ウクライナが2019年より購入した無人機は推定50機。トルコの防衛企業ベイカー・テクノロジーBaykar Technology製で、侵攻以来、ウクライナは発注を増やしている。合計16カ国が同機を購入している。

 

バイラクターは、レーザー誘導型ミサイル「スマート小型弾」を4発搭載する。最大30時間の滞空が可能で、高度18,000〜25,000フィートで飛行する。航続距離185マイル、時速は80マイルで、高速機ではない。カメラ2種類のレーザー測距計、レーザーポインターを搭載する。

 

生存能力がある

意外なことに、同機はロシア防空網に探知されていない。India TodayのSaikiran Kannanは、「TB2のレーダー断面積の低さ、データリンク複合体がKrasukha-4などロシアの主要電子戦システムに探知されないことにより、TB2無人機は巧妙かつ俊敏に運用されている」と述べている。

 

バイラクターは成功を収めているが、ウクライナはさらに多数の無人機が必要だ。操縦要員の追加養成が求められる。キーウなど包囲された都市周辺に追加部隊が配置されるだろう。

 

米国が対テロ戦争で指導者個人の暗殺に無人機を活用したことはあるが、2020年のナゴルノ・カラバフ戦争でのアゼルバイジャンとアルメニア対戦を除けば、機械化機動戦で無人装備による攻撃が決定的となったのは初めてのことだ。

 

戦車は時代遅れになりつつあるのか?

21世紀の戦争における重要な進展が現実になっているわけで、対装甲携帯ミサイルや無人機と格闘する主力戦闘車は時代遅れになりつつある。ロシアは、無人機攻撃の効果を減らすべく、早期警戒レーダーや対空装備の性能向上が必要だ。しかし、今のところはバイラクターが勝っている。■

 

Bayraktar TB2 Drone: Ukraine's Secret Weapon Against Russia? - 19FortyFive

By Brent M. Eastwood

 

Now serving as 1945’s Defense and National Security Editor, Brent M. Eastwood, PhD, is the author of Humans, Machines, and Data: Future Trends in Warfare. He is an Emerging Threats expert and former U.S. Army Infantry officer. You can follow him on Twitter @BMEastwood.

In this article:Bayraktar, Bayraktar TB2, Russia, TB2, Turkey, Ukraine

 


コメント

  1. 戦車の能力が云々というより、戦車を破壊し得る火力を備えた航空機が探知されず自由行動しているというのが大きいですよね。どちらかというと、ロシア側の前線防空システムに問題があるように思えますが、どうなんでしょう?中SAMなら探知できるのかな?何れにせよ、UCAV業界は手応えを掴んだでしょう。
    歩兵の携行ミサイルに関しても、完全に待ち伏せが機能している点が大きいですよね。。

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  2. ロシアが中国にSAMの援助を求めているというニュースがありますが、TB2が原因かもしれない。

    返信削除

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