2021年8月5日木曜日

原潜シーウルフは米海軍で最も機密性の高い任務についている。注目ワードは北極海だ。

 

 

 

 

2013年8月原子力攻撃型潜水艦USSシーウルフがワシントン州ブレマートンを出港し、1997年の就役から5回目あるいは6回目の任務についた。

 

一か月後にヨーロッパを担当する第六艦隊が公開した画像に米国ノルウェー大使がシーウルフがシーウルフをハーコンスヴェルン海軍基地で視察する様子があった。ワシントン州から数千マイル離れている。

 

シーウルフはノルウェーまでどう移動したのか。その際に取った移動経路から海軍の中でも機密性を重んじる潜水艦部隊の運用の一部がうかがい知れる。シーウルフは北極海経由でノルウェーに移動したのだ。

 

沈黙の部隊

 

米海軍は潜水艦の話題を好まない。潜水艦の最大の利点はステルスだ。海軍には70隻近くの潜水艦があるが、シーウルフと姉妹艦コネティカット及びジミー・カーターは最も機密性が高い。

 

隻数が最大のロサンジェルス級ならグーグル検索で海軍の発表文書や公開画像が見られる。だがシーウルフ級は皆無に近い。

 

同艦の公式ウェブサイトはアクセス不能となっている。シーウルフの外観写真が出たのは2009年が最後だ。

 

シーウルフ級が特別な艦であることが理由だ。新型、大型で高速かつ重武装で建造単価30億ドルのシーウルフ級は数億ドル相当の特殊装備を搭載し、ワシントン州に独立戦隊を編成している。

 

いったん任務に出ると数ヶ月にわたりまったく公表されず活動する。シーウルフ乗組員の妻も「予測不可能」と表現するほどだ。

 

受勲が連続していることから秘密任務が着実に成功していることが間接的にわかる。2007年にシーウルフ乗組員140名が戦時なら銅星章に相当する部隊勲功章を受け、2009年には銀星章相当の海軍部隊勲功章が授与された。

 

海軍での潜水艦部隊の仕事は情報収集、巡航ミサイルをテロリストやならず者国家に打ち込むこと、特殊部隊員を偵察強襲任務に送り込むことにある。だがシーウルフの任務は不明のままだ。

 

またシーウルフがどの海域に展開しているかも不明だ。太平洋艦隊に配属されるが、すぐ変更されてもおかしくない。

 

謎を解くピースを集める

 

判明している事実がある。2011年3月に姉妹艦コネティカットが北極海でテストに投入されたとの珍しい報道が出た。

 

コネティカットは新造ヴァージニア級ニューハンプシャーとアラスカのプルドーベイに向かい「ICEX」演習に加わった。1958年にUSSノーチラスが初めて北極点に到達して以後海軍が不定期に実施している演習だ。

 

海軍はコネティカットが「米海軍北極海潜水艦研究所、ワシントン大学応用物理教室とともに新装備を試行し北極海での水中運用訓練を行った」と発表した。

 

新装備品には「安全な航行用の高周波ソナーやレイセオン製のディープサイレン音響通信機」があると海軍は述べていた。

 

シーウルフは2009年9月から3年近く乾ドック入りしていた。受注企業は280百万ドルで作業した。シーウルフが太平洋に復帰したのは2012年4月で「これまでより性能が向上した」と当時の艦長ダン・パッカー中佐が述べている。

 

コネティカットでテストしたのと同様の装備をシーウルフが搭載している可能性がある。北極海は海軍にとって新しい重大な海域だ。氷が減少する中で新しい航行路が開かれ、他国海軍の動きが活発になってきた。

 

シーウルフの謎への反応

 

いずれにせよ、シーウルフが世界の頂上部分を経由し移動したのは明らかだ。ワシントン州を出港しノルウェーに数週間で到達するにはこれ以外の航路はない。

 

ではシーウルフは北極海でなにをしていたのか。訓練の可能性はある。氷の下での戦闘技法を磨いたのか。潜水艦乗組員にとって北極海行きは「戦闘システムを試し航法機能や通信機能の効果を見て厳しい環境での作戦実施となる」と当時の海軍作戦部長ゲーリー・ラフヘッド大将が述べていた。

 

伝統に則り静かに動くことにはそれなりの理由がある。2009年のICEXに対しロシアがどう反応したかを見てほしい。「外国潜水艦がロシアの海洋国境線近くで行動すれば当然の結果としてわが国が関心を示すことになる」とクレムリンは警告していた。

 

ロシア側も米潜水艦が何をしているのかを知りたがっているのだ。■

 

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Why Is the U.S. Navy So Secretive about Its Seawolf Submarine?

by David Axe 

August 4, 2021  Topic: Submarines  Region: Americas  Blog Brand: The Reboot  Tags: RussiaSubmarineMilitaryTechnologySeawolfNavy

 

David Axe served as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels War Fix, War Is Boring and Machete Squad.

