2026年10月26日月曜日

BWB機の開発で新興企業ネイティラスが米空軍と小型機開発の契約を獲得

 

BWB機開発で空軍との契約を新興企業ネイティラスが獲得

Natilus secures Air Force contract to develop blended wing body aircraft


ネイティラスの最高執行責任者(COO)ノーラン・ギブリンは『Breaking Defense』に対し、「ブレンデッド・ウィング・ボディ設計がデビューするには、今が適切な時期だと考えている」と語った

ネイティラスの「KONA」。(ネイティラス提供)

ワシントン発 — 米空軍は、航空機スタートアップ企業のネイティラスNatilusに対し、軍用貨物輸送を目的とした同社のブレンド・ウィング・ボディ(BWB)航空機の開発資金として350万ドルの契約を締結した。

ネイティラスの航空機は、2023年にジェットゼロがフルスケール実証機を建造するために 2億3500万ドルの投資が発表されたのに続き、空軍から資金提供を受ける少なくとも2例目のBWBとなる。BWBのコンセプトは数十年にわたり研究されてきたが、市場に投入された例はまだない。

「今こそがBWB航空機が登場する適切な時期だと考えている」と、ネイティラスの最高執行責任者(COO)ノーラン・ギブリンは、同社が新たな資金提供を発表した水曜日本誌インタビューで語った。

ギブリンによると、この契約は民間調達資金を補完するものであり、主要な技術の「リスク低減」に寄与し、来年後半または2028年初頭までにネイティラスの「KONA」初飛行を実現することを目指す。今回の契約は、同社にとって初の米国政府による投資となる。

BWBは、B-2爆撃機のような「全翼機」と類似点がある一方で、重要な相違点もある。主翼と胴体が一体となり、両者の間に明確な境目がない一方で、より小型で独立した主翼を備えている機体がBWBである。この設計は、従来の「胴体と主翼」の組み合わせより大きな揚力を生み出し、燃料効率を高める。しかし、機体全体の複雑さやその他の航空技術上の課題により、この設計は主流にはなっていない。

Natiuls

ギブリンによると、KONAの翼幅は85フィート、最大離陸重量は19,000ポンドでプラット・アンド・ホイットニー社のPT6ターボプロップエンジンを搭載する。

ギブリンによると、KONAはJetZeroと異なる用途を提供する。空軍当局者は、JetZeroの機体が次世代給油や空輸ソリューションの候補となり得ると述べている。対照的に、KONAはインド太平洋地域などの環境における「サブ戦術輸送」任務をターゲットとしており、小型のセスナC-208と大型のロッキード・マーティンC-130の間のギャップを埋めるものだとギブリンは述べた。同氏によると、ネイティラスは軍用と民間顧客の両方に同じ設計を提供する予定であり(後者が同社の主なターゲットである)、現時点ではこの航空機に対する「防衛用途に特化した」改造は行われていないという。

ネイティラスは当初、KONAを従来のケーブル・プーリーシステムを搭載して生産する計画だ。このシステムは、パイロットの操縦桿と航空機の飛行制御面を機械的に連結するものである。ギブリンによると、同社はオプション有人操縦または完全自律飛行への移行に向けた「準備を進めている」とのことだ。その実現には、自社開発の自律飛行システムスタックまたは外部ベンダーの技術が活用される可能性がある。

ギブリンはさらに、ネイティラスがカリフォーニア州サンディエゴの自社施設でKONAのプロトタイプを組み立てており、フル生産時で月間約5機の製造を見込んでいると付け加えた。

イーロン・マスクのスペースXが既存プロバイダーに「変革をもたらした」成功例を挙げ、ギブリンは、ネイティラスが航空機分野でも同様のことを目指していると語った。航空機分野では、従来の設計が「胴体と翼」という構成でほぼ停滞しており、性能の向上は推進システムの漸進的な改良に依存しているのが現状だ。

「航空業界ではまだ誰も成し遂げていない。だからこそ、当社はそれを実現しようと努力しているのだ」(ギブリン)。■


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