2026年7月27日、ソウルで開催された朝鮮戦争国連退役軍人の日記念式典で、国歌斉唱中に敬礼する韓国軍将校たち。| グレッグ・ベイカー/AFP via Getty Images
トランプによるソウルへの威嚇は、実態より過大に映っている
Trump’s threats to Seoul may be worse than their bite
米韓合同軍事演習を縮小する決定は、世界で最も軍事化が進んだ国境地帯での安全保障に影響を与える可能性は低い
POLITICO
2026年8月18日 午後5時30分(EDT)
https://www.politico.com/news/2026/08/18/trump-south-korea-military-security-01040890
ドナルド・トランプ大統領はが朝鮮半島に政治的な爆弾を投下した。
しかし、安全保障当局者によると、韓国との大規模な合同軍事演習を縮小するという大統領の脅しは、ソウルとトランプ大統領との間の緊張緩和を損なうことはほとんどないという。トランプ大統領が日曜日、国防総省に対し年次演習を縮小するよう指示すると宣言したことで、ソウルの指導者たちは被害の修復に奔走することになった。しかし、大統領は北朝鮮の核の脅威に対する防衛体制を覆そうとするよりも、同国からの投資誘致に注力しているようだ。つまり、世界で最も軍事化が進んだ国境における安全保障状況に、大きな変化は生じていないということだ。
米国は朝鮮半島に2万8000人以上の兵力を駐留させ、多層的な防空体制を構築している。数十年にわたり韓国軍と密接に連携しており、あらゆるレベルで緊密に活動する強力な連合軍を形成している。核武装した北朝鮮と、その南に位置する米国の同盟国との国境は、「相互確証破壊」の典型例である。そして、ソウルとワシントンの最高司令官たちは緊密な連絡を取り合っている。
国防当局者は、トランプ大統領の発表が軍事演習の具体的な変更にどのような意味を持つかについて、口を閉ざしていた。国防総省は、「最高司令官の指示を実行するため積極的に取り組んでいる」と述べるにとどまった。
トランプ大統領の命令、および北朝鮮の独裁者である金正恩委員長の「威嚇的ではなく礼儀正しい」振る舞いに対する称賛は、秘密主義の同国が1週間で2度目となる弾道ミサイル実験を行った数日後に発せられた。ミサイルは430マイル以上飛行した後、日本の排他的経済水域のすぐ外側に着弾した。
米議員の一部には、この事態の印象が極めて悪いと指摘し、特にトランプが全体主義体制をなだめようと写る点を問題視する動きがある。
「金正恩は宣伝上の勝利を収め、我々の最も強力な同盟国の一つ韓国は、トランプのエゴ以外の何の理由もなく罰せられた」と、上院軍事委員会の民主党筆頭委員であるロードアイランド州選出ジャック・リード上院議員は述べた。「中国とロシアは、この大統領が簡単に米国の同盟国を見捨てる様子を注視しており、次に彼らが我々を試す際には、このことを思い出すだろう。」
この命令は、1976年に初めて実施されて以来、同盟の定番となっている大規模演習「ウルチ・フリーダム・シールド」に影響を及ぼす。今年の演習は月曜日に開始される予定で、11日間にわたり、サイバー戦争からドローン攻撃やGPS妨害への防衛に至るまで、14種類の演習が行われる予定だった。当局者は、北朝鮮がウクライナに対するロシアの戦争を支援するために数万人の兵士を派遣した後、電子妨害に関するロシアの技術やノウハウを入手したと特に懸念している。
「明らかに困難な局面だが、同盟はこれを乗り切っていくだろう」と、ジョージ・W・ブッシュ政権時代に国家安全保障会議(NSC)の職員を務め、現在は戦略国際問題研究所(CSIS)の韓国担当主席研究員ビクター・チャは述べた。
トランプの韓国批判は、国防総省高官連の発言とは一線を画すものであり、驚きを禁じ得ない。高官たちは、韓国が防衛費を増額していることを繰り返し称賛してきたからだ。
国防総省政策担当副長官エルブリッジ・コルビーは、1月にソウルで行った演説で韓国を「模範的な同盟国」と呼び、同盟への献身を称賛した。ピート・ヘグセス国防長官も5月に韓国の国防相が国防総省を訪問した際を含め、数回にわたり両国の関係を称賛している。
韓国の李在明大統領は火曜日、両国間の亀裂に対する懸念を和らげようとした。閣議で「強固な同盟は安全保障の基盤を強固にし、自国の能力を強化することは同盟国としての価値と必要性を高める」と述べた。
多くの当局者は、50年間にわたり確実に実施されてきた年次演習を、なぜトランプが突然縮小しようとしているのか、首をかしげたままだ。前例はある。トランプは第1期政権の際、韓国での高額な演習を激しく非難し、国防総省も一部の大型合同作戦を縮小した。しかし、「ウルチ・フリーダム・シールド」は両国の軍関係の礎である。
机上演習、仮想演習、実地演習を組み合わせた同演習は、何らかの形で継続される見通しだ。しかし、米当局者によると、軍指導部は大統領の要求に応えるべく、演習形式を変更する方法を模索中という。そして今回の発表は、米国の支援が依然として予測不可能な大統領の気まぐれに左右されていることを浮き彫りにしている。
大統領の動機には、おそらく財政的があるのだろう。韓国は昨年、米国に3,500億ドルを投資すると約束したが、トランプ政権の当局者は、韓国政府がその公約の履行を遅らせていると見ている、と本誌が報じている。
「トランプにとってすべてが取引なのだ」とチャ氏は述べた。「だから、もし彼らが投資の第1弾を発表すれば、彼は納得するだろう?」
しかし、アジアの同盟各国は太平洋地域からの重要な米軍資産の撤退の動きを注視している。空母「ジョージ・ワシントン」は今月、日本を出港し、西へ向かっている。おそらく中東へ向かい、長期展開の9ヶ月目に入り苦境に立たされている空母「エイブラハム・リンカン」と交代するものとみられる。
米国防総省は今年初め、中東への広範なシフトの一環として、THAADミサイル防衛システム一部を韓国から移転させた。
議会も警戒して見守っている。議会は昨年、国防総省が「国益にかなう」と認定し、かつ韓国や他の同盟国と協議した上で行われる場合を除き、朝鮮半島における米軍兵力を2万8500人未満に削減することは制限する法案を可決しており、2027年度国防授権法でこの制限を再延長する構えを見せている。
「訓練の削減は、米国の備えにも悪影響を及ぼす」とドン・ベーコン下院議員(共和党、ネブラスカ州選出)は述べた。「道義的な明確さが我が方にあるなら、韓国を同盟国として扱い、北朝鮮が独裁国家であり、強制労働が行われている国であることを認識すべきだ。……大統領の判断は間違っている。」■
コナー・オブライエンとレオ・シェーンが本記事の取材に協力した。
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