This article first appeared on WarIsBoring in 2013.

Image: U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 2nd Class Kevin S. O'Brien


2021年8月4日水曜日

ベルが発表した高速VTOL機構想はローター折りたたみ機構のハイブリッド推進方式で大幅な高速飛行性能を実現し、米特殊部隊向け採用を狙う。

  • BELL_HSVTOL_CONCEPTS

 

BELL TEXTRON

 

ルが高速垂直離着陸機HSVTOLの構想を発表し、米特殊作戦部隊が関心を示している。同社のHSVTOL構想は「ヘリコプターのホバリング機能に戦闘機の速力、航続距離、生存性を組み合わせるのが狙い」と同社は発表。空軍で供用中のCV-22Bオスプレイ等ティルトローター各型の後継機になる可能性がある。

 

発表されたHSVTOL構想には三型式あり、一つは無人機仕様だ。各型は翼端の推進用ローターで垂直離陸するが、その後ローターは格納し抗力を減らし、ターボファンで高速水平飛行を行う。ベルはこの構想を特許申請している。

 

USTPO (TRADEMARK AND PATENT OFFICE)

初期のベルHSVTOL設計研究内容の特許申請より

 

 

今後登場する「変換型エンジン」がHSVTOLの動力となり、ターボシャフトからターボファンへモード変換して離陸用、巡航用でエンジンの使い分けが不要となる。翼端ナセルに空気取り入れ口が見当たらないことからハイブリッド電気推進がローター回転に使われるのだろう。ジェットエンジンは発電用に使い、ローターを回転させる仕組みのようだ。

 

ベルの構想図のうち二型式は有人操縦のようでコックピットへのアクセスドアがついているが、三番目の機体は無人機のようだ。各型式の推進系は共通のようだ。ただし、詳細面で各型式に違いがあるようで、エンジン用インテークの配置が異なり、テイルフィンにも違いがある。機体は低探知性のようである程度のステルス性能を盛り込んでおり、格納式ローターもこの一環だろう。

 

「ベルのHSVTOL技術は回転翼機の性能を飛躍的に伸ばす」と同社のイノベーション部門副社長ジェイソン・ハーストが述べている。「当社による技術投資でリスク低減が実現しデジタルエンジニアリングの応用で短期間でHSVTOLを開発できた。背景にこれまでの技術蓄積とあわせ国防総省下の諸研究機関との密接な協力がある」

 

同機の性能は明らかにされていないが、ベルは「新推進技術」としており、変換型エンジンに言及している。さらに、同社はHSVTOL設計構想の詳細面にも触れている。そのうちホバリング機能についてCV-22Bよりダウンウォッシュが減り、ジェット機並み巡航速度400ノット、滑走路不要、ホバリング維持時間の長さ、さらに各種ミッションに応じた柔軟な運用をうたっている。

 

ベルによればHSVTOLの機体自重は4千ポンドから100千ポンドまでとあり、今回発表の3型式以外に別の機体の開発を示している。比較するとCV-22Bは60,500ポンドである。三機並んだ想像図の左の機体はオスプレイを上回る大きさで、中間にはオスプレイ並みの大きさとなっている。三番目の無人機は逆に小型となっている。機体の大きさは自由に変更できる仕様のようだ。

 

ベル発表の想像図で興味を引くのは有人操縦仕様の二型式のうち大型機に輸送機同様のテイルフラッシュがついていることだ。小型版にはノーズアートが描かれ機体下にセンサータレットがつき、全体としてCV-22Bに通じる強襲輸送機の外観を呈している。無人機型は兵装搭載が可能で大型HSVTOL機の援護任務を想定しているようだ。

 

BELL

大型版有人HSVTOL構想の想像図を拡大してみた。米空軍標識がついている。機体上部に空気取入れ口がつき、テイルフラッシュは輸送機、給油機と同様のものだ。


BELL

有人機版のうち小型のものを拡大すると、シャークマウスのノーズアートが描かれセンサータレットが機体下に見える。

 

BELL

無人機版HSVTOLの想像図の拡大。

 

報道発表でベルは高速垂直上昇機の技術の系統にも触れており、X-14、X-22、XV-3、XV-15を同社がNASA、米陸軍、米空軍向けに開発してきた実績を強調している。現在のベルはボーイングと共同でV-22オスプレイティルトローター機を製造している。

 

ベルは今年4月に総額95万ドルでHSVTOL研究契約を空軍研究本部(AFRL)から交付されている。一か月後に空軍特殊作戦軍団の固定翼機開発統括ケン・キューブラー大佐は同軍団はベル構想含む各社の技術はHSVTOL要求水準を満たす可能性があると認めた。

 

インキュベータ機能を果たす空軍のAFWERXはHSVTOLの画期的な性能実現をベル以外の企業にも期待している。

 

AFWERXが各種コンセプトを期待し速力、航続距離、生存性、ペイロード、機体サイズで将来のHSVTOL要求内容の実現を求める一方で、ベルは機体サイズを各種提供する方向のようだ。HSVTOLは将来型垂直輸送機(FVL)より野心的な要求内容でありながら、実現までの時間軸は同じようだ。

 

一方でAFWERXはHSVTOLの「重要ミッション性能」を定義しており、特殊作戦部隊の投入、撤収や人員回収、医療搬送、戦術機動性を内容としているが、応用分野はさらに広がり、現在は各種固定翼機・回転翼機が行うミッションの肩代わりも想定している。

 

空軍特殊作戦軍団もCV-22Bの後継機種の企画を始めようとしており、オスプレイの時速280ノット以上をめざす。AFSOC司令官ジェイムズ・スライフル中将は「ジェット機並みの速力」が欲しいとかねてから述べており、ベル案のHSVTOL構想が同じ方向性を示している。


 

高速VTOLは迅速展開かつ高い生存性を実現し、通常の滑走路等インフラに依存せず、ペンタゴンが目指す分散型運用を実現する手段となる。とくに将来の同等の戦力を有する相手とのアジア太平洋作戦で活躍が期待される。

 

となると、中国も同様のねらいで開発を進めていてもおかしくないわけで、タスタービンと電気推進のハイブリッド機の戦闘用回転翼機が今年初めに姿を現している。ベル構想同様に中国も折りたたみ機構を採用し前方飛行時の抗力削減をめざしている。

 

高速VTOL飛行の実現には相当の技術課題が控える。とはいえ、米国以外でもこの性能の実現を目標とし、実現に真剣さが増してきたのは明らかだ。■

 

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Bell Unveils VTOL Aircraft Concepts That All Feature Fold-Away Rotors For Jet-Speed Flight

BY THOMAS NEWDICK AUGUST 2, 2021



 

HMSクイーンエリザベス打撃群が南シナ海へ入り、中国がやたらと吠えている。対中包囲網がここまで現実になってしまい、今後の展開が面白くなってきた。

中国の歴史で習近平はむざむざチャンスをつぶした強圧的な指導者、毛沢東の再来を夢見る時代錯誤の人物と評されるかもしれません。同盟国がない中国がまさかこれだけ多くの国が自国に対抗してくるとは夢想さえしていなかったのではないでしょうか。中国が張子の虎だと露呈すれば面子を失ったCCPが何をするかわかりません。記事はオーストラリアのメディアが伝えたものです。

The HMS Queen Elizabeth has entered the South China Sea. Picture: UK MOD.

HMSクイーン・エリザベスが南シナ海入りした。 Picture: UK MOD.Source:Supplied

 

海軍の空母HMSクイーンエリザベスが南シナ海に入るや、中国は軍事演習を展開すると発表し、英空母の来訪は「植民地時代の発想」とし、中国が領有主張する島しょ環礁に侵入すれば「撃退」すると豪語している。

 

国家管理下の環球時報は論説で「中国は米国との覇権反覇権闘争を終わらせる。この地域外の各国には「事故による負傷」を避けるべく鼻を突っ込まないで、と伝えている。

 

北京の不安

 

中国が一方的に主張する領有権に真っ向から反対してきたのはこれまで米国のみだった。今度はロンドンも米国に並び一線を超えるのか世界が注目している。

 

環球時報は「中国領土の12カイリ以内に軍艦を進入させるのは中国の中核的権益に真っ向から挑戦することになり、予期外の事態になりかねない」と警告した。

 

中国は今後の展開を見通し、いつになく強硬な発言を続けている。

 

「中国のことわざに誰かを罰する際にはそいつの兄の面子を考えるべきとある。だが、中国はこの反対だ。中国はロンドンがワシントンの手下となり北京を挑発すれば罰せられると米国に告げているのだ」と中国軍事アナリストSong Zhongpinが述べている。

 

無害航行

 

北京は警告を続ける。「米国の同盟各国には特に慎重に中国のレッドラインに近づかないよう、事態を先に進めないよう忠告申し上げる。仮に各国艦艇が米軍同様に南シナ海で傍若無人な振る舞いに出れば、中国の主権、領土の保全のため防衛活動の対象になるのは必至だ」

 

北京にあるシンクタンク南シナ海調査協会は7月29日にHMSクイーン・エリザベスが随行艦と中国の設けた「九段線」を通過したと発表した。

 

中国は渤海、黄海、南シナ海で軍事演習を同時展開中と記事に対応して発表している。

 

オープンソース情報では中国の空母山東が南シナ海北方で活動中だ。

 

北京は今回の動きはロンドンのスタンドプレイだと非難している。

 

「人民解放軍は英艦艇がいかなる不穏な動きを示し、南シナ海航行を今後にむけた訓練として利用すれば即座に対応する準備を整えている」と環球時報は警告している。

 

南シナ海では軍事演習が同時並行で海南島、広東省付近で展開しており、空母山東もそこに姿を現している。

 

「中国領土の島しょ環礁へ侵入した米艦艇と同じ動きを英艦艇が示せば、PLAが同様に退去させる」

 

訓練機会

 

中国は南シナ海ほぼ全域を自国領土と主張しており、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシアの各国の主張と重なる。2016年に国際仲裁裁判所が「九段線」による領土主張に根拠はないと否定したが、北京は裁定結果を一蹴した。

 

その後、海軍、沿岸警備隊、漁船民兵により域内で強硬な主張を押し通し、人工島の武装を進めた。

 

一方で同国は西側諸国こそ域内平和を乱す主要な脅威だと主張している。

 

HMSクイーン・エリザベスを中心とする多国籍部隊には英海軍の護衛艦艇、支援艦に加え米海軍誘導ミサイル駆逐艦USSサリバンズ、オランダ王立海軍のフリゲート艦HNLMSエヴァーツェンが加わり、東南アジア巡航中にその他国の艦艇も順次加わる。

 

「空母と随行艦は南シナ海で演習を実施する、あるいは航行の自由作戦を中国が占拠する島しょ環礁部分で行うだろう。今回加わっているHMSディフェンダーが黒海で同じ趣旨の作戦を先月展開している」と中国メディアが報じている。「PLAは各艦の動きを注視し、不穏当な動きがあれば即座に対応する準備を取っており、今回の事態は英国の新鋭空母をまじかから観察しつつ演習の機会ととらえている」

 

いざというときの友邦国

 

「中国側は南シナ海を大国間の競合の舞台にしてはならないとかねてから主張している」と中国国防省報道官が香港のチャイナモーニングポストに語っているが、自国が構築した人工島の武装ぶりやベトナム、フィリピン、マレーシア各国の漁船へのいやがらせ、資源探査には触れていない。「南シナ海の軍事化は域外国が自国から遠隔地まで軍艦を派遣し武力誇示することがきっかけとなる」と述べている。

 

だが英国、米国、オランダは一様に空母任務部隊は国際海洋条約の定めた権利の行使との主張だ。

 

中国は英国が「いまだに植民地時代のまま」と述べている。「英国は海軍力で昔の夢再びと思っているのだろうが、同国の現状の実力ではグローバル規模の野心は支えられない」と環球時報は指摘している。

An F-35B Lightning Jet on the flight deck of HMS Queen Elizabeth during the replenishment. Picture: UK MOD.

HMSクイーンエリザベス艦上のF-35Bライトニング。Picture: UK MOD.Source:Supplied

 

こうした主張は時の経過の前に効力を失うと地政戦略評議会のビル・ヘイトン博士が解説している。「怠惰かつ不正確な論調だ」

 

旧植民地のマレーシア、シンガポールはすでに六十年前に独立していると指摘。ブルネイは1984年に独立した。「こうした各国さらに多くの国が英海軍の寄港を歓迎している。これは各国も域内の安全保障状況に懸念を深めているためだ。

 

「不確実な環境の中で各国は懸念を共有してくれる相手を求めるものであり、英国がその対象で、相互に支援しあう」

 

有事になれば

 

実際に山東とHMSクイーン・エリザベスが対峙する可能性は薄いと見るアナリストが多い。

 

中国と外国艦艇が対決した場面は2018年に発生した一例のみだ。中国駆逐艦旅游が米駆逐艦USSディケーターに無理やり航路を変更させた。

 

米国防長官ロイド・オースティンはHMSクイーンエリザベスが近づく中でシンガポールを訪問中だった。同長官は英大使とともに中国の強硬主張へ反論した。「中国が南シナ海の大部分を自国領と主張しているが国際法上では根拠がない」「こうした主張は域内各国の主権を踏みにじる。われら両国は域内で沿岸部を有する各国への支援を継続し国際法下で各国の権利を、守っていく」

 

北京には正式な同盟国は皆無だ。

 

そこでインド、日本、オーストラリア、米国は四か国条約を防衛協定に変更させようとしている。英主導の任務部隊が加われば冷戦時代を思わせる友好関係が域内で強まるだろう。

 

「同海域に展開する軍艦は中国にある程度の脅威となろうが、派遣の政治的な影響のほうが大きな脅威となる。オーストラリアやカナダといったその他西側諸国もこの流れに乗り、南シナ海や東シナ海へ艦船を派遣し、対中国包囲網に加わりかねない」とSongは見ている。

 

西太平洋に海軍の「常備部隊」を創設する構想が6月に出てきた。提案では冷戦時を思わせる各国混成部隊で、北大西洋での対ソ連対応がモデルとなっている。

 

「これが実現するのか注目だが、かりに実現しても中国は脅威に屈しない」とSongが述べている。■

 

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UK's HMS Queen Elizabeth in South China Sea sparks Beijing threats

Beijing’s threatens UK after HMS Queen Elizabeth enters South China Sea

A power struggle has erupted after an aircraft carrier challenged China’s South China Sea rule. Beijing says there will be consequences.

Jamie Seidel

AUGUST 2, 20213:27PM

 

Jamie Seidel is a freelance writer | @JamieSeidel


 

2021年8月3日火曜日

ドイツもインド太平洋に海軍艦艇を派遣。フリゲート艦バイエルンは本国を出港し、長距離航行を開始した。

 ドイツが派遣するのは一隻だけで寂しい気持ちもありますが、フリゲート艦とはいえなかなかの艦容を誇る艦のようです。各国と協調するといいつつ、中国とは微妙な一線を守ろうというドイツの姿勢が各国にどう受け止められるのでしょうか。

The German navy's Brandenburg-class frigate Bayern set sail for the Indo-Pacific on Aug. 2, 2021. (German navy photo)


 

イツ海軍はインド太平洋海域にフリゲート艦一隻を派遣し、開かれた海上交通路と国際法の順守へ向けたシグナルを送る。(ドイツ海軍報道発表より)

 

南シナ海へ派遣されるのはバイエルンで、ドイツ政府は昨年公表したインド太平洋ガイドラインを遵守する。同地区の戦略的重要性が増えていることを考慮している。

 

「より強力な防衛安全保障協力を他国と実現し、オーストラリア、日本、南朝鮮、シンガポールの各国との協力関係を強化していく。「世界の貿易量の9割超が海上輸送されており、特にインド太平洋を経由している」と同ガイドラインは特記している。こうした海上交通路や付随するサプライチェーン各種を安全に守り維持する必要がある。

 

「わが国の繁栄は世界各地の活動で実現している。アジアでの結果が直接影響してくる。わが国旗を掲げた艦艇を同海域に派遣することを嬉しく思う」とドイツ国防相アネグレ・クランプ-カレンバウアーが述べている。

今回派遣が決まったフリゲート艦バイエルンは21世紀の地政学的中心地への関与をこれまで以上に深めるドイツの意図を伝える手段になる。各国との協調を通じドイツ連邦共和国はルールに基づく国際秩序を守る動きに加わる意思を示す。

 

「世界の海洋は全世界のものだ」とドイツ海軍作戦部長カイ-アキム・シェーンバッハ大将は述べ、インド太平洋内の領土をめぐる対立に触れ、ドイツは大切な提携国の側に立つとした。ドイツは世界規模の経済繁栄とともに国際社会での権利を守る側に立ち、決して後ずさりしないとした。

 

同時にドイツは南シナ海での対決は選ばないとした。「通常の通商航路をいかなる国でも利用可能とする」と同大将は述べた。

 

フリゲート艦バイエルンが乗組員230名とともに2022年2月までの期限で派遣される。同艦は8月2日に母港ヴィルヘルムスハーフェンを出港する。同艦はNATOのシーガーディアン作戦と地中海で支援するほか、アフリカの角地区ではEUによるアタランタ海賊対策をそれぞれ支援し、北朝鮮国連制裁の監視にも加わる。

 

同時に友邦国等との合同演習も展開し、戦略的パートナー国のオーストラリア、日本、南朝鮮との協力も深める。

 

ブランデンブルク級フリゲート艦とは

German Navy picture

 

ブランデンブルグ級はF123級とも呼ばれ、フリゲート艦4隻を建造済みで対戦作戦(ASW)に主眼を置きながら対水上艦戦、対空戦闘(ASW)もこなす。艦名はブランデンブルグ(F215)、シュレスヴィヒ・ホルシュタイン(F216)、バイエルン(F217)、メクレンブルク=フォアポンメルン(F218)があり、1994年から1996年にかけ就役している。

 

技術諸元Technical specifications

全長: 139 m (over all)

全幅: 16.7 m

喫水: 6.3 m

排水量: 4,900 t

速力: 29 knots

推進方式: Type CODOG

Sensors: 1 × 多機能レーダーSMART-S; 1 × 対空監視レーダーLW 08, 有効距離 260 km; 2 × 火器管制レーダー STIR 180; 1 × DSQS-23BZ 艦首ソナー; 1 × 映像赤外線追尾用v MSP 600; 1 x EK system FL 1800 S (電子偵察/電子戦用)

2 ×航法レーダー

兵装: 76mm主砲x1、27mmMLG海軍軽量機関銃x2,

12.7mm銃x4、RGM-84ハープーン発射機x2、垂直発射装備VLS Mk41対空ミサイルNSSM、ESSM兼用発射機x1、RIM-116RAM発射機x2、軽量魚雷Mk46用発射管x2、囮発射機x4

 

乗組員214名

 

German Navy To Deploy A Frigate In Indo-Pacific Region For The First Time Since 2016

Martin Manaranche  30 Jul 2021


アジア太平洋の重要位置にあるインドネシアへ米中の関心が強まる。非同盟主義の同国も中国を意識し軍備増強、西側との協力強化に向かうが、中国との関係も維持する姿勢ですっきりしない。

 

Business Insider記事からのご紹介です。

  • インド太平洋地区での影響力をめぐり米中両国が綱引きしている

  • 注目を集めるインドネシアは一方の陣営に組みすることに抵抗を示してきた

  • だが中国への懸念が高まる中でインドネシアは軍備増強に乗り出した


ンド太平洋で緊張が高まりを続けており、中国の経済成長と軍事力近代化に域内のみならず世界各国が懸念を強めている。


米中両国が域内で影響力を強めようと競合する中、両国から注目を集める国がある。歴史を通じ外交関係で一定の距離を保ってきたインドネシアだ。


人口270百万人のインドネシアは世界第四位、アジアでも三番目の大国だ。17千を超える島しょ国家で太平洋とインド洋を結ぶ位置にあり、重要なマラッカ海峡を抑える位置にある。


「これからの地政学でインドネシアの戦略的位置は重要性を強めていく」というのが戦略国際研究センターのアジア日本部門上級研究員マイケル・グリーンの見解だ。


中国、域内、さらに世界にとってインドネシアの重要性はどれだけ強調しても足りない。同国は大部分の問題で中立を維持しつつ、大幅な軍事力強化を目指している。


非同盟主義の伝統


インドネシアは超大国の一方の陣営にくみすることを避けてきた。オランダ植民地だったが1949年にスカルノ大統領の下で独立を勝ち取って以来、反帝国主義を貫いてきた。


インドネシアは非同盟運動を冷戦時に提唱し、1955年に第一回世界会議を主催した。1960年代に入り中国や共産主義ブロックへの傾斜を強めた。


これに対し米国西欧の支援を受けた軍部が1965年にインドネシア共産党員を粛正し、左翼陣営や少数派を活動停止させた。


この中で50万人から3百万人が1965年から1966年にかけ殺害されたといわれ、共産主義は今日も禁止されたままだ。ただし、インドネシアは西側に完全に組したわけではない。


グリーンは「インドネシアの対米関係の歴史は複雑で振り子のように行き来している」と表現。


インドネシアの西側との関係は20世紀後半に気まずくなった。オーストラリアがインドネシアの人権実績を非難し、米豪両国が東チモール独立運動を支援したためだ。


2000年代に入ると米軍の中東介入をインドネシアは否定的にとらえた。同国は世界最大のイスラム教徒を抱える国家である。


その後の関係修復の背景に安全保障面の協力の強化、特に対テロ作戦とのからみで続いたこと、2004年の地震と津波で130千人が犠牲となり米国が救援したことがある。


軍事力整備


インドネシア軍は大規模かつ比較的強力なことで知られる。


国内でイスラム教徒のテロリスト集団の抑え込みに成功しているのは西側にとって安堵すべき実績だが、より通常の形の敵への対応力整備を続けている。


今年初めに出てきた草案では2040年代中ごろまでに1千億ドルを防衛装備品に支出するとあり、インドネシアが中国の台頭を懸念している証拠だ。


中国とインドネシアには公式には領土問題はないとされるが、中国が周辺水域で活動を強めていることへ懸念が高まっており、特に南シナ海南部のナトゥナ海Natuna Seaが焦点だ。


インドネシアはFREMM型フリゲート艦6隻を発注しており、米海軍が導入を目指すコンステレーション級に近い。さらにイタリアのマエストラーレ級フリゲート艦二隻も調達する。


また新型双胴船形式の警備艇の評価も実施中で、戦車の砲塔を搭載しており「タンクボート」の名称をつけている。


潜水艦一隻の喪失事故が最近あったが、海軍は潜水艦を現行12隻から36隻に増やそうとしており、南朝鮮、フランス、ロシア、トルコの各国企業が提案を出しており、日本もここに加わりそうだ。


空軍力整備でも大きな計画がある。まずF-15EXの8機調達があり、ラファール36機をフランスからさらに、ユーロファイター15機の調達をもくろむ。南朝鮮とはKF-21戦闘機開発を共同で行い、48機調達の構想がある。


陸軍の装甲車両では新型中型戦車をトルコ支援の下で進めており、103両残るレパード2戦車と交代させる。チェコのパンダーII装甲兵員輸送車や国産のコモド装甲車両の代替車両にもなる。


最悪の事態に備える


装備品調達に加えインドネシアは各国協力も強化しようとしている。


3月には日本と協定を結び、日本製防衛装備品や技術のインドネシア移転が可能となり、日本との共同訓練実施にも道が開いた。


6月には米国との共同発表でインドネシア沿岸警備隊がバタム島に訓練施設を新設することになった。同島はマラッカ海峡、シンガポール海峡にともに近い位置にある。


一方で中国との緊密な関係も維持している。


中国海軍はジャワ海で沈没したインドネシア潜水艦の回収をする。一部には中国海軍には軍事面でねらいもあるといわれる。中国は同時にCOVID-19ワクチン数千万トンをインドネシアに送っている。インドネシアで感染と死亡例が増えている。


域内各国は中国が影響力を強め西側に対抗する動きを多様な視点でみつめている。ラオスやカンボジアは中国に傾いているが、インドなど中国との対立姿勢を強めている。


その中でインドネシアは最悪の事態に備え国内状況を注視している。


グリーンは「現時点のインドネシアはいささか身体麻痺の巨人といったところだ」とし、「どちらの陣営に組することなく、現政権は国内重視の姿勢のままだ」とする。


とはいえ、中国が南シナ海で強硬な行動を示す中で、インドネシアはこれまで以上に中国の脅威を意識しており、米国はじめ同盟側が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」の価値を実感している。グリーンは米中競合関係が今後強まる中でインドネシアの重要性が強まると見ている。


「インドネシアの地政学上の意味に見合った関心を集めていない。最重要地域で弱点となりかねない」(グリーン)■


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The US and China Both Competing for Influence With Indonesia

The US and China both have their eyes on a country at the heart of the Indo-Pacific

Benjamin Brimelow Jul 30, 2021, 9:21 PM